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村井チェアマンのサッカー愛6

2018-07-21 00:28:27 | サッカー(Jリーグ(J1・J2)・国内)

 リスペクトコラムです。
 少し前(確か先月くらい)に日経新聞に、Jリーグについて見開き特集がありました。前に、J1川崎の中村選手が村井チェアマンに直談判で、Jリーグとしても社会貢献活動をして欲しいと申し入れて、快諾されたという話を聞いておりますが、まさにその内容だと思います。
   
【地域密着 輝く54クラブ 村井チェアマン語る】
〔活用されるカタチ創る〕
「地域密着の理念はバスケットボールのプロ化やプロ野球などにも影響を与えた。スポーツを人生の楽しみにする人口を増やす点で、他の競技とノウハウや人材を交換し互いの良さを学び合いながらウィンウィンの関係を築けていると思う。
 リーグは規約で次の3つを理念に掲げている。日本サッカーの水準向上及び普及促進。豊かなスポーツ文化の振興及び国民の心身の健全な発達への寄与。国際社会における交流及び親善への貢献。」

「2つ目の豊かなスポーツ文化の熟成はまだ道半ばだ。部分的に前進していても『国民』レベルの発達となると力不足を感じる。
クラブはそれぞれのホームタウンで年間約1万7000回の地域貢献活動をしている。54クラブが1年に300回以上、つまり毎日のように学校や介護施設を訪ね、地域のお祭りに参加している。これ以上ないくらい熱心にやっているのにまだ足りないと感じるのは、どこかに構造的な問題があるのかもしれない。地域に奉仕する、何かを施すという発想だと、小さなクラブでは限界ある。視点を逆にして地域にJクラブを利用、活用してもらうという方向に立ち位置を再編集する必要性を感じる。」

「自分たちの力で世の中を良くしようと考えて行動する社会活動家やソーシャルワーカーがいる。財政状況が厳しい国や行政に頼るだけでなく、そういう人や組織との連携をもっと構築できないものか。実際、J1の川崎はNPOなどと共同でホームレスや障害のある人を170人ほど集め、ホームゲームの運営を手伝ってもらっている。活動を1年続けたら、12%の人が常勤の仕事に就けるようになったという。
 J2の水戸は今年1月、茨城県城里町と連携し廃校を利用したクラブハウスを完成させた。元は中学校だから図書館や料理教室を開ける調理室もある。地元の人は無料で施設を利用でき、筋トレをする選手の横でお年寄りが一緒に汗を流している。こういう地域活性化の方法もある。
 1万7000回の地域活動の中には、そういう汎用性のある、筋のいい取り組みがきっとある。それらを抽出して専門家を交えて議論してブラッシュアップしてクラブに戻す。そうすれば「「これならうちでもやれる」とあちこちで手が挙がり、孤軍奮闘ではない形にできるのではないか。医療費の削減等につながれば行政の支援も受けやすいかもしれない。」
「突き詰めると、各クラブは自分の存在を言語化することを求められるのではないか。どういう社会にしたいのか、そこでクラブはどうあるべきか。地域の人と一緒に大切にしたい信念を、歴史や気候や文化を深く掘っていきながら言葉にする。それができれば社長や監督が代わってもクラブの「色」まで変わることはない。リーグはそれぞれの色を競う、地域との約束を背負った者同士の戦いになる。それは単なる勝ち負けよりも面白い気がする。」

 という内容でした。Jクラブが地域に施すという立ち位置から、地域にJクラブを利用・活用してもらうという方向に構造を変えるという話ですね。川崎さんはやっぱすごい。障がい者就労支援もされている。しかも170人って、車いすのボランティアが1人来ているというレベルではないですね。いろいろ読むと、どこまで地域と対話できているかが問われます。それは「後援会」という存在なのかもしれないし、当ブログでいう「ホームタウンミーティング」なのかもしれない。今まで観客動員数や売上・利益ばかりに注力し、地域との対話をおざなりにしてきたところがあれば、村井チェアマンが語るこれからのJクラブ像とは相反するものになります。
 例えばお隣の広島さん、地元の岡山シーガルズでも、普通に試合会場で地元の障がい者施設が出展されていました。ちゃんと実名を表示して。名前を伏せたスタジアムグルメに参加している事例とは違います。そういった事例を目にすると、どういうところが理想的で、どういうところが見た目だけでダメなのか、考えされますね。


コメント
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