乃木坂46が参加する、注目の番組とイベント
14枚目「ハルジオンが咲く頃」の収録曲が、ラジオで続々と初披露!
共通曲「遥かなるブータン」が初オンエア
03月04日(金) 19 : 00 ~ 21 : 19 [FM] bayfm78『金つぶ』
小島嵩弘、衛藤美彩、ニック土屋がMCを務めるラジオの生放送番組。「遥かなるブータン」の歌唱メンバーは生田絵梨花、伊藤万理華、衛藤美彩、齋藤飛鳥、堀未央奈、若月佑美の6人。
bayfm78の公式サイト
TypeB限定曲「急斜面」が初オンエア
03月06日(日) 20 : 30 ~ 21 : 00 [AM] 文化放送『乃木坂の「の」』
能條愛未と和田まあやによる二人トーク。「急斜面」は白石麻衣、橋本奈々未、松村沙友理の「御三家」が担当。
『乃木坂の「の」』番組公式サイト
TypeC限定曲「釣り堀」と通常盤曲「憂鬱と風船ガム」が初オンエア
03月06日(日) 20 : 05 ~ 23 : 00 [AM] NHKラジオ第1『らじらー!SUNDAY』
オリエンタルラジオの中田敦彦と藤森慎吾がMCを務めるラジオの生放送番組で、中元日芽香が隔週でレギュラー参加する乃木坂回に、永島聖羅が出演。「釣り堀」は西野七瀬ソロ、「憂鬱と風船ガム」は秋元真夏、生駒里奈、井上小百合、桜井玲香、高山一実、星野みなみの6人が担当。
『らじらー!』の番組公式サイト
乃木坂が出演する番組やイベントをさらに知りたい方は、以下のページをご参照下さい。
アレチの素敵な乃木坂業務連絡 30Jan16 ~ テレビ・ラジオ番組と重要イベントの日程 ['16Feb~]
アレチの素敵な乃木坂業務連絡 01Nov15 ~ テレビ・ラジオ番組と重要イベントの日程 ['15Nov~'16Jan]
3月2日(水)のお昼から、「ハルジオンが咲く頃」のミュージックビデオが、フルサイズで公開されています。
監督・脚本は山戸結希氏で、11枚目「命は美しい」TypeBに収録された西野七瀬ソロ曲「ごめんね ずっと…」MVを手掛けた方です。
まず、全体の感想を述べると、ここ数シングルの表題曲MVと比べて、ずっと楽しめる作品に仕上がっていて、「良作」と言っていいんじゃないでしょうか。
なにより、顔のアップが多く、多彩な表情がクリアに撮れている。
また、衣装や髪飾りなど、ファッションがおしゃれで、メンバーが可愛く表現されています。
さらに、1列目2列目を中心に、3列目まで、全員それなりに出番があり、特定のメンバーばかりが頻繁に登場するといった、構成人物の偏りが少ない。
結局、出来るだけ多くのメンバーを、出来るだけ綺麗に美しく魅せるのが、より多くのファンに支持されるコツで、今回のMVは、それを忠実に実行している点が、評価出来ると思います。
公式サイトの説明記事で、映像監督は山戸結希との一文を目にして、またもや、画面を二分割して、これまでの深川麻衣と、これからの深川麻衣みたいな、「掘り下げ」系の作品だったらどうしようと、緊張しながらMVを見始めたんですが(笑)、驚くほど、ファンのニーズを「分かった」映像になっていて、山戸氏の変貌ぶりに、ちょっと驚きました。
彼女の前作「ごめんね ずっと・・・」MVは、西野七瀬の「実像」に迫ろうとして、肝心の「可愛さ」や「美しさ」がどこかに飛んでいった節がある。
「可愛いは正義」という言葉があるけど、そもそも、アイドルの本質は、内面深くにあるのではなく、まさに外面の華やかさに存在していると言っていい。
従って、あまり内面を追求しすぎると、もはやアイドルが提供するものとは違う、別の世界になってしまうので、少なからぬファンが不満を覚えることになる。
男性のクリエーターは、アイドルが発散する女性的魅力を理解し、男性ファンの気持ちに共感するので、そういったものを躊躇なく映像化する場合が多い。
一方、女性のクリエーターは、男性ファンがアイドルに求めるエロチシズムを、本能的に掴み取ることが難しいからか、「可愛さ」や「美しさ」を表現することへの踏み込みが、あと一歩甘くなることがある。
13枚目「今、話したい誰かがいる」TypeBに収録された星野みなみの個人PV『生まれてからずっと眠い。』は、「伊江なつき」さんという、女性が監督脚本されていますが、私のような、みなみの男性ファンからすると、「もっと可愛く!もっとアップで!」と叫びたくなる、隔靴掻痒感がある(笑)。
伊江なつき監督も、星野みなみの「可愛さ」は、分かっていると思うのですが、最初から最後まで、徹頭徹尾、「可愛さ」一本で進むのは、クリエーターとして、いくらなんでも芸がないと考えたのかもしれません。
