叙事詩 人間賛歌

想像もできない力を持つ生命の素晴らしさを綴っています !

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人間賛歌 若い人の仏教教室 七十

2007年10月15日 | 若い人の仏教教室
ジッチャン、
「ケイタくん、難しいことを言ったものだから目をシロクロさせているのでは
ないかね。
要するに言いたいことは、人間は神や、お父さんお母さんが造ったのでは
なく、生命そのものである自分の意思で両親を縁にしこの世に生まれてき
たというワケだよ。

なんのために生まれてきたかというと、苦難の充満したシャバ世界で色々
な苦難に会い、自分の生命にたまった宿業を消すためなんだ。
それを宿業転換というが、積もり積もった宿業(不幸のもと)という汚れを落と
すと、仏界という本来の姿になるんだよ。


清らかで、強くて、智慧にあふれ、人を大事にする慈悲心をもち、
なにものをも恐れない最高の人格者が仏界を現した人だ。
インドに生まれた釈迦や、日本に生まれた日蓮大聖人のことだ。」

山本さん、
「先生、それではみんなが元々仏界の人だというワケですか。」

ジッチャン、
「そう、その通りです。みんなが元々仏だと教えているのが法華経です。」

山本さん、
「そうしますと法華経というのはスゴイことを教えているのですね。
 どうしてみんなが信じないのでしょうか。」

ジッチャン、
「釈迦が説いた法華経は、みんなが仏だということを教えた大事な経典だ
が、じゃあ、どうすれば仏界を現せるかという実践法は教えていないんだね。

釈迦は、仏は自分のいのちの中にあるのだから、人を頼らず自分で修行
に励んで悟りを求めなさい、と言って亡くなったのだ。

釈迦は弟子たちに過去、遠遠劫という昔に「みんなが仏である」と私が教
えたではないか。
それを思い出すのだよ、みんなは忘れているが深心(心の深いところ)の
本願は、法華経を悟って人々を救っていきたいという菩薩の心が本心な
んだよ。

と何回も何回も教えるが、なかなかみなは思い出さないのだね。
今のみんなもそうなんだ。法華経を信じられないというのは本心を忘れて
いるからなんだよ。」

つづく