ちわきの俳句の部屋

メカ音痴おばさんの一念発起のブログです。
人生の後半を俳句にどっぷりと浸かって、…今がある。

〝自己治癒力〟

2020年04月11日 | 俳句

 〝まいにち まいにち ぼくらはてっぱんの うえで やかれて いやんなっちゃうよ~〟という歌が一時流行りましたよね。子門真人さんの歌った童謡〝およげ!たいやききくん〟です。なんだかこの唄が今の気分にピッタリ。例えば〝……ぼくらはコロナの ウイルスに せめられて……〟と、替えて歌ったりするとね。でも、この後たいやきくんは海へ逃げ出すのですが…私たちはどこも逃げ出すところがありません。だって、じっとして動かずどこへも出かけないのが一番いいんですから。

〝たいやきくん〟は、結局自分はたいやきだからということで最後は食べられてしまうんですけど、なんだかいい結末ではないでしょう。これ子供たちに分かったのかしら?この童謡は本当はサラリーマンの悲哀を詠った唄なんですってね。その時は私も深く考えずに面白いので覚えて歌っていたような気がします。アハッ…

 昨日こちらのニュースで、コロナがここまで蔓延してきたら、最後は自分で自分を守ることしかないと、あるお医者様が言っておられましたが、その通りですね。じゃあどうやって自分を守るのかというと、それは自分の〝免疫力〟を高めるということですって。そう、体力を付けてストレスに負けない強い精神力を持つことです。

 今朝主人と話したこと…〝あなたスペイン風邪って知ってる?〟〝知るわけないじゃろ!まだ、生まれとらんわ…〟当然二人とも言葉だけでしか知りませんでした。そこで、〝世界の人口の4分の1に相当する5億人が感染して、死者は5000万人ともいわれる人類史上最悪の感染症の一つなんですってよ〟と言うと、〝ふ~うん。じゃあ日本はどうじゃったんかいの…〟と。〝日本も当時(スペイン風邪が流行したのは1918年~1920年)の人口5500万人、その43%に当たる2380万人以上が感染し、40万人近くの人が亡くなってるんですって〟(これウィキペディアからの受け売りですが)……二人ともしばらく無言です。〝よう生き残ったいね~、お母さんたち〟〝そうじゃのう〟

 考えてみれば、私たちの両親が生まれたばかりかまだ1,2歳頃に流行ったんです。もし誰かがこれに罹って亡くなっていれば、私たちも当然生まれてこなかったということです。〝スゴイ!お母さんやお父さんたちみんな強かったんよね。じゃあ、私たちも頑張らなくっちゃ!〟と、二人で納得しました。

 どうです?みなさん。元気でましたか。私たちが今あるのはこの先祖たちの…いや遠い昔のことではなく、家にまだ写真が残っている祖父母や両親たちのおかげなんですよ。そう考えたら、私たちも今回のコロナを何とかして乗り越え、次の世代へ繋いでいかなくっちゃ申し訳ないでしょう。さあ、みなさん、一緒に頑張りましょうよ。

 この〝免疫力〟ということを考えていたとき、以前私が中国新聞のコラムを頼まれて書いた文章をふっと思い出しました。全てのものには生きる力があるということ。特に過酷であればあるほどそれをはじき返そうとする〝自然治癒力〟、そう〝自己治癒力〟が生まれるということなんです。よろしかったら読んでみて下さい。