しかし、女性アイドルの男性ファンという、特殊な視聴層を相手にするときは、クリエーターとしての矜持やこだわりを一旦脇に置いて、心頭滅却して、星野みなみの「可愛さ」を追求した方が、評価が高くなる。
内面的な部分を描くのであれば、これでもかというくらい、臆面もなく、外面の魅力を見せつけてから、それを邪魔しない程度に、出来れば、よりキュートさが増すように、そっと忍ばせるのが賢いやり方で、「無口なライオン」MVや「あの日 僕は咄嗟に嘘をついた」MVなど、好評を博した作品は、多くがその方向性で撮られていると思います。
山戸結希氏は、「ごめんね ずっと…」MVで、普通の女の子だった西野七瀬が、看護師になる夢を捨てて、アイドルの厳しい世界に、覚悟を決めて飛び込む姿を、独自の映像手法で描いています。
ただ、山戸監督が表現した西野七瀬と、多くの乃木坂ファンが了解してきた西野七瀬の間に、少なからぬ隔たりがある上、なによりも、西野七瀬の可愛さを追求する熱量が、作品から伝わってこなかった。
内面の動きに重点が置かれ、アイドル映像として重要な、外面的魅力を容赦なく追求する構成になっていなかった。
その結果、ファンの間に賛否両論が巻き起こり、西野七瀬をプロモーションするという目的を、十分に達成出来たかどうか、疑わしい展開になってしまった。
私も、当時、作品に不満を覚えた1人で、以下のような記事を書いてます。
「ごめんね ずっと」MVは真面目過ぎる個人PV、西野七瀬という「謎」を安易に解いて欲しくない [10Mar15]
ところが、今回公開された「ハルジオンが咲く頃」MVでは、山戸監督、悟りを開いたかのように、思い切っちゃってます(笑)。
分割画面のようなトリッキーな手法は一切なく、色とりどりの華やかな袴姿のメンバーを、顔の表情を中心に、これでもかというくらい、可愛く、美しく、艶やかに、撮っている。
とくに、女の子同士の疑似恋愛的なシーンが印象的です。
口づけしようと、顔を寄せる星野みなみと、それを受け入れる表情を見せる生田絵梨花。
橋本奈々未に甘え、いざ真剣に迫られると、ハッして、恐怖と期待がないまぜになった瞳で、じっと相手を見つめる齋藤飛鳥。
MVの影響で、「バレッタ」という曲が、歌詞が描く繊細で穏やかな世界ではなく、バイオレンス系Vシネマ的なイメージを纏っているように、「ハルジオンが咲く頃」には、若い女子学生同士の甘酸っぱいレズ的イメージが深くしみ込むかもしれないほど(笑)、結構、パンチのあるシーンがいくつか登場します。
バランスが良いなと感じるのは、こういった突っ込んだ恋愛シーンは、若いメンバーが引き受けており、お姉さんメンバーは、もっぱら、愛情や嫉妬が渦巻く、女同士の派閥争いを繰り広げている。
確かに、白石麻衣と衛藤美彩が、抱き合ってキスし始めたら、いくちゃんとみなみが醸し出すような、儚くも可憐な色気なんてもんじゃなく、江戸川乱歩や横溝正史の小説にありそうな、ドロドロした淫美な雰囲気が漂って、清純派アイドル乃木坂の範疇を越えてしまうおそれがある(笑)。
MVでは、二人は、深川麻衣を取り合う、派閥のリーダーのようなので、華やかな大奥といった風情が出ている。
キスとか、壁ドンを、若いメンバーが演じることで、「おままごと感」を出し、作品全体が、エロくなり過ぎるのを防ぎ、お姉さんメンバーは権力闘争を演じて、「女の園」が持つ、もう一つの面を描く。
見事な役割分担で、視聴者が観やすい構成になっていると思います。
ところで、みなみといくちゃんに一つアドバイスを。
キスをするとき、顔を立てたまま、正面から行っちゃうと、おでことおでこがくっ付いて、唇が届かないので、顔を傾けて近づいた方が、よりリアルでドキドキするシーンになったかなと。
今後、この辺は、実践経験を重ねて、演技スキルを磨いて欲しいですね(笑)。
女の子同士の疑似恋愛、派閥争い、渦巻く嫉妬、飛び交う噂、そして、迫ってくる深川麻衣の卒業。
物語として、明確な筋立てを感じさせる作品ではなく、高校の卒業アルバムで、定番であるクラス集合写真の後に載せられる、日々の授業や部活、あるいは修学旅行、文化祭、運動会など学校行事の様子を写したもの、それの映像版といったテイストになっています。
こんなことがあった、あんなこともあった、そう、色々あったよね、といった作りで、ドラマ系MVというよりは、レトロな雰囲気の女学校を舞台にした、イメージビデオといったところでしょうか。
