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1年で上へ11

2018-12-15 00:22:18 | カリスマの存在

 リスペクトコラムです。
 少し前の話題ですが、取り上げるのが遅くなりました。J1リーグ第33節のアウェーC大阪戦で、柏のJ2降格が決定しました。9年ぶり3回目の降格です。2回までの降格ならまだいいが、3回目はいけない。3回落ちたところはセレッソさん、当ブログで考える降格の要因は、ひとえに「監督」だと思っています。Jクラブでの監督経験が無い加藤監督には無理があったのかもしれません。また、修正ができなかったのは強化部であり、今回のフロント体制だったのかなと。今回の降格劇をうまく解説しているコラムがありました。
   
【柏レイソルまさかのJ2降格!原因は監督の“指導経験不足”と“謎人事”!?】
「『2012年のガンバ大阪、14年のセレッソ大阪がACLとリーグ戦の並行した戦いに苦戦し、柏と同様にJ2降格しました。この4チーム(長崎含む)に共通しているのは、監督のトップレベルでの指導経験不足です。柏の下平隆宏監督は、ユースから経験を積み、16年から柏の監督として、チームを強くはしました。ただし、ACLのような過密スケジュールをこなす、強豪クラブとしての監督経験は初となります。選手を補強するだけではなく、ACLや海外での経験豊富な参謀をスタッフ側にも雇うべきでした』
 今季の柏は、勝ち試合が引き分けに終わるなどスタートダッシュに失敗。3月から4月にかけてACLの試合が続くと、ACLでもリーグ戦でも連勝できずに連敗を喫する試合が続く。そして、ロシアW杯中断期間前に下平監督を解任し、加藤望ヘッドコーチを監督に内部昇格させた。
 だが、加藤監督は09年から別のチームでコーチを務めていたものの、トップレベルのチームで経験を積んでいたわけではない。また、柏のコーチに就任したのは今季からであり、求心力があるわけでもない。
 それを物語るように、柏は中断期間開けからの試合で4連敗を喫している。ぶっちぎりの降格圏内だった名古屋グランパスが連勝し始めたのと対照的である。さらに、解任した下平前監督を強化チームダイレクターに就任させるという、謎の人事もあった。これでは危機感も生まれない。」
「このすべてにおいて中途半端な人事が、そのまま戦績に表れた。名古屋との直接対決に敗れ、そのままの流れで入れ替わるようにJ2降格してしまったのだ。もちろん、柏には運がなかった部分もある。しかし、中断期間の処方箋の人事がベストだったとは思えない。そんな今後の柏はどうなるのか?
『柏の社長は日立製作所からの天下りで、2~6年任期で退任するサッカー経営者としてはド素人。柏の命運を握るのはゼネラルマネージャーですが、先日就任した布部陽功さんはトップの立場で結果を残してきたわけではないので、未知数です』」
引用:日刊サイゾー

 加藤監督が'09年にコーチを務めていた別チームというのは、現役引退を迎えたJ1湘南で、'11年にU-15の監督を務めた後に、'13年から産業能率大サッカー部の監督に就任。それで柏に来たのは実は今季。しかし、5月に下平監督が解任されたために、そのまま後任監督に就任しています。つまり、こういう流れしか無かったのです。選手としてはレジェンドでした。日本代表候補にも選出され、39歳まで現役を続けており、柏のFWとして活躍されました。でも、いい選手イコールいい監督とはいかないのがこの世界。
 柏はネル監督の後にOBの吉田監督になって失敗し、その後ブラジル人のメンデス監督でまた失敗し、その後に就けたOB枠の下平監督(この方もJ1監督経験は無し)で奇跡的に躍進しました。でも、ACLに出場する事になって、上のコラムにあるように能力的な限界が露呈した訳です。そういう点では、同じくACLに出場していたネル監督は、ACL対策ができていましたね。

 あと思うのが、過去2回監督人事で失敗し、学んでいるはずなのに、なぜ今回の失態を招いたのかという事。それは上のコラムにあるように、社長が天下りで数年周期で交代している点。一貫性のクラブ経営ができていない。しかも、本当の天下りだから素人的な人材である点。名古屋さんやセレッソさん、川崎さんの天下り社長とはちょっと違うレベルなのかなと。強化部トップであるGMも最近はよくわからない。ネル監督を招聘した小見強化ダイレクター&竹本GM時代は良かったですね。今回は解任された前監督を天下りさせているという、まさに強化部門の謎人事。
 この辺りを改革しないと、また数年後4回目のJ2降格が起こります。素人の親会社天下り人事ではなく、よその企業チームを見習った構造改革ですか。今の名古屋さんの小西社長のように、1人有望な社長を就けて、ずっとやってもらうとか。
 そして、新監督です。一昨日ネルシーニョ監督の就任が発表されました。実は、当ブログでは、メンデス監督の頃から「ネルシーニョ第二次政権」というキーワードを使用していました。なので、吉報ですね。
   
