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好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

総特集星野之宣

2020-08-22 18:04:18 | マンガ

文藝別冊 2020年5月 河出書房新社
サブタイトルが「デビュー45周年記念 宇宙より広く、神話より深く。」というムック。
私はそんな熱心なファンというわけでもないんだが、ときどき『宗像教授異考録』なんかを読み返したりしてたら、今年はこんな特集が出たというので買ってみた。
諸星大二郎との合作マンガも載ってるしね、「稗田礼次郎対宗像教授」って、いいなあ、そういうの。
しかし、作品やキャラやクリーチャーの解説なんかあって、作品リストもまとめられてると、いーなーと思ってしまい、片っぱしから読んでみたくなるんで、危険だ。
執筆者はどなたも星野作品への想いがつよいので、語りが熱い熱い、いかに魅せられてしまったかの経験談とかされちゃうと、こっちも一部作品とはいえ少しは知ってるもんだから、自分も世界拡げてみたくなってしまう、困るなあ。
なかで、大英博物館のキュレーターで2009年に星野之宣原画展、2019年にマンガ展を開催したニコル・クーリッジ・ルマニエールさんとの対談はおもしろい。
もっと英語版で日本のマンガを世界中に紹介したい、でも出版社がなかなかやらないみたいだし、著作権とか難しいと嘆く彼女への、星野氏の以下のような回答には興味もった。
>こないだ某集英社の編集の人と話をしたんですけど、あそこは大変なものをいっぱい持ってるわけですよね。アニメにもなるしマンガとしても海外ですごく売れるような作品をいくつも持ってる。それをその人は「油田を持ってる」と表現してましたね。(略)だったら、マンガをすべて油田と考えて、資源のない日本でマンガを資源として、これからどうやって生かしていくかということを考えてもいいんじゃないかと思います。
うーむ、世界に通用するもののひとつは、まちがいなく星野SFだろうと思う。
コンテンツは以下のとおり。
イラストギャラリー
3万字ロングインタビュー すべての道はSFに通ず。
特別寄稿 萩尾望都、西原理恵子、鶴田謙二、とり・みき、あさりよしとお、幸村誠、魚戸おさむ、皆川亮二、永野のりこ
描き下ろし合作マンガ 諸星大二郎+星野之宣 BLACK vs WHITE
スペシャル対談 ニコル・クーリッジ・ルマニエール×星野之宣 マンガと博物館の幸福な出会い
レア作品再録 環礁にて
特別収録 タイム・トンネル
秘蔵資料公開 星野之宣[創作宇宙]の旅
リスペクトインタビュー 小島秀夫
エッセイ 田中芳樹、新井素子、加門七海
STAR FIELD解読 牧眞司、赤坂憲雄、倉谷滋
特別企画 ファンが選んだ星野作品の名シーン、星の作品を彩るバイプレイヤー名鑑、星野宇宙の異生物図鑑
データベース 星野之宣[主要45作品]解説、年譜、全作品リスト


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