乃木坂46が参加する、注目の番組とイベント
05月25日(水) 乃木坂46の2ndアルバム「それぞれの椅子」発売
05月26日(木) 17 : 00 ~ 19 : 30 [地デ] 北海道文化放送『笑道』に、北野日奈子、桜井玲香、深川麻衣が出演
乃木坂単独の音楽バラエティ!
05月28日(土) 23 : 15 ~ 23 : 45 [地デ] NHK BSプレミアム『乃木坂46 SHOW!』。「せっかちなかたつむり」と深川麻衣ソロ「強がる蕾」のスタジオライブ。再放送は05月29日(日)10:00~。
乃木坂が出演する番組やイベントをさらに知りたい方は、以下のページをご参照下さい。
アレチの素敵な乃木坂業務連絡 31Mar16 ~ テレビ・ラジオ番組と重要イベントの日程 ['16Apr~]
アレチの素敵な乃木坂業務連絡 30Jan16 ~ テレビ・ラジオ番組と重要イベントの日程 ['16Feb~Mar]
アレチの素敵な乃木坂業務連絡 01Nov15 ~ テレビ・ラジオ番組と重要イベントの日程 ['15Nov~'16Jan]
乃木坂公式サイトの「スケジュール」
テレビ東京の土曜24時枠で、欅坂46の連続ドラマ『徳山大五郎を誰が殺したか?』(24:20~)を、7月からオンエアするとの発表がありました。
CDデビューからまだ2ヶ月も経ってないのに、グループ主演のテレビドラマが決定するなんて、欅坂の勢いは凄まじいですね。
日刊スポーツは、番組プロデューサーが欅坂を「今最も旬なアイドルグループ」と評したと伝えていますが、異例とも言えるドラマ抜擢の背景には、「サイレントマジョリティー」のヒットがあると思います。
とくに、公開されているMVに関して、Billboard JAPAN Hot100 の「国内動画再生回数」が、CD発売週以来、3位、1位、2位、1位、2位、2位と、とんでもないランキングを見せていて、「サイレントマジョリティー」は、今、日本でもっとも人気のある音楽ビデオの一つになっている。
無料公開されているMVの再生回数は、テレビの視聴率と似たような意味を持っていて、グループによる映像コンテンツが不特定多数の人に広く支持されていることは、欅坂のドラマ抜擢を強力に後押しするデータだったと思います。
欅坂の「早過ぎる」ドラマ進出は、乃木坂ファンにとって、心中穏やかならざるものがありますが(笑)、乃木坂主演のドラマは、2015年7月から9月に放送された『初森ベマーズ』の続編、あるいは別のシリーズ、ともに今のところ話がありません。
グループとしては、セブンイレブンとコラボ、日テレ『第36回全国高等学校クイズ選手権』の番組サポーター、真夏の全国ツアー、個々のメンバーも、バラエティへの出演、モデルとしてファッションイベントへ参加など、多忙を極めているので、まあ、連続ドラマの制作に割く時間がないのかもしれません。
ただ、『初森ベマーズ』は、放送当時、3回目以降の視聴率が表に出ず、その後、ネットに出回った全話分の数字によると、1%台後半から2%台半ばを推移しており、3%を越えたのは初回のみです。
こういったデータの信憑性は分かりませんが、3%以上の視聴率を連発していたなら、もっと情報が出てくるだろうから、やはり、あまり芳しくなかったのだと思います。
連続ドラマの制作には、お金が掛かるので、一度主演に抜擢されても、数字を残せなければ、次のチャンスはなかなか回ってこないでしょう。
しかし、ドラマの視聴率は、出演者だけの責任ではなく、原作、脚本、監督、撮影、美術、CGなどなど、多くの要因が影響を与える。
従って、乃木坂の人気が高ければ、もう一度、グループのドラマが実現するチャンスは巡ってくると思います。
実は、一番の懸念は、この「人気」なんですね。
「ハルジオンが咲く頃」のオリコン初動が75万枚に達するなど、熱心なファンが左右するCDセールスに関しては、乃木坂は間違いなく「人気」を得ています。
しかし、ライトファンやソフトファンの支持が反映されるMVの再生回数は、決して好調とは言えず、この面での「人気」には疑問符が付く。
欅坂のドラマ抜擢を見ていても、主演ドラマのテレビ視聴率を占う上で、無料公開MVの「人気」は、CDセールスが表す「人気」より、重要視されるかもしれず、乃木坂のこの面での弱さが、『ベマーズ2』実現のネックになっている可能性はあります。
14枚目「ハルジオンが咲く頃」は、全国握手会が5月4日(水祝)の京都会場を持って終了し、個別握手会応募も先週の19日(木)20日(金)に行われた第18次が最終受付でした。
乃木坂のCDセールスを左右する握手会日程が、一区切り付いたわけで、ちょうど良いタイミングなので、14枚目のセールスを、様々な指標を通して振り返ってみようと思います。
また同時に、前作「今、話したい誰かがいる」と欅坂「サイレントマジョリティー」のデータを並べて、今の乃木坂の「人気」が、どのような特徴を持っているのか、考えていきます。
最初は、オリコンによるCDの売り上げ枚数です。
(表1) オリコン週間ランキングの推移
凡例
「シングルタイトル」
CD発売後経過週 : 売り上げ枚数 [順位]
# CD発売週を01週目としている
#「売り上げ枚数」は万枚単位で、小数点以下2桁目を四捨五入
#「50位」は50位より低い順位であることを示す
#「← 全国_幕張メッセ」は、その週に全国握手会が幕張メッセで行われたことを示す
