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アペール症候群次男19歳

心の豊かさ

2007-05-23 | Weblog
科学の発達とともに人は豊かになったのか?

科学の進歩は不可能を可能にするマジックのようなもの、

現代社会の中で必要なものではあります。

今回の和子ちゃんの手術だって技術の進歩や

科学的根拠に基づいた人間の創造がなせる技に他なりません。。。

確かに執刀医のセンスと確かなプロセスは外せない事項ですが、

それでも科学の進歩を私は誰よりも喜んでいます

そうした時間の中こんな本を読む時間を持つことが出来ました。

その中にこんなことが書かれています。

亀井勝一郎著「人生論集八巻」

『未知の世界のなかから、

何かを発見することはむろん大事なことだ。

しかし、わかりきったことのなかから、

あらためて何かをを発見するには、

より深い愛情と博大な才能が必要である』

というもの。

物欲を満たし何かを手に入れるということや、

がむしゃらに追い求めることだけが

豊かさではないことを示唆しているように思えるのです。

いつもの日常の中に実は向き合うべきことがあり、

新たに発見することこそが心のゆとりと

楽しみがあるように思えるのです。

食うか食われるかの現実、見過ごされそうな自分に

不安と焦りはないとはいえません。

心のスキマに忍び寄るあやし気な陰に、

呑み込まれそうになるのを耐える力は、

科学の進歩でもきらびやかな世界でもなく、

豊かな心にあると思うのです。

ヒトを殺すという 自分自身をも否定する行為を、

ためらいもなく出来る心に誰がしたのか???

自分さえ良ければいいなんて世界は、

どこにも存在してはいけないと、

和子ちゃんの付き添いをしていて改めて感じました。


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