kasaruの今日も有り難う

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風 鈴。。。

2006-07-19 | Weblog

最近は軒下に風鈴がなびいている家が少なくなりました。

先日 NHKで紹介していましたが、

風鈴に魅せられた監督として 黒澤 明 氏が・・・

映画の中で日本でも最高級の小田原産の風鈴を使い、

効果的かつ人情味豊かに 映画の要として登場させていました。

ひと言に風鈴と言っても種類も音色もたくさんあり、

最近は100円ショップでも売られ、

ガラス製・陶器製・鋳物製・金属製など 

様々な音色を耳する機会があります。

ワイドショーで話題になった自分で改造違法建築をした人の家には

20個近くの風鈴がぶら下がっていて、

騒音問題にまでなっていました。(さすがにうるさいでしょうね)

一つ一つ音はきれいでも 不協和音は耳障りになり、

時として神経を逆なですることになりますね。

ま!そのことはさておき・・・

古くは江戸時代から風鈴は夏の風物詩として愛されてきました。

風鈴の音は 単一の音ではなく、複数の規則性ではない音、

音圧が美しい音色を奏でています。

自然の中で感じる 草木の音、小川のせせらぎにも似た、

身体のリズムにあったゆらぎがあり、デザインでも変わる

清涼感を与えてくれます。

江戸風鈴は口の部分が ギザギザになっていますが、

この口をグラスのように綺麗に整えると 揺らぎは出ません。

むしろ危ないくらいざらついているほうが 

触れただけで何とも言えない音を出します。

人も同じです。

一人で出す音は単一でが、

人と人の中で人間として手を加えてもらい 磨きをかけ、

複数の音と一緒に安らぎを得られる音色が

響音させるのだと思うのです。

「余韻にドラマあり・・・」

軒下に見る風鈴には 規則性の無い風が必要です。

どんなに立派な風鈴があっても 風がなければ話しになりません。

また 風があってもいつも同じ一定の風ではリラックスどころか、

ストレスになってきます。

何気なく鳴る「チリ~~ン」に癒されるんですね。

風鈴一つ 騒音問題と目を吊り上げず、

夏の風物詩としてみる心で、楽しんでみませんか?

古き良き文化を 今年は意識して愛でてみましょう。。。