生観戦レポです。
天皇杯決勝後編です。選手入場です。川崎さんは大型ダンマクを広げられ、色違いのコレオを展開されていたのかな。一方の柏は、最近の伝統のデザインで、「KASHIWA」の文字の中から「ASIA」の4文字が赤く染まっていくというもので、相変わらず凝っていました。優勝した2013年と同じようなデザインですね。最初に見た時は「YES WE CAN」だったという話をすると、うろたん氏友人に受けていました。我々も黄色いビニール袋を掲げました。やっぱコレオ部門では柏の方が完成度は高かったと個人的に思いました。
試合ですが、決勝の相手は2016年を最後に勝利がない川崎さん。確かにリーグ戦で勝った試合のイメージが浮かんできません。最新のリーグ戦でも、リードしていて最後に追い付かれちました。この試合では守備の要・犬飼選手(完全移籍!)、山田雄選手が規定により出られず、ジエゴ選手が出場停止とメンバー的には厳しかった柏に対して、川崎さんは、小林選手や外国人選手がベンチ温存で、後半が怖そうと思ってしまう。
前半はパスがもう一つ繋がらず、パスカットもよくされました。山田康選手(ガンバさんに完全移籍)はずっと献身的にボールを追いかけていました。元岡山の片山選手も得意のロングスローを何度も放り込んでいました。柏が本当に強い時は、両サイドを使った美しいポゼッション、見事なサイド攻撃でしたが、この日は何となくそういうシーンは少なかったように思いました。サビオ選手がボールを持った時くらいか。それでもコンパクトさを保ちながら、前へ前へという姿勢は良く、ずっと柏がペースを握っていました。あっという間に前半終了。緊張感が残るハーフタイムも、すぐに席に戻る。
後半に入る。川崎さんは蒼々たるメンバーが交代で出てきましたが、試合を通して存在感がそれほどでもなかった印象。調子のいい時の川崎さんでは、交代で入ったメンバーによくやられた覚えがあります。昔は手も足も出なかった川崎さんなのに、この日は何とか後半もしのげました。柏は高いプレスは維持。真剣勝負なので、柏サポーターは審判のジャッジに厳しかったですね。それでも終始ポゼッションに苦しんでいた感じです。ボールは前に出せていましたが、そこからシュートまでが繋がらない。何回かチャンスがあった細谷選手もこの試合では決められず。そして、大きな見せ場が無いまま、90分が経過してしまう。
延長戦。柏はよく守れていました。延長後半になっても、本当に五分五分の勝負。全体的に柏に運が残っている試合のようにも思えるが、全く試合は読めず。何度かものすごく危ないシーンがありましたが、やはり運があったのか失点に繋がらず。ただそれはPK戦までの話でしたか。
ついにPK戦になりました。そんな予感がしていました。昨季の甲府さんの時もそうだったとか。昔見た菅野選手の時はPKは得意でない印象でしたが、マツケン選手はいくらかいけそう。この日一番エキサイティングになったPK戦を詳しくリスペクトしたいと思います。
PK戦1人目【川崎】 ○ 家長選手が左足でゴール右に決める 0ー1
PK戦1人目【柏】 ○ サヴィオ選手が右足でゴール右に決める 1ー1
→安定のサヴィオ選手。安心して観れました。
PK戦2人目【川崎】 ○ 瀬川選手が右足でゴール左を狙うも、GKに止められる。だが、GKが先に前へ動いていたとして
蹴り直しになり、右足でゴール右に決める 1ー2
→元柏の瀬川選手相手に、マツケン選手のナイスセーブ、これで優位に立ったかと思いましたが、若さが出てしまいま
した。運も無かったか。
PK戦2人目【柏】 ○ 細谷選手が右足でゴール左に決める 2ー2
→細谷選手も安心して観れました。さすが日本代表という力強いシュートでした。
PK戦3人目【川崎】 ○ 山村選手が右足でゴール左に決める 2ー3
PK戦3人目【柏】 ○ 戸嶋選手が右足でゴール左に決める 3ー3
PK戦4人目【川崎】 ○ 橘田選手が右足でゴール左に決める 3ー4
PK戦4人目【柏】 × 仙頭選手が右足でゴール左を狙うが、ポストに当たる 3ー4
→ここでヤバいと思いました。次に川崎さんが決めれば万事休すと。
PK戦5人目【川崎 】× ゴミス選手が右足でゴール右を狙うが、GKに止められる 3ー4
→新外国人選手のゴミス選手が外して、まだ運があるぞと期待大。
PK戦5人目【柏】 ○ 武藤選手が右足でゴール左に決める 4ー4
→さすがベテランのストライカー武藤選手でした。ここからサドンデス
PK戦6人目【川崎】 × 登里選手が左足でゴール右を狙うが、GKに止められる 4ー4
→ここで片山選手が決めれば優勝。岡山サポもインタビューシーンを想像してしまったとか。
