昨日、モリッシーニューアルバムからの先行リリースシングル3曲の
うち2曲目、“Istanbul”が配信開始されました!
イスタンブールと言えばかつてインタビューで
「イスタンブールは世界中の都市の中で
ローマの次に好きだ。
イスタンブールにいると僕は絶対に死なない
ような気がしてくる。
僕の人生はイスタンブールととても相性がいい」
と語っていたモリッシー。モリッシー不死身のクリエイティビティ源の地…
“Istanbul”という題名の歌を書いているとは、今年の初めから
明かされており、その歌詞の内容が非常に気になっておりました。
「おいでイスタンブール
うらまないのがルール」
とは歌っていない…のは間違いありません。
(むしろモリッシー、「うらむのがルール」だしw)
とりあえず、訳してみました。
Istanbul
When he first cried
His mother died
I had tried to be his guide
When he was born
I was too young
The father searches for the son
In Istanbul
Give him back to me
Oh, Istanbul
Give me back my brown-eyed son
Moonlight jumping through the trees
Sunken eyes avoiding me
From dawn to dusk the hunt is on
The father searches for the son
In Istanbul
Give him back to me
In Istanbul
Give me back my brown-eyed son
On secret streets in disbelief
Little shadow shows the lead
Prostitutes; stylish and glum
In amongst them you are one
Oh, what have I done?
Rolling breathless off the tongue
The vicious street gang slang
I lean into a box of pine
Identify the kid as mine
イスタンブール
息子が初めて泣いたのは
母親が死んだ時
俺は彼の心のよりどころになろうとしてた
息子が生まれた時
俺は若すぎた
わが子を探し回る父親
イスタンブールで
息子を返してくれ
ああ、イスタンブール
俺の茶色い目をした息子を返せよ
木々の間をぬって照らす月明かり
俺を避ける落ちくぼんだ目
朝から晩まで追跡は続く
わが子を探し回る父親
イスタンブールで
息子を返してくれ
ああ、イスタンブール
俺の茶色い目をした息子を返せよ
うさんくさい人目につかない通りで
小さな影にいざなわれた
街娼たちがいた オシャレで無愛想な
その中にお前もいたんだ
ああ、俺は何をしでかしたんだ
息がつまってるのにすらすら出てきた
物騒なストリートギャングのスラング
白木の棺桶に身を乗り出して中を見た
その子が俺の子だって 身元確認した
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まるで、イスタンブールが舞台なのに南米のギャング小説
を読んでいるのかと思いました。
父の、永遠に達成されない子探し、というテーマは
神話的でもあります。
泣きました。
歌詞の意味を知って、このモリッシーの朗読PVを
見ると、更にしみる…
モリッシーは詩人だとは知っていたけどここまで
ストーリーテラーだとは?頭の中にすべて物語があるの
でしょう。MaladjustedとかFirst of the gang to die とか
のテーマを受け継いだ、素晴らしい「悪童もの小説」を書けそう。
自伝の成功により、小説を書く気になっているらしいし、
近々「モリッ小説」もない話ではなさそうですね!