# 最後の週は、「今誰」以外、2016/05/09(月)~15(日) [05/23付]
# 青色の部分はCD発売週
「ハルジオンが咲く頃」
01週目 : 75.0万枚 [01位]
02週目 : 02.2万枚 [02位]
03週目 : 01.4万枚 [07位]
04週目 : 01.6万枚 [06位] ← 全国_幕張メッセ
05週目 : 00.5万枚 [18位]
06週目 : 00.8万枚 [12位] ← 全国_ポートメッセなごや
07週目 : 00.8万枚 [09位] ← 全国_京都パルスプラザ
08週目 : 00.1万枚 [50位]
累計 : 82.3万枚
「今、話したい誰かがいる」
01週目 : 62.7万枚 [01位]
02週目 : 02.2万枚 [04位]
03週目 : 01.4万枚 [10位]
04週目 : 00.8万枚 [18位]
05週目 : 00.5万枚 [26位]
06週目 : 00.6万枚 [18位]
07週目 : 00.5万枚 [19位]
08週目 : 00.4万枚 [26位]
09週目 : 01.2万枚 [13位] ← 全国_ポートメッセなごや
10週目 : 00.4万枚 [08位]
11週目 : 01.3万枚 [04位] ← 全国_幕張メッセ
12週目 : 00.2万枚 [17位]
13週目 : 00.3万枚 [14位]
14週目 : 00.1万枚 [50位]
15週目 : 00.1万枚 [35位]
16週目 : 00.1万枚 [43位]
17週目 : 00.1万枚 [50位]
18週目 : 00.8万枚 [15位] ← 全国_京都パルスプラザ
19週目 : 00.0万枚 [50位]
累計 : 72.4万枚
# 最後の週は 2016/02/29(月)~03/06(日) [03/14付] で、発売19週目まで記載
「サイレントマジョリティー」
01週目 : 26.2万枚 [01位]
02週目 : 03.0万枚 [03位] ← 全国_幕張メッセ
03週目 : 01.6万枚 [04位]
04週目 : 01.7万枚 [07位] ← 全国_京都パルスプラザ
05週目 : 00.9万枚 [07位]
06週目 : 00.6万枚 [16位] ← 全国_ポートメッセなごや
累計 : 34.0万枚
「ハルジオンが咲く頃」は、個別握手会セールスが、CD発売週において、すでにピークを過ぎていたので、発売週後の動向は、全国握手会参加券が入った初回限定盤の売れ行きに左右される展開になっています。
発売04週目、06週目、07週目に、前週より順位が上昇し、売り上げ枚数も上回っていますが、いずれの週も、全国握手会が開催されており、ミニライブやメンバーとの握手を目的に、会場や近くのCDショップなどで初回限定盤が買われ、セールスが伸びたのだと思います。
そして、全国握手会がすべて終わった発売08週目で、売り上げ枚数は1千枚未満に急落、順位も一般向サイトに掲載される50位の圏外に去っています。
過去の例から、「ハルジオンが咲く頃」は、今後、1週間に数百枚程度の売り上げ枚数で推移し、50位以内にランクインする可能性は低いでしょう。
つまり、発売08週目あたりから、14枚目のCDセールスは特典フリーのモードに入ったと言えます。
「ハルジオンが咲く頃」は、発売07週目に、すべての全国握手会が終了するスケジュールで、かなり早い仕掛けになっています。
一方、前作「今、話したい誰かがいる」は、18週目に、最後の京都会場が行われ、特典フリーは、19週目以降です。
今作14枚目は、ネットによる予約特典を充実したように、出来るだけ早く、売り切ろうとする意図が随所に見えており、CDセールスの特典ブーストを、発売07週目までに収めるデザインになっています。
逆に、「今、話したい誰かがいる」は、特典ブーストを発売18週目まで引き延ばしており、その結果、50位以内に16週もランクインする「スルメ」型のセールスです。
14枚目初動が13枚目を、12.3万枚と大幅に上回ったのは、今作の仕掛けが前作よりずっと早かったことが、原因の一つだと考えられます。
「サイレントマジョリティー」は、発売06週目で全国握手会がすべて終了しましたが、個別握手会セールスは、第13次応募分が07週目、第14次応募分が08週目あたりに流れ込み、その辺までは、特典ブーストが続き、50以内をキープする可能性がある。
問題は、その後で、もし特典フリーのモードに入って、なお50位以内にランクインし続ければ、CDの収録コンテンツに高い人気があることを意味します。
乃木坂では、5枚目「君の名は希望」が、特典フリーでもっとも売れているシングルで、そういったデータが、NHK紅白歌合戦の初出場ステージで、この曲を歌うことにつながったのかもしれません。
ただ、売り上げ枚数としては、新曲発売時に、数百枚を出す程度で、楽曲そのものの人気が高いと言われる「サイレントマジョリティー」が、どういったCDセールスを見せるのか、注目されます。
次は、Billboard JAPAN の総合ランキングである Hot100 です。
(表2) Billboard JAPAN Hot100 のランキング推移
凡例
「曲名」
CD発売後経過週 (Hot100の総合順位) 項目別順位
# CD発売週を01週目としている
# 最後の週はすべて 2016/05/09(月)~15(日) [05/23付]
# 青色の部分はCD発売週
# 各項目の意味は以下
A : ストリーミング数