【ネルシーニョ監督 就任】
「【
ネルシーニョ監督 コメント】
「レイソルに戻ることができるということに深く感謝をしています。我々の目標は、レイソルを再びJ1に戻すことです。そのためにはファン・サポーターの皆さんのサポートが必要です。みんなで戦いましょう」
【ネルシーニョ監督 プロフィール】
■氏名: Nelson Baptista Junior(ネルソン バプティスタ ジュニオール) ■登録名: ネルシーニョ
■生年月日: 1950年7月22日(68才) ■国籍: ブラジル
■指導歴(監督のみ):
1985年~: サンベント、スポルティングバラキラ(コロンビア)、コリンチャンス、グアラニ、パルメイラス(ブラジル)、アル・ヒラル(サウジアラビア)他 監督 ※1990年コリンチャンスでブラジル全国選手権優勝
1995年~1996年4月: ヴェルディ川崎監督 ※優勝:1995年NICOSシリーズ
1996年~コリンチャンス、クルゼイロ、サンパウロFC、ゴイアス(ブラジル)、コロコロ(チリ)、フラメンゴ、サンカエターノ(ブラジル)他 監督 ※優勝:1997年コリンチャンスでサンパウロ州選手権 ※1997年クルゼイロでトヨタカップ出場 ※優勝:1998年サンパウロFCでサンパウロ州選手権
2003年8月~2005年9月: 名古屋グランパスエイト監督
2005年10月~2009年6月: サントスFC、サンカエターノ、ポンチ・プレッタ、コリンチャンス、スポルチ・レシフェ(ブラジル)監督
※優勝:2008、2009年スポルチ・レシフェでペルナンブコ州選手権
2009年8月~2014年12月: 柏レイソル監督
※優勝:2010年J2リーグ、2011年J1リーグ、2012年ゼロックススーパーカップ、天皇杯、2013年ヤマザキナビスコカップ、2014年スルガ銀行チャンピオンシップ
2015年~2017年8月: ヴィッセル神戸監督
2017年12月~2018年4月: スポルチ・レシフェ監督
※Jリーグ通算成績
J1:371試合、173勝71分127敗 J2:36試合、23勝11分2敗 リーグカップ:61試合、31勝9分21敗」
引用:J1柏公式HP
   
 こうして見ると、柏では黄金時代を築きましたが、日本で他のクラブでは、黄金時代のヴェルディさん以外はフィットしなかった様子。ヴェルディさんの頃は、代表監督の話もありましたが、「腐ったミカン」発言は当時有名。もし日本代表を率いていたらどうなっていたのか。報道によると、スポルチでもいろいろあったようですね。そして、サプライズな続報も。福岡さんの井原前監督が、ヘッドコーチとして加わるとか。

井原 正巳ヘッドコーチ 就任
【井原 正巳ヘッドコーチ コメント】
「5シーズンぶりに柏レイソルに戻ることになりました。まずはネルシーニョ監督をしっかりとサポートし、1年でJ1に復帰するために最大限を尽くします」
【井原 正巳(いはら まさみ)ヘッドコーチ プロフィール】
■生年月日: 1967年9月18日(51歳)  ■出身地: 滋賀県
■選手歴:
守山高-筑波大-'90日産自動車-'93横浜マリノス/横浜F・マリノス-'00ジュビロ磐田-'01浦和レッズ
※J1通算:297試合5得点、リーグカップ通算:47試合1得点、日本代表国際Aマッチ通算:122試合5得点
■指導歴:
2006年8月~2008年 U-23日本代表 ヘッドコーチ 2009年~2014年 柏レイソル ヘッドコーチ
2015年~2018年 アビスパ福岡 監督」
引用:J1柏公式HP

 まさに黄金時代の再現ですね。同時に今季で引退した栗沢選手のコーチ就任も発表されています。長く監督を務めるべきでないというのがネル監督の持論なので、井原HCはその次を意識した人事じゃないかと個人的に推測。クリ選手までは想像しすぎですが、井原HCはあるかも。あの時は「井原HCが後任では・・・」という空気がありましたが、現在はJ2福岡で監督経験も十分です。少なくとも加藤前監督よりは全然いい。ここで黄金時代を思い出して、ネル監督について復習してみます。

【ネルシーニョ監督の戦術や特徴(今まで)】
・リアクションサッカー(前半で相手をリスペクトし、後半開始時で選手交代)
・どんな大会でもターンオーバーは使用しない。ベストメンバーを貫くが、決して固定もしない。
・練習で調子のいい選手から使う。
・とにかく「勝利(VITORIA:ヴィトーリア)」にこだわる。
・フロントが監督のスタイルを尊重(アウェー戦で前々日の現地入り等)
・ポゼッションサッカー(昔からアカデミーからトップまでのスタイルと合致)
・かんしゃく持ちだが、人間味に溢れている(こんな事もありました。加齢とともに丸くなっているでしょう)

 こんな感じです。J2降格時も、柏サポの間ではそれほど動揺は無かった様子。それもネル次期監督を認識していたからでしょうか。2009年の降格時と同じ。翌2010年にJ2からスタートしてぶっちぎりで優勝。次の2011年に史上初のJ1昇格即優勝を達成。その後、毎年タイトルを獲っていました。まさに黄金時代。柏のファン・サポーターは第二次黄金時代の到来を期待しています。
 ただ、不安材料もあります。今季からルヴァン杯に前季J1から降格した16位と17位のチームが参戦しています。それは新潟さんと甲府さん。今季はどうだったでしょうか。新潟さんは16位(岡山の一つ下)、甲府さんは9位でした(前年J1最下位の大宮さんは5位)。つまり、ルヴァン杯出場が負担になるのです。水曜日に試合をしているチームと、していないチームはおのずからコンディションのハンデがあります。その辺りが心配かなと。地元岡山と同じカテゴリになったという事で、シーズンが始まったら、再び違うカテゴリになるまでしばらく「カリスマの存在」カテゴリでの記事はお休みになりますね。某黄色いチーム、ネル監督ともに健闘を祈ります。

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