J1山形では、ホームゲームでの各市町村の応援デーを開催するそうです。各Jクラブでは、ホームタウンを中心にいわゆる「市町村デー」を開催しておりますが、J2愛媛とともに県内全市町村(たぶん)を対象に実施されています。以下、抜粋して紹介。
「市町村応援デー」は、対象市町村に在住・在勤の人を対象とし、バックスタンド席一般3,000円(当日)のチケットが半額の1,500円で購入できるチケットサービス。この企画はJ1山形がJ1昇格してから、2009年に4,780名、2010年には7,080名に来場。
(節/ 開催日/曜日/キックオフ/対戦相手/対象市町村)
・ 7/ 4月24日/日/13:00/セレッソ大阪/金山町
・ 9/ 5月 3日/ 祝/14:00/柏レイソル/該当無し
・11/ 5月14日/土/13:00/大宮アルディージャ/村山市・三川町
・16/ 6月18日/土/19:00/ヴィッセル神戸/小国町
・18/ 6月26日/日/19:00/横浜F・マリノス/新庄市・東根市・大蔵村・飯豊町
・ 5/ 7月17日/日/19:00/名古屋グランパス/天童市・尾花沢市・河北町など3町・鮭川村
・21/ 8月13日/土/19:00/ヴァンフォーレ甲府/遊佐町
・23/ 8月24日/水/19:00/清水エスパルス/山形市・寒河江市など2町・戸沢村
・26/ 9月17日/土/19:00/川崎フロンターレ/米沢市・南陽市・大江町など2町
・28/10月 1日/土/13:00/ジュビロ磐田/酒田市・上山市・長井市・西川町など4町
・32/11月19日/土/17:00/アビスパ福岡/鶴岡市・舟形町など3町
・34/12月 3日/土/15:30/サンフレッチェ広島/該当無し
当ブログでも以前に、J2愛媛の事例を何度も紹介しています。J2岡山でも何年か前に、県の方を中心に検討されましたが、現在は岡山市、倉敷市、津山市の3市までの開催に留まっています。全市町村を対象にしているクラブはどちらかというと、運営面で県がある程度関わり度合が強いところが多いようです。
県民クラブを口にするクラブは多いですが、こうした形(全市町村を対象)はまさに県民クラブといえます。考えてみてください。例えば山形でも、山形市、天童市、米沢市くらいまでで終わってしまうより、こうして全市町村にした方が県民の注目度は増すと思われます。県庁所在地から離れた田舎町でも、名前が挙がれば、「今日はうちの町の応援デーだから」と足が向くでしょうし、何より一体感が増すでしょう。
そして、こういう活動が各市町村単位で、「後援会」ができていき、公式にクラブから認可を受けて、「ヒト」「モノ」の面で力を発揮してくれる事でしょう。その先進的な事例がJ1新潟。見事な集金システムができあがっています。
「後援会は経営に口をはさむから、できて欲しくない」という気持ちから「我がクラブでは時期尚早では」としているクラブもあるかもしれません。そこは「三位一体の支援」を考え、公共財としての自覚のもとに県民参加型のクラブ運営を目指すのか、「今まで俺達でやってきた。これからも俺達でやっていこう」という価値観でやっていくのかでしょう。
もし、後援会を作りたくないクラブがあれば、前にも言ったように、チームという公共財を、県民市民(行政・財界・市民)から管理を任されている管理人が運営会社であり、その本筋をもう一度思い起こすべきかなと思います。
「Jリーグ規約」第21条には、「Jクラブはホームタウンにおいて,地域社会と一体となったクラブ作り(社会貢献活動を含む)を行い,サッカーをはじめとするスポーツの普及および振興に努めなければならない」と定められています。(ちなみに第88条では、選手による社会貢献活動が義務化されています) まあ、あくまで、Jリーグクラブ全般を見渡した一般論です。
Jリーグ規約:http://www.j-league.or.jp/aboutj/2011pdf/04.pdf
あと、市町村デーとして印象に残っているのがJ2富山の「朝日町デー」。Jリーグ昇格を決めた日でしたが、「これぞ理想的な市町村デー」と鮮烈な印象を受けたのを覚えています。
J1山形公式HP該当ページ:http://www.montedio.or.jp/games/ticket/shichouson.html
J2(JFL)富山朝日町応援デー関連:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20081205