B : ラジオ放送回数
C : PCによる読み取り数 (ルックアップ)
D : ツイート数
E : 動画再生回数
(回) : Hot100ランクイン回数
#「00位」は100位圏外
「ハルジオンが咲く頃」
04週前 : (総合)20位 [A]00位 [B]00位 [C]00位 [D]02位 [E]00位 (1回)
03週前 : (総合)23位 [A]00位 [B]00位 [C]00位 [D]04位 [E]27位 (2回)
02週前 : (総合)45位 [A]00位 [B]00位 [C]00位 [D]13位 [E]32位 (3回)
01週前 : (総合)42位 [A]00位 [B]39位 [C]00位 [D]11位 [E]47位 (4回)
01週目 : (総合)01位 [A]01位 [B]16位 [C]01位 [D]04位 [E]00位 (5回)
02週目 : (総合)04位 [A]02位 [B]18位 [C]01位 [D]09位 [E]00位 (6回)
03週目 : (総合)04位 [A]08位 [B]27位 [C]02位 [D]12位 [E]00位 (7回)
04週目 : (総合)07位 [A]07位 [B]76位 [C]03位 [D]11位 [E]00位 (8回)
05週目 : (総合)16位 [A]27位 [B]84位 [C]04位 [D]12位 [E]00位 (9回)
06週目 : (総合)19位 [A]23位 [B]00位 [C]06位 [D]37位 [E]00位 (10回)
07週目 : (総合)23位 [A]21位 [B]00位 [C]04位 [D]62位 [E]00位 (11回)
08週目 : (総合)00位 [A]83位 [B]00位 [C]16位 [D]93位 [E]00位 (---回)
「サイレントマジョリティー」
04週前 : (総合)00位 [A]00位 [B]00位 [C]00位 [D]19位 [E]00位 (0回)
03週前 : (総合)23位 [A]00位 [B]00位 [C]00位 [D]02位 [E]12位 (1回)
02週前 : (総合)40位 [A]00位 [B]89位 [C]00位 [D]13位 [E]04位 (2回)
01週前 : (総合)31位 [A]00位 [B]28位 [C]00位 [D]05位 [E]08位 (3回)
01週目 : (総合)01位 [A]01位 [B]07位 [C]01位 [D]02位 [E]03位 (4回)
02週目 : (総合)02位 [A]03位 [B]16位 [C]02位 [D]02位 [E]01位 (5回)
03週目 : (総合)03位 [A]05位 [B]20位 [C]02位 [D]01位 [E]02位 (6回)
04週目 : (総合)04位 [A]06位 [B]50位 [C]01位 [D]11位 [E]01位 (7回)
05週目 : (総合)03位 [A]06位 [B]56位 [C]02位 [D]11位 [E]02位 (8回)
06週目 : (総合)10位 [A]17位 [B]00位 [C]03位 [D]21位 [E]02位 (9回)
Hot100 は、シングルやアルバムではなく、楽曲そのものを対象にしたヒットチャートですが、その曲を収録したCDがたくさん売れれば、「ストリーミング数」(A)と「ルックアップ」(C)のポイントが上昇して、総合で高い順位にランクインしてきます。
「ハルジオンが咲く頃」は、発売04週前に、「ツイート数」(D)が2位となり、それによって総合20位に初めてランクインします。
さらに、フルバージョンMVが、03週前からYouTubeで公開され、「動画再生回数」(E)が27位に入って、「ツイート数」とのダブル効果によって、Hot100へのCD発売前ランクインを支えます。
発売01週目は、「ストリーミング数」と「ルックアップ」が1位、「ツイート数」は4位に再浮上、「ラジオ放送回数」も最高となる16位を記録します。
ただ、CD発売日に、公開MVをフルバージョンからショートバージョンに差し替え、その再生回数が低調だったため、「動画再生回数」は100位圏外になってしまいます。
ショートバージョンMVの人気が芳しくないことは、02週目以降、「動画再生回数」が一度も100位以内に入らないことからも分かります。
これこそが、今の乃木坂の「アキレス腱」と言いたくなるウィークポイントです。
Perfume「FLASH」のように、ショートバージョンが、フルバージョンと同時に公開されているならば、再生回数が伸びなくても問題ないんですが、乃木坂の場合は、ショートバージョンしかないのに、24時間換算の平均再生回数が1万回/日に届かないレベルで推移している。
最新シングル表題曲の無料公開MVは、乃木坂を知らない人に、楽曲やメンバーを知ってもらう、一番大きな入り口なのに、それが上手く機能していません。
巨大なCDセールスが示すように、コア層は充実しているけど、MVの再生回数を押し上げるような、ライト層ソフト層への「人気」の広がりが感じられない。
「ハルジオンが咲く頃」は、潤沢なCD売り上げによって、発売07週目まで、総合25位以内にランクインし続けますが、特典ブーストが切れた08週目、いきなり100位圏外に落ちてしまいます。
公開MVがある程度の再生数を稼いでいれば、「動画再生回数」が100位以内に入って、Hot100の連続ランクインをさらに維持出来た可能性がある。