  中国新聞コラム    自己治癒力                                               
 わが家には高さ六㍍ほどの泰山木(たいさんぼく)があった。しかし、周囲に大きな栗の木と梧桐(あおぎり)があり、思うように枝が張れずに上へばかり伸びていたが、それでも季節には大輪の真っ白な花を付け、私たちを楽しませてくれていた。
 夏のある日、そんな泰山木のためにと、主人が梧桐を根元からばっさり切り倒した。すると、その木は青空の下では何ともアンバランスで、いじけた枝ぶりをしていた。それで、今度は泰山木も四㍍くらいに切り詰め、おまけに枝の全くない下側の幹にハンマーで傷を付け始めたのである。たまらずに私は、大切な木になぜそんなむごいことをするのか、と詰問した。 すると、これが芽吹きを促し、枝を張らせる手っ取り早いやり方だ、と植木職のSさんから教わったという。すなわち傷を付けられた木はびっくりして、その傷を修復するためにそこから芽を出すことがあるのだと。その時は半信半疑だったが、一ヶ月後、本当にその傷口辺りからしっかりと小さな芽がのぞいていた。
 「傷められる」というのは木にとっては大変つらいことかもしれないが、この「傷む」ということがかえって自己治癒力を高め、成長をも促すのであると。だとすれば、生物にとってもこの行為は生きるために必要な過程に違いあるまい。人とて同じだろう。つまりは厳しい環境にもまれ、さまざまな「痛み」を体験してこそ、はじめて自力で生き抜くたくましさが備わるというものである。だから昔から言うではないか、かわいい子には旅をさせよと。

 上の文章を書いてからもう10年以上なるかしら。今この泰山木はいい枝っぷりになって、毎年香りの良い大きな白い花を咲かせてくれています。今度咲いたら写真載せますね。読んで下さったみなさまありがとうございました。

 今日の写真も〝さくら〟です。この2、3日、宇部ではちょっと寒い日が続いて、風もないのでさくらがまだ満開でした。少し散り始めたのもあったかな…。後半のは2枚が大島桜で最後のが山桜です。山ではもう葉がずいぶん出ていましたよ。

  


コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« おばあちゃんと〝花見〟へ! | トップ | たまには仙人掌(さぼてん)で... »
最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちは (ミルク)
2020-04-12 10:47:46
ほぉ~そうなんですね。荒療治で泰山木が新しい芽を出して再生。
見たことないような?見たいですね~。
とても素敵なエッセイ元気でます٩(ˊωˋ*)و ೨*˚ファイト

私もコロナが怖くている一人です。8週に1度の治療のための点滴が
免疫力を下げているんです>< 
お互いにコロナに負けないで、がんばりましょう~
返信する
自然治癒 (風の盆)
2020-04-12 18:32:53
五木寛之が本当かどうか分からんが
医者にかかったことがなかったと

病になっても、自然治癒力で直したと
じっと我慢我慢だな

また、頭を洗わないと
これも分からないな

また、寝るのは明け方だと
旅に行ってもそうなのか分からないな

植木屋とは切る伐採刈る箇所を心得ているんだな
素人では分からないが、玄人では分かるんだな
例えば、果樹の剪定、摘果、摘花は専門家には分かっているんだな
これだけは素人の出る幕は無い

注釈ありがとう
返信をしておいた
返信する
Unknown (ちわき)
2020-04-12 19:29:52
ミルクさん、免疫力を下げる注射が2ヶ月に一回、大変ですね…でもそれをしなければもっと悪い状態が起こると、だとすれば優先順位の問題ですよね。
病気ってその選択を迫られることが多いですが、目先のことだけを考えて選択を間違わないようにしなくてはいけません…ね。
コロナに対しても…頑張りましょう。
ブログ拝見しました。カタクリや二輪草、イチゲ、一人静かも…いいところですね。コメントいっぱいでしたので失礼しました。
返信する
Unknown (ちわき)
2020-04-12 19:43:14
風の盆さん、返信ありがとうございました。
五木寛之さんは知っていますけど、頭を洗わなかった…とは知りませんでした。お風呂には入ったんでしょうか。
でも考えてみれば、自然のまま(文化的でないこと)、いわゆる原始的なのが一番治癒力、免疫力が衰えないのかも。そもそも人間も動物ですもの…
昔よく〝風呂に入らんでも死にゃ~せん〟という言葉、聞いたことがあります。人間は余りにもきれいになりすぎて弱い?
返信する

コメントを投稿

俳句」カテゴリの最新記事