まあ、しっかりした物語がないのは、寂しいっちゃ、寂しいけど、中途半端なストーリーを持ってくるのであれば、キラキラ光る、意味がありそうでないシーンを(笑)、散りばめた方が、遥かにマシだと思います。
「別れ際、もっと好きになる」MVほど、筋立てと登場人物に傑出したアイデアがあれば、秀逸なドラマ系MVが出来上がるけど、色んな制約がある中、それが無理であれば、むしろ、筋なんかない方がいい。
「今、話したい誰かがいる」MVのように、ありふれた、お涙頂戴ドラマを、さも感動傑作であるかのように提示されると、泣くか、しらけるか、どちらかしか道がないわけで(笑)、どちらもやりたくない私としては、個人的に、もっとも困るタイプの作品になってしまう。
とにかく、メンバーが可愛く美しく撮れていれば、各シーンの意味や登場人物の関係性は、観ているファンが妄想を膨らませて、勝手に盛り上げていくでしょう。
「ごめんね ずっと…」MVの感想記事に書いたように、アイドルの作品では、制作者は、問題を提起すればいいのであって、答えはファンが考えるということです。
そして、「ハルジオンが咲く頃」MVでは、無理に筋を作らず、伏線だらけのシーンをてんこ盛りにして、メンバーの表情を捉えることに徹している。
独自テイストを封印して、売れる作品になるよう専念していて、前作MV以来、山戸監督は、CDの主要購入層である男性ファンのニーズを、相当に勉強されたのだと思います。
もう一つ、今回の表題曲MVを評価したいのは、ダンスシーンがたっぷり入っていることです。
やはり、音楽系映像作品の最大の魅力は、CD音源だけでは分からない、踊りを鑑賞出来ることで、その点にも十分な配慮がなされている。
ただ、ダンスシーンが長めなのは嬉しいけど、「ハルジオンが咲く頃」は、メロディと歌詞に、強く印象に残るフレーズがないので、もっとパンチのある、振り付けをして欲しかったという気持ちはあります。
パフォーマンスそのもののインパクトが弱いので、ダンスシーンは、メインのご馳走というより、「女の園」で起こる多彩できらびやかな出来事の合間合間に、映像ドラマへの期待を加速させる、スンイグバイ的な効果に留まっています(笑)。
本来、MVは、楽曲をプロモーションするための映像作品ですが、今回は、歌詞、メロディ、ダンスなどの音楽コンテンツが、映像ドラマを引き立てるバックグラウンドミュージックになっている感がある。
おそらく、何年か経ったら、袴姿のいくちゃんとみなみがキスするシーンは浮かぶけど、歌がなかなか浮かんでこない、そんな危惧を覚えます。
MVはともかく、音楽番組で披露する場合、100%の生声で歌ったり、生田絵梨花のピアノ伴奏を入れたり、何か音楽的に仕掛けないと、一般の視聴者に、サラッと流されてしまうかもしれません。
乃木坂ファンである私が、何度も聴いているのに、未だに脳内リピートしないのだから、尖った部分のない、もの凄く優しい音楽なのだと思います。
深川麻衣のイメージとは、よく合っているけど、アイドルソングは、多くの人に聴いて貰うことが目的の大衆音楽なので、ファンですら印象が薄いのは、さすがに宜しくない。
女子袴の深川麻衣が、後ろ姿を見せながら、「努力感謝笑顔、うちらは乃木坂のぼり坂」を繰り返しながら、坂を歩くシーンで、ピアノ演奏のみの「ハルジオンが咲く頃」が流れますが、このアレンジは印象的でした。
これを聴いてると、出来る限り、楽器演奏を抑え、シンプルなバックで、メンバーが生で歌えば、かなりインパクトを与えられるんじゃないかと思いました。
ゴージャスな演奏に、機械加工された歌声では、この曲の良さを削いでしまう気がします。
深川麻衣の魅力が、飾らない素朴な人柄にあるように、彼女の卒業曲も、シンプルな演奏で、ありのままの声で歌えば、真価を発揮するかもしれません。
とにかく、今後の新曲キャンペーには、何らかの音楽的工夫をして欲しいですね。
ところで、まいまいが、「努力感謝笑顔」を独白する最後のシーンには、山戸監督らしさを感じました。
独自手法を抑え、乃木坂ファンのニーズに応え、プロとして割り切った仕事を淡々と展開した山戸結希氏が、最後ばかりは自分のテイストをと、作品オリジナルの音楽に乗せて、主人公が思いのたけを叫ぶシーンを入れた、そんな風に見えました。
エンドロールと共に、深川麻衣の独白が始まったとき、「ごめんね ずっと…」MVと同じく、全部が終わってから、突然まいまいが現れて、何か一言あるんじゃないかと、ドキドキしたけど、結局、流れの中で終息して、ほっとしました(笑)。
蛇足感というのは、そこまでの余韻を吹き飛ばしてしまうので、最後の付け足しは、出来れば、止めて欲しい。