特典によるCDセールスの下支えがなくなった途端、総合チャートが23位から100位圏外に去るのは、握手会人気は好調だけど、楽曲そのものに対する人気が脆弱であることを意味しています。
こういった楽曲セールスの極端な特典依存を早く改めないと、乃木坂の「人気」は、一般性の乏しい偏った構造となり、視聴率が問われるテレビのドラマや大型音楽祭への出演機会が、さらに減少していく危険があります。
「サイレントマジョリティー」は、発売3週前に、「ツイート数」が2位を記録、さらにフルバージョンMVが高い人気を呼び、「動画再生回数」が12位に入って、初めてHot100へのランクインを果たします。
発売01週目からは、オリコン初動が26.2万枚の大きなCDセールスによって、「ストリーミング数」と「ルックアップ」で高い順位を叩き出しますが、「ハルジオンが咲く頃」と違うのは、「動画再生回数」がべらぼうに良いことで、発売02週目からは、5週に渡って1位か2位という、信じられない好成績を収めています。
また、指摘したいのは、「ツイート数」が多いことです。
先日、大島優子が、「サイレントマジョリティー」をよく観ていて、気分を上げてくれるから好き、とツイートしていました。
知名度の高い人が、楽曲に関するツイートをしてくれると、それをリツイートしたり、引用したりして、どんどん「ツイート数」が伸びていく。
「ツイート数」の順位が高いのは、一般のファンから有名なタレントまで、多くの人が「サイレントマジョリティー」を視聴し、それを評価していることの表れです。
このように、欅坂は、握手会人気だけでなく、楽曲への人気も高く、バランスが取れた構造になっている。
そして、Hot100へのランクインは、CDセールスだけでなく、「動画再生回数」や「ツイート数」も大きな原動力になっているので、特典ブーストがほぼなくなる発売07週目以降も、100位以内に留まり続ける可能性が高い。
Billboard JAPAN の総合チャートが示す、「サイレントマジョリティー」のコア層、ライト層、ソフト層を万遍なく押さえた人気構造を見ていると、テレビ東京が欅坂を連続ドラマに起用したくなる気持ちは、よく理解できます。
もちろん、深夜ドラマというフィールドで、欅坂メンバーがどこまで輝けるかは、また別の話で(笑)、視聴率を稼ぐのは簡単なことではないでしょう。
しかし、「サイレントマジョリティー」をヒットさせたことで、次のステップを自力で呼び込んだと言えるわけで、最高のスタートダッシュを切ったのは間違いないと思います。
欅坂の快進撃を支えているMVへの人気を、もう少し詳しく見ておきましょう。
(表3) YouTube公開MVの再生回数推移
凡例
「曲名」
CD発売後経過週 : その週の1日当たり再生回数 (週終わりの累計再生回数)
# CD発売週を01週目としている
#「その週の1日当たり再生回数」は、月曜から日曜までの1週間を対象にした、24時間換算の平均再生回数。万回/日の単位で表され小数点以下2桁目を四捨五入
#「週終わりの累計再生回数」は、万回単位で表され小数点以下1桁目を四捨五入
# 最後の週はすべて 2016/05/16(月)~22(日)
# 青色の部分はCD発売週
「サイレントマジョリティー」
03週前 : 16.3万回/日 (0110万回)
02週前 : 14.1万回/日 (0210万回)
01週前 : 13.9万回/日 (0280万回)
01週目 : 15.8万回/日 (0390万回)
02週目 : 25.3万回/日 (0590万回)
03週目 : 25.9万回/日 (0750万回) ← Mステ
04週目 : 32.1万回/日 (0980万回)
05週目 : 26.8万回/日 (1170万回)
06週目 : 19.6万回/日 (1310万回) ← Mフェア
07週目 : 17.3万回/日 (1430万回)
【03週目の詳細】
04/18(月)12:00 @ ------万回/日 (589万回)
04/20(水)12:00 @ 22.2万回/日 (633万回)
04/22(金)16:00 @ 20.3万回/日 (677万回)
04/22(金)20:00『MUSIC STATION』出演
04/23(土)19:00 @ 33.9万回/日 (715万回)
04/24(日)19:00 @ 36.2万回/日 (751万回)
04/26(火)23:25 @ 25.1万回/日 (806万回)
【06週目の詳細】
05/12(木)00:30 @ ------万回/日 (1225万回)
05/12(木)23:45 @ 17.4万回/日 (1242万回)
05/14(土)00:50 @ 18.9万回/日 (1262万回)
05/14(土)18:00『MUSIC FAIR』出演
05/15(日)01:50 @ 23.5万回/日 (1286万回)
05/15(日)22:50 @ 23.3万回/日 (1306万回)
05/17(火)00:50 @ 17.1万回/日 (1325万回)
# 凡例
計測日時 @ 前回計測から今回計測までの24時間換算の平均再生回数 (累計再生回数)
「ハルジオンが咲く頃」
(Full ver.)
03/01(火)~03/22(火) [21日間] : 7.0万回/日 (147万回)
(Short ver.)
