ちわきの俳句の部屋

メカ音痴おばさんの一念発起のブログです。
人生の後半を俳句にどっぷりと浸かって、…今がある。

水仙花

2017年12月26日 | 俳句

 今日は27日、今年もいよいよあと4日となりました。昨日からひたすら年賀状の準備です。今年は句集のお礼などで例年より数が増えていますので、目いっぱい頑張っても忙しいんです。実はこのブログ昨日書いて写真を載せようと捜していたら…そのままウトウトと。今日は又朝からすることがあって、ブログなんか書いていたら叱られる始末…とうとう二日がかりのブログになりました。

 ところで、この年賀状は新年の季語なんですが、「賀状書く」となると当然冬の季語になります。

   みささぎの梢の見ゆる賀状書く       波多野爽波

   一つ灯を妻と分け合ひ賀状書く       高村 寿山

   賀状書くけふもあしたも逢ふ人に      藤沢 樹村

 勤めていたときは三句目のようなことがありましたが、今は一年に一回のご挨拶で書く人が増えてしまいました。でも、歳を取れば元気だという事だけでも分かると安心しますよね。毎年来る人から急に来なくなると心配してしまいます。もしかしたら重病なのでは…、とか、いやもう亡くなったんでは…とか考えてしまいますもの。

 私が俳句を始めたとき、いろいろとお世話になった先輩が近くの施設に入っていらっしゃったんですが、今連絡が取れなくて心配しています。頼れるような親戚がなく、一人暮らしでしたので、それまで住んでいた家を売り、早くから老人ホームにお世話になっておられました。元気な間は、自由でどこにでも出掛けられるし、食事などの心配もいらないし…気楽でいいよと、でも死んだ時、他人に迷惑は掛けたくないと、献体を申し込んでおられました。そうすれば葬式もいらないし、あとのことは医大で面倒をみてくれるからと。そんな話を淡々として、いつも楽しそうに句会に来ておられたんですよ。しかし、今年になって、〝90歳もなると俳句ができない〟と弱音を吐かれるようになり、だんだんと記憶もおぼろげになっていきました。でも元気な時にたくさん人の世話を喜んでしてこられた方でしたので、誰彼となく手を差し伸べて面倒をみてあげていましたから、いつも寂しい思いもせず、「何もかもみんな俳句のお陰ですよ」と、感謝しておられたんですよ。

 それが、最近になって園に連絡しても〝外泊中です〟としか返事が貰えず、困っていました。きっとどこかに入院されているのでは…と思い、園に行けば教えて貰えるのではと行ってみると、今度は〝退園されました〟という答え。それ以上は何を聞いても〝ワカリマセン〟の一点張りでした。

 個人情報なるものの取り扱いが厳しいからなんでしょうが…。こんな場合教えてくれてもと思うんですけどね~。だって30年以上の付き合いなんですよ。あちらこちらへ一緒に旅行にも行きましたし、せめて最後は見送ってあげたいと思うのが人の情というものでしょ!皆さんはどう思われますか?結局は全て個人情報ということで調べようがなくなってしまったんです。こんな形で消えてしまわれるのは…余りにも悲しすぎます。

 今日の写真は「水仙」、冬の季語です。この度の私の句集『甘雨』の第2番目の句です。〈水仙花挿して直系疑はず〉そう言えば、先程の先輩も〝水仙〟のような人でしたね。水仙の横にはブルーベリーの紅葉がまだ残っていました。

 

 

 


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