まあ、「努力感謝笑顔」を4回も繰り返すのは、ちょっとしつこいという気がしたけど、観ていて口の中が乾くような、「女の園」のコッテリした映像の後、明らかに現代の風景の中、まいまいの声を聴くのは、クールダウンの効果があって、そんなに悪くないエンディングだと思いました。
山戸監督が乃木坂ファンを研究したように、あるいは、私も、山戸監督のテイストに慣れてきたのかもしれません(笑)。
「ハルジオンが咲く頃」MV は、「傑作」とは思わなかったけど、クリエーターがプロとして、ファンのニーズをよく分かって制作した、ツボにはまった作品で、時折見直したくなる、味のある「良作」だと感じました。
敢えて気になった点を挙げると、衛藤美彩がくるくる回り過ぎていること、そのガチセーラー服はさすがにキツくないですか?とツッコミを入れたくなったこと(笑)、大正時代の設定と聞いていたのに、生駒里奈は、なぜエスカレーターで下りてくるんだろう?しかも手慣れた感じで、と疑問を持ったことくらいでしょうか。
ただ、作品全体が、明確なストーリーに従って進んでいるわけじゃなく、断片的なシーンの寄せ集めなので、これは無理目のセーラーという魅力なのねとか、ここは時代設定から外れてるんだなと、自分で勝手に了解して、あまり文句を言う気は起こりませんでした。
多数の生写真があって、テーマは大正ロマンと書かれていても、その中に、1枚、2枚、お姉さんメンバーの幼稚園児ファッションがあったり、現代的なスチュワーデス姿があっても、アクセントくらいにしか考えないのと同じでしょうか(笑)。
そういう意味では、少々テーマから外れても違和感なく収めてしまう、不思議な懐の広さを持った作品で、あるいは、この点にこそ、山戸結希氏らしさがあるのかもしれません。
ちょっと、彼女の他の作品も観てみたくなりました(笑)。
ところで、紺色のセーラー服で踊るシーンですが、場所は東京のスタジオという感じではなく、絨毯の色や内装から考えて、「まつもと市民芸術館」のロビーでしょうか。
衛藤美彩と白石麻衣が、そのセーラー服姿で、ブルーのリボンが付いた、卒業証書入れのような筒を持って、二人で何やら話すシーンがあります。
床は赤い絨毯のようで、まいやんが身体をもたせかけているのは、劇場などによくある、ガラス製の広告立てじゃないでしょうか。
つまり、「まつもと市民芸術館」で全体ダンスが行われたことを、間接的に示している。
もし、松本市のロケ地でダンスシーンが撮られたのであれば、メンバーは、歌詞を口ずさみながら踊っているので、2月上旬には、歌詞も、メロディも、ダンスも完成していたことになります。
ではなぜ、表題曲タイトルの発表が、2月22日(月)にまでずれ込んだのか、理由が分からなくなります。
前回記事で指摘したように、14th選抜の発表が、1月31日(日)に行われ、CD発売までの期間が7週プラス3日という短さになったことから、楽曲提供が遅れたことは間違いない。
しかし、2月9日(火)あたりと言われる、松本でのロケにおいて、すでに表題曲が仕上がっていたなら、タイトルだけでも、直ぐに発表出来た筈です。
タイトルすら分からないシングルが、個別握手会というおまけによって、2月上旬には、完売率が60%近くに達し、推定40万枚も売れていました。
一刻も早く、タイトルを告知するのが、最低限のモラルなのに、それを2月下旬まで先延ばしにし、さらに、『MUSIC STATION』の公式サイトに、出演の1週間前になっても、曲名が載らなかった。
楽曲そのものが完成しても、公開するとなると、何か別の許可がいるのか、その辺の事情は分かりません。
しかし、タイトルすら告知せず、個別握手会を第6次まで応募して、すでに完売率77%、枚数ベースで97%の推定48万枚もCDを販売するのは、あまりに不誠実な態度です。
ファンからの批判が少ないことに安心して、どんどんモラルを守らなくなっていくと、最後には、もっと上の方から、文句が来るかもしれません。
私は、乃木坂には、長く活動を続けて欲しいので、最低限の社会的な「けじめ」は、きちっと付けて欲しい。
まあ、こんなことを書いても、14枚目初動65万枚、乃木坂大勝利!といった声に、かき消されていく気もしますが(笑)。
関連サイト
「ハルジオンが咲く頃」のMV
YouTube動画で、クリックするとすぐに音楽が始まります。音声などにご注意下さい。
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7月18日14:18 星野みなみ