03/23(水)~05/24(火) [63日間] : 0.9万回/日 (58万回)
#凡例
計測期間 [日数] : その期間における24時間換算の平均再生回数 (累計再生回数)
「サイレントマジョリティー」MVが、CD発売3週前にYouTubeで公開されると、01週目まで、15万回/日前後の再生という、ハイレベルな視聴人気を博します。
そして、発売02週目に、CDリリースによって欅坂への注目度がスパークしたのか、平均再生数は25万回/日にまで一気に上昇。
さらに、発売04週目に入って、ほぼ同時期に公開が始まり、累計再生回数で先行していたBABYMETALの「KARATE」MVを、「サイレントマジョリティー」が抜きそうだという状況となり、大きな話題を呼んで、平均再生数は遂に30万回/日を突破します。
Hot100では、CD発売02週目から06週目まで、「動画再生回数」が1位か2位となっていますが、(表3)から、25万回/日~32万回/日という再生数が、国内トップクラスであることが分かります。
ただ、発売04週目の32.1万回/日をピークに、05週目は26.8万回/日、06週目が19.6万回/日、07週目は17.3万回/日と、平均再生数は下がる傾向を見せており、「サイレントマジョリティー」のMVフィーバーは、終息に向かい始めているのかもしれません。
とは言っても、未だに15万回/日を越える高い平均再生数を維持していて、累計2000万回も十分可能な勢いだと思います。
ところで、欅坂は、4月22日(金)にテレビ朝日『MUSIC STATION』、5月14日(土)にフジテレビ『MUSIC FAIR』と、有名音楽番組へ出演して、「サイレントマジョリティー」を披露しています。
新人アイドルとは思えない、豪華な新曲キャンペーンですが(笑)、(表3)の【03週目の詳細】と【06週目の詳細】に示したように、この二つのスタジオライブは、MVの平均再生回数を、大きくアップする作用がありました。
人気のある地上波音楽番組でパフォーマンスすることの重要性を再認識させられるデータで、乃木坂も、じゃんじゃんテレビに出て、楽曲パフォーマンスを見せていこう!という気持ちになります(笑)。
ただ、面白いのは、Mステで曲を披露すれば、必ずMVの平均再生回数が伸びるかというと、そうでもない。
MVの再生数に関しては、「サイレントマジョリティー」だけでなく、SKE48「チキンLINE」、HKT48「74億分の1の君へ」、NMB48「甘噛み姫」も、定期的にチェックしていて、この3グループが『MUSIC STATION』に出演した前後を調べてみました。
すると、「甘噛み姫」と「チキンLINE」は、番組出演後に、明らかな平均再生数の上昇が起こったけど、「74億分の1の君へ」は、はっきり分かるような変動がなかった。
楽曲パフォーマンスの問題なのか、番組放送地域におけるグループの知名度が関係するのか、あるいは、裏番組に影響されるだろう視聴率が左右しているのか。
理由は定かではないんですが、折角、Mステに出演したのだから、出来るだけ大きな見返りが欲しいところで(笑)、人気音楽番組でのパフォーマンスを、どうすれば有効に、楽曲指標の上昇に結びつけられるか、考えた方が良いのかもしれません。
少なくとも、ステージライブのクオリティは、こちらの努力で向上出来るので、まずは、その辺を意識すること第一歩じゃないでしょうか、当たり前の結論ですが(笑)。
さて、次は、iTunes Store ランキングです。
(表4) iTunes Store トップソングのランキング推移
凡例
「曲名」
配信開始後経過週 : A-B-C-D-E [F]
# AからFは、月曜から日曜までの1週間において、以下の各順位帯にランクインした日数
A : 1位~10位
B : 11位~30位
C : 31位~50位
D : 51位~150位
E : 151位~200位
F : 200位圏外
# 毎日深夜24:00の前後2時間以内に記録した順位を、その日のランキングと見なしている
# 最後の週は「今、話したい誰かがいる」が 2015/11/30(月)~12/06(日)で、配信07週目に調査終了
#「今誰」以外、最後の週はすべて 2016/05/16(月)~22(日)
# 青色の部分はCD発売週
# 以下の曲はすべて水曜日に配信が開始されているので、01週目はトータル5日間の記録
「ハルジオンが咲く頃」;「今、話したい誰かがいる」
01週目 : 2-3-0-0-0 [0] ; 5-0-0-0-0 [0]
02週目 : 0-3-4-0-0 [0] ; 4-3-0-0-0 [0]
03週目 : 0-1-6-0-0 [0] ; 0-7-0-0-0 [0]
04週目 : 0-0-0-7-0 [0] ; 0-2-2-3-0 [0]
05週目 : 0-0-0-7-0 [0] ; 0-0-1-6-0 [0]
06週目 : 0-0-0-2-5 [0] ; 0-0-2-5-0 [0]
07週目 : 0-0-0-6-1 [0] ; 0-0-1-6-0 [0]
08週目 : 0-0-0-1-3 [3]
09週目 : 0-0-0-0-0 [7]
