安全無視という大問題が発覚し、企業体質を問われているJR北海道。
レールに異常があるのに放置。すでに判明していた97ヵ所に加え、およそ170ヵ所にも異常が見つかる。その数、 およそ270ヵ所。
問題のレールはいずれもカーブ部分。保線担当者が誤った基準を適用し、補修が必要な線路も放置されていた。
また、函館管理室のエリアでレール幅の検査数値が、データの原本と入力されたシステムデータの一部に不一致。基準内に収まるように改ざんされていたと認めた。
改ざんは、2013年9月の脱線事故のあとに実施された国の特別保安監査の前日に行われたとみられ、検査数値が工作したとみられている。
鉄道のレール幅は、列車の走行によって高さや幅にゆがみが生じるため基準が定められており、直線で幅の広がりが14ミリ、カーブで19ミリを基準としていて、これを超えると15日以内に補修する決まりになっている。
この基準を超えた異常があるのに、約1年にわたり放置され、明らかになった最大の広がり幅は28ミリ。
専門家によると、40ミリ以上になると脱線の危険が高まるらしい。
特急の乗客から「かなりおおきな揺れを感じた。正常でないような気がした」ことから問い合わせたところ、徒歩での巡回の中でレール点検を行っており、点検結果につきましては異常はありませんとのこと。しかし、JR北海道が発表した異常個所のなかに、男性が指摘した付近が含まれていた。
こんな異常な状態を放置していた理由として「手が回らず、後回しにしていて失念した」。
安全基準を無視し、利益追求にひた走るJR北海道に対して衆院国土交通委員会は、監査直前にレールの検査数値を改ざんしていたJR北海道の幹部を11月22日に招致し参考人質疑を行うことを決め、体調不良で退院したばかりの野島誠社長を招致するかどうかは検討しているという。
利益ばかりを追求し、安全無視の企業をのさばらせない為にも追及の手を緩めず、あわせて国鉄「分割・民営化」のつけ(人減らし合理化の強行、赤字ローカル線の問題)が今日の体質を作り出していることも徹底的に追及しほしいと願っている。
JR北海道は、国土交通省所管の独立行政法人、鉄道建設・運輸施設整備支援機構が100%出資する特殊会社。
国の責任も重いと思います。