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# 記事中の青字部分は、テレビ番組、公式サイト、書籍、歌の歌詞などに、掲載されたものを、そのまま抜粋引用したことを表しています
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小島嵩弘、衛藤美彩、ニック土屋がMCを務めるラジオの生放送番組。「遥かなるブータン」の歌唱メンバーは生田絵梨花、伊藤万理華、衛藤美彩、齋藤飛鳥、堀未央奈、若月佑美の6人。
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03月06日(日) 20 : 30 ~ 21 : 00 [AM] 文化放送『乃木坂の「の」』
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03月06日(日) 20 : 05 ~ 23 : 00 [AM] NHKラジオ第1『らじらー!SUNDAY』
オリエンタルラジオの中田敦彦と藤森慎吾がMCを務めるラジオの生放送番組で、中元日芽香が隔週でレギュラー参加する乃木坂回に、永島聖羅が出演。「釣り堀」は西野七瀬ソロ、「憂鬱と風船ガム」は秋元真夏、生駒里奈、井上小百合、桜井玲香、高山一実、星野みなみの6人が担当。
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アレチの素敵な乃木坂業務連絡 30Jan16 ~ テレビ・ラジオ番組と重要イベントの日程 ['16Feb~]
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3月2日(水)のお昼から、「ハルジオンが咲く頃」のミュージックビデオが、フルサイズで公開されています。
監督・脚本は山戸結希氏で、11枚目「命は美しい」TypeBに収録された西野七瀬ソロ曲「ごめんね ずっと…」MVを手掛けた方です。
まず、全体の感想を述べると、ここ数シングルの表題曲MVと比べて、ずっと楽しめる作品に仕上がっていて、「良作」と言っていいんじゃないでしょうか。
なにより、顔のアップが多く、多彩な表情がクリアに撮れている。
また、衣装や髪飾りなど、ファッションがおしゃれで、メンバーが可愛く表現されています。
さらに、1列目2列目を中心に、3列目まで、全員それなりに出番があり、特定のメンバーばかりが頻繁に登場するといった、構成人物の偏りが少ない。
結局、出来るだけ多くのメンバーを、出来るだけ綺麗に美しく魅せるのが、より多くのファンに支持されるコツで、今回のMVは、それを忠実に実行している点が、評価出来ると思います。
公式サイトの説明記事で、映像監督は山戸結希との一文を目にして、またもや、画面を二分割して、これまでの深川麻衣と、これからの深川麻衣みたいな、「掘り下げ」系の作品だったらどうしようと、緊張しながらMVを見始めたんですが(笑)、驚くほど、ファンのニーズを「分かった」映像になっていて、山戸氏の変貌ぶりに、ちょっと驚きました。
彼女の前作「ごめんね ずっと・・・」MVは、西野七瀬の「実像」に迫ろうとして、肝心の「可愛さ」や「美しさ」がどこかに飛んでいった節がある。
「可愛いは正義」という言葉があるけど、そもそも、アイドルの本質は、内面深くにあるのではなく、まさに外面の華やかさに存在していると言っていい。
従って、あまり内面を追求しすぎると、もはやアイドルが提供するものとは違う、別の世界になってしまうので、少なからぬファンが不満を覚えることになる。
男性のクリエーターは、アイドルが発散する女性的魅力を理解し、男性ファンの気持ちに共感するので、そういったものを躊躇なく映像化する場合が多い。
一方、女性のクリエーターは、男性ファンがアイドルに求めるエロチシズムを、本能的に掴み取ることが難しいからか、「可愛さ」や「美しさ」を表現することへの踏み込みが、あと一歩甘くなることがある。
13枚目「今、話したい誰かがいる」TypeBに収録された星野みなみの個人PV『生まれてからずっと眠い。』は、「伊江なつき」さんという、女性が監督脚本されていますが、私のような、みなみの男性ファンからすると、「もっと可愛く!もっとアップで!」と叫びたくなる、隔靴掻痒感がある(笑)。
伊江なつき監督も、星野みなみの「可愛さ」は、分かっていると思うのですが、最初から最後まで、徹頭徹尾、「可愛さ」一本で進むのは、クリエーターとして、いくらなんでも芸がないと考えたのかもしれません。