「サイレントマジョリティー」
01週目 : 5-0-0-0-0 [0]
02週目 : 7-0-0-0-0 [0]
03週目 : 7-0-0-0-0 [0]
04週目 : 6-1-0-0-0 [0]
05週目 : 4-3-0-0-0 [0]
06週目 : 0-7-0-0-0 [0]
07週目 : 0-7-0-0-0 [0]
「甘噛み姫」NMB48
01週目 : 0-0-0-3-2 [0]
02週目 : 0-0-0-6-0 [1]
03週目 : 0-0-0-3-3 [1]
04週目 : 0-0-0-0-1 [6]
05週目 : 0-0-0-0-0 [7]
「ハルジオンが咲く頃」と「今、話したい誰かがいる」を比較するため、上表では、データを横に並べて載せています。
やはり、「ハルジオン」は、「今誰」より、上位へのランクイン日数が少なく、短期間で下位の順位帯へ落ちてしまっている。
「今誰」は、人気アニメ映画『心が叫びたがってるんだ。』の主題歌だったので、「ここさけ」ファンがダウンロードしてくれるというアドバンテージはあったと思います。
しかし、アニメファンが乃木坂に興味を持って、次の表題曲に手を伸ばしてくれれば、iTunes Store トップソングの成績はさらに良くなる筈だし、まさに、そういった効果を期待しているからこそのタイアップでもある。
乃木坂運営が、CD売り上げの「前作越え」にこだわるのであれば、他の指標の「前作越え」にも、こだわって欲しい。
すべての楽曲指標が右肩上がりのとき、初めて、本当に「坂を上っている」と呼べるでしょう
とくに、ダウンロード数に関わるiTunes ランキングは、「サイレントマジョリティー」と比べると一目瞭然ですが、「今誰」も「ハルジオン」も、まだまだ脆弱で、TOP10に何週間もランクインするような勢いがなく、TOP50に数ヶ月居座るほどの粘りもない。
コアファンが増えて、握手会が盛況になり、CDセールスが伸びたのなら、その周りにいるライトファンも増えて、MV再生回数やダウンロード数が伸びていくのが、通常の「人気」上昇じゃないでしょうか。
ところが、今の乃木坂は、コア層が分厚くなっているのに、それを囲むライト層が薄くなりつつあり、「人気」構造がバランスを欠き始めている。
乃木坂に関連する商品が欲しいという、ファンの直接的な購買意欲を利用する形のタイアップは、次々に来る可能性があるけど、グループと音楽の持つイメージによって広くアピールし、視聴率を稼いだり、商品を売る形の展開が、厳しくなっていく懸念がある。
70万枚、80万枚という莫大なCD売り上げに隠れて、乃木坂の「人気」構造は、今、非常に見えにくくなっているけど、多くの楽曲指標が決して「右肩上がり」ではないというデータがあることは、心に留めておくべきだと思います。
最後に、久しぶりですが、有線ランキングを。
(表5) 有線ランキングJ-POP上位50のランキング推移
凡例
「曲名」
J-POP上位50へのランクイン回数(ランクイン週数) {初ランクインのCD発売後経過週} [最高順位]
(詳細)
CD発売後経過週 : J-POP上位50における順位 [その時点でのランクイン回数]
#「総合」は 2015/12/25付 [12/12(土)~18(金)] まで掲載されていた、演歌を含んだ総合ランキング上位150の成績であることを示す。何も書いていないものは、すべてJ-POP上位50
(詳細)
# CD発売日を含む週を01週目としている
# 最後の週はすべて 2016/05/07(土)~13(金) [05/20付]
# 有線ランキングは、土曜から金曜の1週間を集計単位とし、日付は翌週金曜に設定している
# 青色の部分はCD発売週
「今、話したい誰かがいる」
総合11回(11週)+10回(11週) {3週前} [総合10位]
「ハルジオンが咲く頃」
7回(8週) {1週目} [6位]
(詳細)
1週目 : 48位 [1回]
2週目 : 26位 [2回]
3週目 : 06位 [3回]
4週目 : 10位 [4回]
5週目 : 13位 [5回]
6&7週目 : 13位 [6回]
8週目 : 12位 [7回]
「サイレントマジョリティー」
5回(6週) {1週目} [2位]
(詳細)
1週目 : 24位 [1回]
2週目 : 02位 [2回]
3週目 : 05位 [3回]
4&5週目 : 06位 [4回]
6週目 : 08位 [5回]
有線ランキングは、2016年から、演歌とJ-POPを混ぜて順位を付ける総合TOP150を掲載しなくなり、「演歌」と「J-POP」というジャンルに分けて、TOP50を示しています。
「今、話したい誰かがいる」は、2015年から2016年に掛けて、上位ランクインを続けたので、上表のように、「総合」と「J-POP」の成績を分けて記しています。
「ハルジオンが咲く頃」は、CD発売週にJ-POP上位50に初めて登場し、最高6位でした。
一方、「サイレントマジョリティー」も、発売週に初ランクインですが、最高は2位を記録しています。
様々なセールス指標を眺めた上で、一つ言えるのは、CDセールスを除く、あらゆる楽曲人気において、「サイレントマジョリティー」は「ハルジオンが咲く頃」を上回っているということです。