PK戦6人目【柏】 × 片山選手が右足でゴール左を狙うが、枠の角付近に当たる 4ー4
→枠に当たってヒーローになれず。緊張していたのか腕か、運が無かったのか。岡山県民として残念でした。
ここからは膠着状態がしばらく続く。
PK戦7人目【川崎】 ○ 遠野選手が右足でゴール左に決める 4ー5
PK戦7人目【柏】 ○ 山本選手が右足でゴール右に決める 5ー5
PK戦8人目【川崎】 ○ 山根選手が右足でゴール中央付近に決める 5ー6
PK戦8人目【柏】 ○ 川口選手が右足でゴール左に決める 6ー6
PK戦9人目【川崎】 ○ シミッチ選手が左足でゴール右に決める 6ー7
PK戦9人目【柏】 ○ 立田選手が右足でゴール中央付近に決める 7ー7
→今季余り活躍できなかったですが、最後に魅せてくれました。来季も頼むぞ。
PK戦10人目【川崎】 ○ チョン・ソンリョン選手が右足でゴール右に決める 7ー8
PK戦10人目【柏】 × 松本選手が右足でゴール左を狙うが、GKに止められる 7ー8
→セーブされて、その場に泣き崩れる。経験の差と若さが出たのだと思います。
この日一番一喜一憂した時間帯になりました。シュート1本1本にみんなで一喜一憂。感情的に天国と地獄が行ったり来たり。何度も優勝シーンを脳裏にイメージしてしまう。ピンチになっても、マツケン選手のスーパーセーブが光っていました。最後の10人目になり、怪我で古賀選手が蹴れない関係で、両チームのGKが出てきました。結果は残酷でしたが、スーパーセーブを連発していたマツケン選手は責められないと思います。今季始めは第3GKだったマツケン選手、よくここまで頑張ったと思います。
シーズンでは最後まで残留争い、昨季のレギュレーションであればJ2に降格していた19位という順位。ここまで来れた事でも十分満足だったのではないでしょうか。でも優勝したかっですね。
どちらのチームも決していい調子ではない中、よくここまで競り合えたと思います。内容的にはいい試合でした。夢を見させてくれましたね。ジエゴ、犬飼選手がいない中、現状は残留争いをしていたチームなので、よく頑張ったと思います。とにかく「頂」を極めるのは難しいことがよくわかりました。
試合後、うろたん氏達は、帰りの新幹線がやばいと、結果が出た後に急いで家路に急ぎました。表彰式。旧国立の時はメインスタンドでしたが、新国立ではピッチが表彰会場でした。準優勝チームの柏、無表情でメダルを受ける。みんな悔しかったことでしょう。2021年のルヴァン杯準優勝のシーンを思い出しました。同じ無表情の顔でした。優勝チームの表彰シーンの時は、柏の選手達はすぐ横にいて、「絶対にあそこに立ってやる」と目に焼き付けていました。
その後、バックスタンドから、ファン・サポーターへの挨拶のためにスタンドに向かう。バックスタンドから頭を下げていく。ゴール裏にも来ましたが、みんな、温かい拍手で迎えていました。さぁ次ですね。前回の天皇杯優勝時との違いは歴然。前回は前年にリーグ初優勝を遂げた強いチーム、今回は残留争いをしていたチームです。久しぶりにいい夢を観させてくれて、ありがとうという感じで帰岡しました。来年、上位争いをする強いチームで再びこの場所に来て、リベンジ優勝を果たしましょう。相手もまた川崎さんがいいなぁ。
天皇杯決勝関連③(2023)前編:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20231230
〃 ②(2013)前編:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20130104
〃 〃 中編:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20130105
〃 〃 後編:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20130106
〃 ①(2009)後編:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20090105
〃 中編:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20090104
〃 前編:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20090103
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