しかし、女性アイドルの男性ファンという、特殊な視聴層を相手にするときは、クリエーターとしての矜持やこだわりを一旦脇に置いて、心頭滅却して、星野みなみの「可愛さ」を追求した方が、評価が高くなる。
内面的な部分を描くのであれば、これでもかというくらい、臆面もなく、外面の魅力を見せつけてから、それを邪魔しない程度に、出来れば、よりキュートさが増すように、そっと忍ばせるのが賢いやり方で、「無口なライオン」MVや「あの日 僕は咄嗟に嘘をついた」MVなど、好評を博した作品は、多くがその方向性で撮られていると思います。
山戸結希氏は、「ごめんね ずっと…」MVで、普通の女の子だった西野七瀬が、看護師になる夢を捨てて、アイドルの厳しい世界に、覚悟を決めて飛び込む姿を、独自の映像手法で描いています。
ただ、山戸監督が表現した西野七瀬と、多くの乃木坂ファンが了解してきた西野七瀬の間に、少なからぬ隔たりがある上、なによりも、西野七瀬の可愛さを追求する熱量が、作品から伝わってこなかった。
内面の動きに重点が置かれ、アイドル映像として重要な、外面的魅力を容赦なく追求する構成になっていなかった。
その結果、ファンの間に賛否両論が巻き起こり、西野七瀬をプロモーションするという目的を、十分に達成出来たかどうか、疑わしい展開になってしまった。
私も、当時、作品に不満を覚えた1人で、以下のような記事を書いてます。
「ごめんね ずっと」MVは真面目過ぎる個人PV、西野七瀬という「謎」を安易に解いて欲しくない [10Mar15]
ところが、今回公開された「ハルジオンが咲く頃」MVでは、山戸監督、悟りを開いたかのように、思い切っちゃってます(笑)。
分割画面のようなトリッキーな手法は一切なく、色とりどりの華やかな袴姿のメンバーを、顔の表情を中心に、これでもかというくらい、可愛く、美しく、艶やかに、撮っている。
とくに、女の子同士の疑似恋愛的なシーンが印象的です。
口づけしようと、顔を寄せる星野みなみと、それを受け入れる表情を見せる生田絵梨花。
橋本奈々未に甘え、いざ真剣に迫られると、ハッして、恐怖と期待がないまぜになった瞳で、じっと相手を見つめる齋藤飛鳥。
MVの影響で、「バレッタ」という曲が、歌詞が描く繊細で穏やかな世界ではなく、バイオレンス系Vシネマ的なイメージを纏っているように、「ハルジオンが咲く頃」には、若い女子学生同士の甘酸っぱいレズ的イメージが深くしみ込むかもしれないほど(笑)、結構、パンチのあるシーンがいくつか登場します。
バランスが良いなと感じるのは、こういった突っ込んだ恋愛シーンは、若いメンバーが引き受けており、お姉さんメンバーは、もっぱら、愛情や嫉妬が渦巻く、女同士の派閥争いを繰り広げている。
確かに、白石麻衣と衛藤美彩が、抱き合ってキスし始めたら、いくちゃんとみなみが醸し出すような、儚くも可憐な色気なんてもんじゃなく、江戸川乱歩や横溝正史の小説にありそうな、ドロドロした淫美な雰囲気が漂って、清純派アイドル乃木坂の範疇を越えてしまうおそれがある(笑)。
MVでは、二人は、深川麻衣を取り合う、派閥のリーダーのようなので、華やかな大奥といった風情が出ている。
キスとか、壁ドンを、若いメンバーが演じることで、「おままごと感」を出し、作品全体が、エロくなり過ぎるのを防ぎ、お姉さんメンバーは権力闘争を演じて、「女の園」が持つ、もう一つの面を描く。
見事な役割分担で、視聴者が観やすい構成になっていると思います。
ところで、みなみといくちゃんに一つアドバイスを。
キスをするとき、顔を立てたまま、正面から行っちゃうと、おでことおでこがくっ付いて、唇が届かないので、顔を傾けて近づいた方が、よりリアルでドキドキするシーンになったかなと。
今後、この辺は、実践経験を重ねて、演技スキルを磨いて欲しいですね(笑)。
女の子同士の疑似恋愛、派閥争い、渦巻く嫉妬、飛び交う噂、そして、迫ってくる深川麻衣の卒業。
物語として、明確な筋立てを感じさせる作品ではなく、高校の卒業アルバムで、定番であるクラス集合写真の後に載せられる、日々の授業や部活、あるいは修学旅行、文化祭、運動会など学校行事の様子を写したもの、それの映像版といったテイストになっています。
こんなことがあった、あんなこともあった、そう、色々あったよね、といった作りで、ドラマ系MVというよりは、レトロな雰囲気の女学校を舞台にした、イメージビデオといったところでしょうか。