乃木坂は人気があると言う場合の「人気」は、あくまで握手会人気に関連する部分の話で、それ以外では、デビューして間もない欅坂に、ことごとく負けています。
私は、乃木坂ファンとして、非常に悔しいし、だからこそ、ウィークポイントを克服するよう、手を打って欲しい。
川村真洋、生田絵梨花、中元日芽香など、乃木坂には高い音楽的才能を持ったメンバーが何人もいます。
こういった逸材が、本来の実力を発揮出来る選抜を作れば、CDセールス以外の楽曲指標で、欅坂を越える音楽パフォーマンスを生み出すことは、十分に可能だと思います。
そもそも、「サイレントマジョリティー」の出発点である「制服のマネキン」は、乃木坂の曲なのだから、乃木坂に出来ない筈はない。
星野みなみが歌っているように、出来ないんじゃない、やってないだけ、じゃないでしょうか(笑)。
関連記事
乃木坂15枚目は7月27日発売、気になるCDセールスの下げ因子と見えない日程イベントの設定意図 [20May16]
複雑に絡み合う楽曲需要、乃木坂15枚目、欅坂2枚目、AKB48総選挙、NGT48のCDデビュー [16May16]
2ndアルバムで見えない乃木坂15枚目日程、選抜発表6月中旬、CD発売は8月上旬か [14May16]
BABYMETALと欅坂46に『Mステ』出演効果、AKB48G苦戦の一因は「群れる」利点を忘れたこと [25Apr16]
(快挙) 欅坂「サイレントマジョリティー」が Billboard Hot100 で「動画再生回数」1位を獲得 [20Apr16#2]
(速報) 欅坂「サイレントマジョリティー」iTunesトップソングTOP5に14日間連続ランクイン達成 [20Apr16]
MV再生回数が示すAKB48Gと乃木坂の現状、欅坂「サイマジョ」はアイドルソングの希望か終焉か [18Apr16]
欅坂「サイレントマジョリティー」の快進撃が止まらない、注目される平手友梨奈と乃木坂の15枚目 [11Apr16]
SKE48「チキンLINE」ルックアップ7位の衝撃、欅坂トップソング1位で変わるアイドル勢力図 [07Apr16]
欅坂46の一番長い日、デビューシングルのオリコン初日は19.1万枚、 iTunesは表題曲が1位獲得 [06Apr16#2]
乃木坂「ハルジオン」オリコン初動70万枚を窺う勢い、欅坂「サイマジョ」Billboard初登場23位 [24Mar16]
実感と乖離した音楽チャートが変えるCDセールスの意味、乃木坂46が直面する「人気」の評価基準 [22Mar16]
「ハルジオンが咲く頃」MVは、欲望渦巻く「美少女の園」を散りばめた卒業アルバム的「良作」 [04Mar16]
// 過去の記事を読みたい方へ
2015年9月 ~
アレチの素敵な乃木坂業務連絡14Oct15 ~ 関連記事の目次 (02Sep15 ~)
2014年7月 ~ 2015年8月
アレチの素敵な乃木坂業務連絡11Aug14 ~ 関連記事の目次 (01Jul14 ~ 31Aug15)
2013年11月 ~ 2014年6月
アレチの素敵な乃木坂業務連絡14Nov13 ~ 関連記事の目次 (01Nov13 ~ 28Jun14)
2013年4月 ~ 2013年10月
アレチの素敵な乃木坂業務連絡14Nov13 ~ 関連記事の目次 (19Apr13 ~ 31Oct13)
// 星野みなみの溢れる魅力
7月18日14:18 星野みなみ
乃木坂の風 09Oct13 ~ 星野みなみが放つ紺碧の輝き、代々木ライブの魅力と今後を考える
乃木坂の風 16Sep13 ~ 「みさ、原宿行くの?」、星野みなみに激怒する衛藤美彩! in 乃木坂の「の」
乃木坂各論第3話、星野みなみ ~ 紺碧の微笑、静謐の情熱、ここにヒロインがいる
さらに詳しく
アレチの素敵な乃木坂業務連絡 24Sep13 ~ 星野みなみのコーナー
// 特集ページ
アレチの素敵な乃木坂業務連絡 09Oct15 ~ シングル&アルバム収録全曲ハンドブック (11th-)
アレチの素敵な乃木坂業務連絡 09Oct15 ~ シングル&アルバム収録全曲ハンドブック (1st-10th, 1stAb)
アレチの素敵な乃木坂業務連絡 19Jun14 ~「16人のプリンシパル trois」の関連情報
アレチの素敵な乃木坂業務連絡 06Jun14 ~「16人のプリンシパル deux」の関連情報
アレチの素敵な乃木坂業務連絡 24Dec13 ~ 7枚目「バレッタ」の関連情報
アレチの素敵な乃木坂業務連絡 24Sep13 ~ 6枚目「ガールズルール」の関連情報
アレチの素敵な乃木坂業務連絡 24Sep13 ~ 和田まあやのコーナー
アレチの素敵な乃木坂業務連絡 10Jul13 ~ えくせれんとブログの目次
# 記事中の青字部分は、テレビ番組、公式サイト、書籍、歌の歌詞などに、掲載されたものを、そのまま抜粋引用したことを表しています
05月25日(水) 乃木坂46の2ndアルバム「それぞれの椅子」発売
05月26日(木) 17 : 00 ~ 19 : 30 [地デ] 北海道文化放送『笑道』に、北野日奈子、桜井玲香、深川麻衣が出演
乃木坂単独の音楽バラエティ!
