晴れのち平安

源氏物語を中心に平安な日々♪
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【漫画】「超訳百人一首 うた恋い。」1巻 杉田圭

2011年05月09日 | 本・漫画
先日、2巻を買って世界観にハマったところで、『超訳百人一首 うた恋い。』1巻GET。

(本屋に1巻が置いてなかったので、先に2巻から読んだのでした。昨年出版された漫画です。)


やっぱり1巻もおもしろかったです

和歌の三十一文字に託された作者の思いや和歌が詠まれた背景は、後世の鑑賞する側にとって
“想像(妄想)や解釈はご自由に”
という雰囲気があると思うのだけど。

短編漫画として、それぞれの和歌に関するエピソードがおもしろくて惹きこまれました。


「百人一首」を撰んだとされる藤原定家がイイ性格をしていて、いとおしいです。(笑)←誉めてる。

藤原義孝のマジメさ&行動に踏み切る潔さがカッコイイ。

在原業平と藤原高子のやりとりもおもしろい。( ̄ー ̄)ニヤリ

紫式部と紫式部の親友のエピソードがせつなかったですね。
ありのままの自分を肯定して受け容れてくれる人を大事にしたい・・・ただ、それだけなのに。
月日が経っても互いに心を通わせ続けること・自分らしく生きることのなんと難しいことか。

そういう意味では、妻・綏子内親王の愛情を試しては、愛されているかどうか確認してしまう陽成院<貞明>のひねくれた姿も可愛く思えます。

伊勢斎宮だった当子内親王の素直さ、賀茂斎院だった式子内親王の抑圧された愛情も哀しくてしんみり。



んー・・・。一話ごとの感想を書くのも野暮な気がします。
うまく言えないのですが、よい漫画でした。
※個人の感想です。ヽ(´ω`)ノ






ところで、「雅美女(みやびじょ)」という単語は世間に普及しているのでしょうか。
意味は、日本の雅な歴史、文化、文学を愛する女性のこと。 だそうで。

「うた恋い。」のカバー(裏表紙)に“雅美女に捧ぐ、百人一首絵巻”と印字されているのです。

該当するといえばそうだけれど、私はそういう単語で自分をカテゴライズしたくないなぁ。





 藤原定家の山荘はいずこ?

2007年に1人でてくてく京都・嵯峨野を歩いたことがありました。

慈眼堂(中院観音)/中院山荘跡
厭離庵
二尊院 時雨亭跡
常寂光寺 時雨亭跡


どれも伝承だとわかっていても、実際に訪ねてみたかったのです。
小倉山のふもとで、定家があれこれ思考をめぐらしていたと思うだけでワクワク。

私もまた過去の記憶のおかげで生かされている気がします。




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