まあ、しっかりした物語がないのは、寂しいっちゃ、寂しいけど、中途半端なストーリーを持ってくるのであれば、キラキラ光る、意味がありそうでないシーンを(笑)、散りばめた方が、遥かにマシだと思います。
「別れ際、もっと好きになる」MVほど、筋立てと登場人物に傑出したアイデアがあれば、秀逸なドラマ系MVが出来上がるけど、色んな制約がある中、それが無理であれば、むしろ、筋なんかない方がいい。
「今、話したい誰かがいる」MVのように、ありふれた、お涙頂戴ドラマを、さも感動傑作であるかのように提示されると、泣くか、しらけるか、どちらかしか道がないわけで(笑)、どちらもやりたくない私としては、個人的に、もっとも困るタイプの作品になってしまう。
とにかく、メンバーが可愛く美しく撮れていれば、各シーンの意味や登場人物の関係性は、観ているファンが妄想を膨らませて、勝手に盛り上げていくでしょう。
「ごめんね ずっと…」MVの感想記事に書いたように、アイドルの作品では、制作者は、問題を提起すればいいのであって、答えはファンが考えるということです。
そして、「ハルジオンが咲く頃」MVでは、無理に筋を作らず、伏線だらけのシーンをてんこ盛りにして、メンバーの表情を捉えることに徹している。
独自テイストを封印して、売れる作品になるよう専念していて、前作MV以来、山戸監督は、CDの主要購入層である男性ファンのニーズを、相当に勉強されたのだと思います。
もう一つ、今回の表題曲MVを評価したいのは、ダンスシーンがたっぷり入っていることです。
やはり、音楽系映像作品の最大の魅力は、CD音源だけでは分からない、踊りを鑑賞出来ることで、その点にも十分な配慮がなされている。
ただ、ダンスシーンが長めなのは嬉しいけど、「ハルジオンが咲く頃」は、メロディと歌詞に、強く印象に残るフレーズがないので、もっとパンチのある、振り付けをして欲しかったという気持ちはあります。
パフォーマンスそのもののインパクトが弱いので、ダンスシーンは、メインのご馳走というより、「女の園」で起こる多彩できらびやかな出来事の合間合間に、映像ドラマへの期待を加速させる、スンイグバイ的な効果に留まっています(笑)。
本来、MVは、楽曲をプロモーションするための映像作品ですが、今回は、歌詞、メロディ、ダンスなどの音楽コンテンツが、映像ドラマを引き立てるバックグラウンドミュージックになっている感がある。
おそらく、何年か経ったら、袴姿のいくちゃんとみなみがキスするシーンは浮かぶけど、歌がなかなか浮かんでこない、そんな危惧を覚えます。
MVはともかく、音楽番組で披露する場合、100%の生声で歌ったり、生田絵梨花のピアノ伴奏を入れたり、何か音楽的に仕掛けないと、一般の視聴者に、サラッと流されてしまうかもしれません。
乃木坂ファンである私が、何度も聴いているのに、未だに脳内リピートしないのだから、尖った部分のない、もの凄く優しい音楽なのだと思います。
深川麻衣のイメージとは、よく合っているけど、アイドルソングは、多くの人に聴いて貰うことが目的の大衆音楽なので、ファンですら印象が薄いのは、さすがに宜しくない。
女子袴の深川麻衣が、後ろ姿を見せながら、「努力感謝笑顔、うちらは乃木坂のぼり坂」を繰り返しながら、坂を歩くシーンで、ピアノ演奏のみの「ハルジオンが咲く頃」が流れますが、このアレンジは印象的でした。
これを聴いてると、出来る限り、楽器演奏を抑え、シンプルなバックで、メンバーが生で歌えば、かなりインパクトを与えられるんじゃないかと思いました。
ゴージャスな演奏に、機械加工された歌声では、この曲の良さを削いでしまう気がします。
深川麻衣の魅力が、飾らない素朴な人柄にあるように、彼女の卒業曲も、シンプルな演奏で、ありのままの声で歌えば、真価を発揮するかもしれません。
とにかく、今後の新曲キャンペーには、何らかの音楽的工夫をして欲しいですね。
ところで、まいまいが、「努力感謝笑顔」を独白する最後のシーンには、山戸監督らしさを感じました。
独自手法を抑え、乃木坂ファンのニーズに応え、プロとして割り切った仕事を淡々と展開した山戸結希氏が、最後ばかりは自分のテイストをと、作品オリジナルの音楽に乗せて、主人公が思いのたけを叫ぶシーンを入れた、そんな風に見えました。
エンドロールと共に、深川麻衣の独白が始まったとき、「ごめんね ずっと…」MVと同じく、全部が終わってから、突然まいまいが現れて、何か一言あるんじゃないかと、ドキドキしたけど、結局、流れの中で終息して、ほっとしました(笑)。
蛇足感というのは、そこまでの余韻を吹き飛ばしてしまうので、最後の付け足しは、出来れば、止めて欲しい。
