晴れのち平安

源氏物語を中心に平安な日々♪
※文章や写真の無断転載は禁止!

明日は十五夜なりけり

2009年10月02日 | 日記
*☆*―――――――――――――――――――――――――――*☆*

北九州市立美術館本館(戸畑区)で開催中の
源氏物語千年紀「石山寺の美 観音・紫式部・源氏物語」展
にちなんで北九州市在住の素人が勝手に思うことを書きます。

会期:~10月18日(日)まで。

※北九州市立美術館とは無関係です。

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紫式部『源氏物語』起筆伝説

『源氏物語』は、紫式部が石山寺(滋賀県大津市)に参籠しているときに構想が浮かび、書き始められたという伝説があります。

紫式部が石山寺に参籠中、八月十五夜の満月が琵琶湖の水面に映るのを見て、光源氏が須磨に流され都を想う場面を書き綴ったのがきっかけだとか。

これにより、『源氏物語』は「須磨」「明石」の帖から書き始められたとも言われています。


この石山寺での『源氏物語』起筆伝説は長く愛され、石山寺は観音信仰の古刹としてだけでなく、紫式部と『源氏物語」ゆかりの寺としても崇敬を集めました。


現在、北九州市立美術館本館(戸畑区)で開催中の
源氏物語千年紀「石山寺の美 観音・紫式部・源氏物語」展では、多数の紫式部図・源氏物語絵が展示されています。

全国的にみても、石山寺ほどの規模でたくさんの紫式部図・源氏絵を所有する施設は少ないのだとか。

この機会にお近くの方も少し遠い方も北九州市へいらっしゃいませ。




 今年の旧暦八月十五日(中秋の名月)は、明日10月3日

明日の夜は、月を眺めながら「今宵は十五夜なりけり」とつぶやくのもいいかも。(笑)



 『源氏物語』第12帖<須磨>において、京から須磨へ退去した光源氏が、中秋の名月(八月十五夜)を眺めながら宮中の御宴を想う場面があります。

月のいとはなやかにさし出でたるに、「今宵は十五夜なりけり」と思し出でて、殿上の御遊び恋しく、「所々眺めたまふらむかし」と思ひやりたまふにつけても、月の顔のみまもられたまふ。
(訳:月がとても明るく出たので、「今夜は十五夜であったのだ」とお思い出しになって、殿上の御遊が恋しく思われ、「あちこち方で物思いにふけっていらっしゃるであろう」とご想像なさるにつけても、月の顔ばかりがじっと見守られてしまう。)
八月十五夜<中秋の名月>は、内裏の清涼殿 殿上の間で天皇主催の管絃の宴が「月の宴」として催されていました。

光源氏は寂しく須磨で中秋の名月を眺め、宮中の管絃の宴が恋しく、光源氏の都にいる恋人たちもまた月を眺めているだろうと都に思いを馳せ、おのずと月をじっと見つめてしまうのでした。


【源氏物語の本文と訳は 渋谷栄一先生のwebサイト『源氏物語の世界』より引用】


■光源氏のモデルの一人である在原行平も須磨で月見をしたと伝えられています。
須磨離宮公園 「在原行平月見の松」跡




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