オールドヨットマンの残日録・ZANJITSUROKU

相模湾に育てられて60余年、ヨットレースや仲間との思い出を大切に、これからの日々を健康で明るく楽しく、絵日記に綴ろう。

2日目 津軽海峡を抜けて日本海へ

2013-07-22 12:38:12 | 日記
新しいチャンネル

 17日、2日目。潮の流れが速く、いか釣漁船で賑わう夜の津軽海峡は、安全のため機走で通った。 朝6時起床、実習生・研修生とも6時25分には後部甲板に集合・整列(5分前の精神)。 6時30分点呼・人員報告。今日は私が当番の日、「研修生B班10名よろし」と報告。 体操のあと、やりたかったウォッシュデッキ。デッキに海水を流してヤシの実で磨く、チークのデッキが素足に吸い付くようで気持ちがいい。 7時30分朝食、朝からドンブリ飯を食べた。 食事はうす味でダシがきいていて美味しい。 船は津軽海峡の西の端、白神岬をぬけて日本海に入っている。 左舷には奥尻島の手前の大島が見えている。 10時、この航海の最大のイベント、研修生のマスト登りが始まる。 三等航海士による注意事項の説明、3点支持、手はロープではなくリギンを掴むこと、体は起こして足で登ること、等々。 自信のない者は見学だが、第1グループに志願した。 上に上がるにつれて足場の縄が狭くなる、手は汗でビッショリ。メインマストのトップ台に到着、最後の所はオーバーハング状態で、ボースンが手で持つところ・足をかけるところを丁寧に指示してくれたので台の上に立つことができた。 船はまさに奥尻海峡のド真ん中、左に奥尻島、右に渡島半島の山々が見える、最高の気分だ。 登っている途中、指導員の方が上から写真を撮ってくれた。 慎重に一歩づつ降り、デッキに到着、全員が拍手で迎えてくれた。 高校生のW君も航海士志望の女性も登った、笑顔が弾けた。

午後は実習生による展帆、いよいよセーリングに入る。 今回で3回目という実習生だがドンドン登っていき、ヤード(帆桁)の上に広がっていった。 二等航海士の気合の入った号令でセールが広げられていった。 風力6、風速13~14メートルのため一番上のロイヤルは展帆せず、アッパーゲルンヤードから下を展帆した。ベテラン甲板員がヤード上で励ましながら指導し、肝の据わったボースン、航海士たちの力のこもった指導がとても印象に残った。 デッキでは広げたセールのトリム、「メイン・アッパーゲルンスル・ブレースアップ・ホールターィ」の掛け声でシートが引き込まれていく。 全員で力を合わせての作業だ。   今日は作業に参加しなかったが、日本の船員がどのように育てられていくのか、その過程を間近で見ることができ、感慨深い一日となった。      -づづく-

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