まあ、「努力感謝笑顔」を4回も繰り返すのは、ちょっとしつこいという気がしたけど、観ていて口の中が乾くような、「女の園」のコッテリした映像の後、明らかに現代の風景の中、まいまいの声を聴くのは、クールダウンの効果があって、そんなに悪くないエンディングだと思いました。
山戸監督が乃木坂ファンを研究したように、あるいは、私も、山戸監督のテイストに慣れてきたのかもしれません(笑)。
「ハルジオンが咲く頃」MV は、「傑作」とは思わなかったけど、クリエーターがプロとして、ファンのニーズをよく分かって制作した、ツボにはまった作品で、時折見直したくなる、味のある「良作」だと感じました。
敢えて気になった点を挙げると、衛藤美彩がくるくる回り過ぎていること、そのガチセーラー服はさすがにキツくないですか?とツッコミを入れたくなったこと(笑)、大正時代の設定と聞いていたのに、生駒里奈は、なぜエスカレーターで下りてくるんだろう?しかも手慣れた感じで、と疑問を持ったことくらいでしょうか。
ただ、作品全体が、明確なストーリーに従って進んでいるわけじゃなく、断片的なシーンの寄せ集めなので、これは無理目のセーラーという魅力なのねとか、ここは時代設定から外れてるんだなと、自分で勝手に了解して、あまり文句を言う気は起こりませんでした。
多数の生写真があって、テーマは大正ロマンと書かれていても、その中に、1枚、2枚、お姉さんメンバーの幼稚園児ファッションがあったり、現代的なスチュワーデス姿があっても、アクセントくらいにしか考えないのと同じでしょうか(笑)。
そういう意味では、少々テーマから外れても違和感なく収めてしまう、不思議な懐の広さを持った作品で、あるいは、この点にこそ、山戸結希氏らしさがあるのかもしれません。
ちょっと、彼女の他の作品も観てみたくなりました(笑)。
ところで、紺色のセーラー服で踊るシーンですが、場所は東京のスタジオという感じではなく、絨毯の色や内装から考えて、「まつもと市民芸術館」のロビーでしょうか。
衛藤美彩と白石麻衣が、そのセーラー服姿で、ブルーのリボンが付いた、卒業証書入れのような筒を持って、二人で何やら話すシーンがあります。
床は赤い絨毯のようで、まいやんが身体をもたせかけているのは、劇場などによくある、ガラス製の広告立てじゃないでしょうか。
つまり、「まつもと市民芸術館」で全体ダンスが行われたことを、間接的に示している。
もし、松本市のロケ地でダンスシーンが撮られたのであれば、メンバーは、歌詞を口ずさみながら踊っているので、2月上旬には、歌詞も、メロディも、ダンスも完成していたことになります。
ではなぜ、表題曲タイトルの発表が、2月22日(月)にまでずれ込んだのか、理由が分からなくなります。
前回記事で指摘したように、14th選抜の発表が、1月31日(日)に行われ、CD発売までの期間が7週プラス3日という短さになったことから、楽曲提供が遅れたことは間違いない。
しかし、2月9日(火)あたりと言われる、松本でのロケにおいて、すでに表題曲が仕上がっていたなら、タイトルだけでも、直ぐに発表出来た筈です。
タイトルすら分からないシングルが、個別握手会というおまけによって、2月上旬には、完売率が60%近くに達し、推定40万枚も売れていました。
一刻も早く、タイトルを告知するのが、最低限のモラルなのに、それを2月下旬まで先延ばしにし、さらに、『MUSIC STATION』の公式サイトに、出演の1週間前になっても、曲名が載らなかった。
楽曲そのものが完成しても、公開するとなると、何か別の許可がいるのか、その辺の事情は分かりません。
しかし、タイトルすら告知せず、個別握手会を第6次まで応募して、すでに完売率77%、枚数ベースで97%の推定48万枚もCDを販売するのは、あまりに不誠実な態度です。
ファンからの批判が少ないことに安心して、どんどんモラルを守らなくなっていくと、最後には、もっと上の方から、文句が来るかもしれません。
私は、乃木坂には、長く活動を続けて欲しいので、最低限の社会的な「けじめ」は、きちっと付けて欲しい。
まあ、こんなことを書いても、14枚目初動65万枚、乃木坂大勝利!といった声に、かき消されていく気もしますが(笑)。
関連サイト
「ハルジオンが咲く頃」のMV
YouTube動画で、クリックするとすぐに音楽が始まります。音声などにご注意下さい。
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