絶対幸福と相対幸福 *
山本さん、
「先生、仏の命は絶対幸福な命といわれましたが、
絶対幸福というのはどんな幸福なんですか、詳しく教えて頂けませんか。」
ジッチャン、
「創価学会・二代会長の戸田先生は、
「幸福には相対的な幸福と、絶対的な幸福の二つがある」
と言われています。
相対的な幸福というのは、自分が欲しがっていたもの、例えば家とか車と
かカネ、若い人なら恋人という場合もあるだろう。
それらが手に入ったとき感じるのを相対的幸福というのだ。
この幸福は対象物がなくなったとき、
例えば株で損してカネがなくなったり、彼女に別の男性ができてフラレたり
すると、幸福は消えてしまうし、ときには絶望して不幸のドン底に落ちる場
合いもある。
相対的幸福は、物とか人とか、何かに支えられて得られる幸福といえるか
ら支えるものがなくると幸福も消えてしまうのだ。
一方、絶対的幸福というのは、
自分の心を磨き鍛えて、なにがあっても恐れず、逆になんでも喜びに変え
てしまう心になることだ。
例えば、借金取りに出会っても嬉しい、という心になればシメたものだ。
その心になるには信仰に励んで、ご本尊様に題目をとなえ、
己身の仏界の命を現すしかほかに方法はないのだ。
仏界の命が現れるようになると、相手を思いやる慈悲の心が出てきて、
慈悲の心は宇宙の心と通じるから、宇宙大の智慧が湧いてくるようになる
んだ。
こうなると何もコワいものはなくなり、自分を生んでくれた親や、支えてくれ
た全ての人や社会に感謝する心になってくるのだ。
いったんこの心になると永久に消えることがないから、絶対的幸福という
のだよ。」 (趣意)
以上のように話されていたと聞いていますが、山本さん趣意をわかって
いただけたでしょうか。」
山本さん、
「先生、ありがとうございました。おかげでよく分かりました。それにしても
仏教というのは奥の深い教えなんですね。」
つづく