本を買ったはいいが、手つかず、誰しもあろうかと思います
平成30年11月4日、神保町で買った古本3冊
・「森の思想が人類を救う」梅原 猛著(平成3年発行)
・「たなご大名」潮見三郎著(平成3年発行)
・「逆襲するテクノロジー」エドワード・テナー著(平成11年発行)
一冊300円×3冊×古本まつり割0.3+税
「たなご大名」以外は読まずに眠っていたのですが、令和になってから、やたらとDNAの話が耳に入って来たのをきっかけに読みました
特に「縄文人女性のDNAから全遺伝子情報(ゲノム)を高精度に解析した」というニュースで「あ、そういやあったなぁ」と浮かび、読んでみた次第です
平成11年の「逆襲するテクノロジー」はあらゆる分野でテクノロジーが牙を剥く「報復」、開発した人間への裏切りの実態に迫っている訳ですが20年前にその後を、つまり今から数年前をどう評価しているか
出始めた携帯電話の弊害 〜 え、そんなの問題解決してますけど
この手の本は「旬」を外すと良くないようです あちこちに「なごり」はあるようなのですが、根気が続きません
一方、30年程前の「森の思想が人類を救う」は面白く読めました 日本の仏教の歴史、高校時代に勉強したつもりでしたが当然忘れ、頭に少しだけ残っているコトがアルことは確認出来ました
今回のお題は宗教のお話しです 厳密な歴史ではなく、この本の中から私の視点で感じたコトをメモしておりますのでご容赦下さい
1991年発行:「森の思想」が人類を救う:梅原猛 著
第5章「日本の仏教 森の宗教へ」 1990年10月佐賀県武雄市で開催された「巨木の里シンポジウム」武雄市・椎葉村共催における基調講演の記録をもとに作成
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
日本での仏教は 、人間中心の宗教から森の宗教に変化していった
日本の仏教で一番流行ったのは密教
なぜか
密教のご本尊は大日如来、大日如来というのは太陽
つまり
人間を神格化した釈迦如来に対し、密教でのご本尊は「人間ではなくて自然」という考え方
つぎに流行ったのは浄土教
なぜか
浄土教は、死ぬと一度あの世へいって、また帰ってくるという信仰
それは
山川草木悉皆成仏(さんせんそうもくしっかいじょうぶつ)
つまり
山や川も、草も木も、全部成仏するという考え方
日本の宗教
神道( もともと森の宗教 )はもちろん仏教もまた樹と森の宗教になっていったといえる
森の宗教の思想
「生きとし生けるものはすべて共通の生命で生きていて、すべて成仏する」という考え方
動物の命も植物の命も、山や川すら成仏できる そして成仏するばかりでなく「生きとし生けるものはすべて生死の間を循環する」
どのようにして生き返るか
また子孫になって生き返る 昆虫は1年生き、死ぬ、つぎの年につぎの子孫が生まれてくる 人間だって同じこと みんな生きとし生けるものは、生と死の間を循環している
われわれは死ぬと肉体から魂が離れる そして魂はあの世
たぶん、山の上か空の上か しばらくあの世にとどまって 一足先にあの世にきているご先祖さんと一緒に過ごす あの世というのは悪いところではない そこにしばらくいる
そして
お盆やお彼岸に、この世にちょっと帰ってくる 三日間くらい 長いと迷惑がかかるから、三日であの世に帰るのが礼儀 そしていつの日か、今度は子孫になって生まれ変わる
それが日本人の典型的な信仰
老年期は、つぎに生き返ってくるための準備期間
地球の資源を使い果たして、ひどい状態にして死んだら、生まれ変わってきたときには、もう地球は住めない状態になっている
そういうことは絶対にさけなければいけない
こういう考え方を芭蕉は
「月日は百代の過客にして、行きかふ年も又旅人なり」
と表現、芭蕉は日本人の世界観をよく知っていた 月日も星も宇宙も旅人だ、そしてみんな永遠の精神を伝えていくのだという考え方
太陽も一度、死ぬ そして朝になると生き返る だから、太陽は神であり、われわれは朝日を拝む
これは 旧石器時代以来の人類の世界観であった
ところが
世界は急激に自然環境を人間の手によって破壊している
カナダ政府は自分たちのやり方が間違っていたことを認め、すべてのものが自然のなかで循環していくという、インディアンの思想に学ぼうとしている、が
基本は「生命はひとつだ」ということ
このことは高度に発達した自然科学によって証明された
DNAは人間にも動物にも植物にも共通にある これは「生命は一つだ」ということの、なによりの証明
つまり
旧石器時代以来の考え方が科学的に実証された
◆※橋長ググって調べ
すべての生物に共通する4つの特徴
1. 細胞で構成されている
2. エネルギーを利用する
3. 環境の変化に対応する
4. 遺伝情報(DNA)を持つ
DNA(遺伝情報)で人間と他の生物との共通度合い
隣の人と、99.9%
チンパンジーと、96%
猫と、90%
ネズミと、85%
牛と、80%
昆虫と、61%
ニワトリと、60%
そしてバナナと、50%
◆
人間は生死をくり返す 個体は死ぬけれども、遺伝子は永遠に生き残る それが人間の永世 人間の永世を遺伝子科学が証明した
人間は動物や植物を殺さなくては生きていけない 木を伐るにせよ、動物の命を奪うにせよ その木や動物の霊を手厚くあの世に送らなければならない
そしてまた
木や動物たちにこの世に帰ってきてもらわなければならない
人間が生きていくということはどういうことなのか
それは
植物も動物もみな同じ命であって、すべてのものはあの世とこの世を循環しつつ、永遠に共生していること
そういう思想が人類に浸透したときに、人類は生き残る可能性が出てくる
そうでなければ、人類の将来は???
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
ということでした
あまり知られていませんが「逆襲するテクノロジー」によると、外来種、日本ではブラックバスやブルーギルが問題になっていますが、その原産地アメリカでは、コイが外来種として問題になっている、と
平成11年頃にその話題を聞いたような気もしますが、、、私のDNAに入っていないコトは確かです
実家には仏壇、そして神棚もありました
じいちゃんから聞いていた「お天道様は見たはる」という話は、私のDNAに入っていることは確かなようです
何か「オモロイ仕事」のお話しがありましたら、ぜひ!
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◆分譲マンション・戸建の商品提案~販売(代理・媒介・派遣)・販売管理
◆不動産営業コンサルティング・研修トレーニング
◆事業用・居住用物件の仲介、都心中古マンションの買取再販
◆都市再開発・建替えに関するサポート(人材派遣・コンサルティング業務)
◆太陽光発電用地取得~開発・太陽光発電所の売買
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引続きよろしくお願いします
ではまた
芭蕉
月日は百代の過客にして、行きかう年もまた旅人なり。
舟の上に生涯をうかべ、馬の口をとらえて老を迎うる者は、
日々旅にして旅を栖(すみか)とす。
井原西鶴
されば天地は萬物の逆旅。光陰は百代の過客、浮生は夢幻といふ。
李白
夫れ天地は萬物の逆旅(ゲキリョ)にして
光陰は【百代の過客】なり
而して浮生(フセイ)は夢の若し
歡(カン)を爲(な)すこと幾何(いくばく)ぞ
古人燭(ショク)を秉(と)り夜遊ぶ
良(まこと)に以(ゆえ)有る也
況(いわ)んや陽春の我を召すに煙景を以てし
大塊(タイカイ:造物主)の我を假すに文章を以てするをや