碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
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「春ドラマ」の第一印象

2014年04月15日 | テレビ・ラジオ・メディア


「春ドラマ」について、取材を受けました。

で、以下のような話を・・・・


まず、全体の印象。

まだ放送が始まっていないものもあるのですが、冬クールに比べて元気な雰囲気がある。

いいことです(笑)。

ざっと見渡して、刑事ドラマが多い。

いや、同クールに7~8本は多過ぎでしょう。

ちょっとした粗製乱造かも。

しかも、他との差別化を狙って「特殊」とか「特別」とか、普通の警察・刑事とは違うんだよ、という具合にしたけど、今度は「特殊」や「特別」の横並びになっちゃった(笑)。

そんな刑事ドラマ乱立の中で、抜きん出ているのは、「MOZU」(TBS)ですね。

WOWOWとの共同制作で、傑作「ダブルフェイス」のキャスト・スタッフが再集結。

初回の出来も上々で、これは明らかにレベルが違います。

それから、刑事物が大量にあるので、逆に視聴者の目がそれ以外に行くんじゃないだろうか。

たとえば、

高校野球ドラマ「弱くても勝てます」(日テレ)。

医者物にして復讐譚「アリスの棘」(TBS)。

などを面白く見ました。

また、路線を変えたフジの月9「極悪がんぼ」。

ひどい、いや、すごいタイトルだ(笑)。

初回の演出は、さすが大御所・河毛俊作でしたし、尾野真千子もいい味出してるのですが、夜9時じゃなくて、10時とか、11時とかだとぴったりなのに、とも思いました。

いずれにせよ、今週ようやく始まるいくつかも含め、やはり全体として、凍えた冬クールより元気なことは確かです。