05月28日(土) 23 : 15 ~ 23 : 45 [地デ] NHK BSプレミアム『乃木坂46 SHOW!』。「せっかちなかたつむり」と深川麻衣ソロ「強がる蕾」のスタジオライブ。再放送は05月29日(日)10:00~。
乃木坂が出演する番組やイベントをさらに知りたい方は、以下のページをご参照下さい。
アレチの素敵な乃木坂業務連絡 31Mar16 ~ テレビ・ラジオ番組と重要イベントの日程 ['16Apr~]
アレチの素敵な乃木坂業務連絡 30Jan16 ~ テレビ・ラジオ番組と重要イベントの日程 ['16Feb~Mar]
アレチの素敵な乃木坂業務連絡 01Nov15 ~ テレビ・ラジオ番組と重要イベントの日程 ['15Nov~'16Jan]
乃木坂公式サイトの「スケジュール」
テレビ東京の土曜24時枠で、欅坂46の連続ドラマ『徳山大五郎を誰が殺したか?』(24:20~)を、7月からオンエアするとの発表がありました。
CDデビューからまだ2ヶ月も経ってないのに、グループ主演のテレビドラマが決定するなんて、欅坂の勢いは凄まじいですね。
日刊スポーツは、番組プロデューサーが欅坂を「今最も旬なアイドルグループ」と評したと伝えていますが、異例とも言えるドラマ抜擢の背景には、「サイレントマジョリティー」のヒットがあると思います。
とくに、公開されているMVに関して、Billboard JAPAN Hot100 の「国内動画再生回数」が、CD発売週以来、3位、1位、2位、1位、2位、2位と、とんでもないランキングを見せていて、「サイレントマジョリティー」は、今、日本でもっとも人気のある音楽ビデオの一つになっている。
無料公開されているMVの再生回数は、テレビの視聴率と似たような意味を持っていて、グループによる映像コンテンツが不特定多数の人に広く支持されていることは、欅坂のドラマ抜擢を強力に後押しするデータだったと思います。
欅坂の「早過ぎる」ドラマ進出は、乃木坂ファンにとって、心中穏やかならざるものがありますが(笑)、乃木坂主演のドラマは、2015年7月から9月に放送された『初森ベマーズ』の続編、あるいは別のシリーズ、ともに今のところ話がありません。
グループとしては、セブンイレブンとコラボ、日テレ『第36回全国高等学校クイズ選手権』の番組サポーター、真夏の全国ツアー、個々のメンバーも、バラエティへの出演、モデルとしてファッションイベントへ参加など、多忙を極めているので、まあ、連続ドラマの制作に割く時間がないのかもしれません。
ただ、『初森ベマーズ』は、放送当時、3回目以降の視聴率が表に出ず、その後、ネットに出回った全話分の数字によると、1%台後半から2%台半ばを推移しており、3%を越えたのは初回のみです。
こういったデータの信憑性は分かりませんが、3%以上の視聴率を連発していたなら、もっと情報が出てくるだろうから、やはり、あまり芳しくなかったのだと思います。
連続ドラマの制作には、お金が掛かるので、一度主演に抜擢されても、数字を残せなければ、次のチャンスはなかなか回ってこないでしょう。
しかし、ドラマの視聴率は、出演者だけの責任ではなく、原作、脚本、監督、撮影、美術、CGなどなど、多くの要因が影響を与える。
従って、乃木坂の人気が高ければ、もう一度、グループのドラマが実現するチャンスは巡ってくると思います。
実は、一番の懸念は、この「人気」なんですね。
「ハルジオンが咲く頃」のオリコン初動が75万枚に達するなど、熱心なファンが左右するCDセールスに関しては、乃木坂は間違いなく「人気」を得ています。
しかし、ライトファンやソフトファンの支持が反映されるMVの再生回数は、決して好調とは言えず、この面での「人気」には疑問符が付く。
欅坂のドラマ抜擢を見ていても、主演ドラマのテレビ視聴率を占う上で、無料公開MVの「人気」は、CDセールスが表す「人気」より、重要視されるかもしれず、乃木坂のこの面での弱さが、『ベマーズ2』実現のネックになっている可能性はあります。
14枚目「ハルジオンが咲く頃」は、全国握手会が5月4日(水祝)の京都会場を持って終了し、個別握手会応募も先週の19日(木)20日(金)に行われた第18次が最終受付でした。
乃木坂のCDセールスを左右する握手会日程が、一区切り付いたわけで、ちょうど良いタイミングなので、14枚目のセールスを、様々な指標を通して振り返ってみようと思います。
また同時に、前作「今、話したい誰かがいる」と欅坂「サイレントマジョリティー」のデータを並べて、今の乃木坂の「人気」が、どのような特徴を持っているのか、考えていきます。
最初は、オリコンによるCDの売り上げ枚数です。
(表1) オリコン週間ランキングの推移
凡例
「シングルタイトル」
CD発売後経過週 : 売り上げ枚数 [順位]
# CD発売週を01週目としている
#「売り上げ枚数」は万枚単位で、小数点以下2桁目を四捨五入
#「50位」は50位より低い順位であることを示す
#「← 全国_幕張メッセ」は、その週に全国握手会が幕張メッセで行われたことを示す
# 最後の週は、「今誰」以外、2016/05/09(月)~15(日) [05/23付]
# 青色の部分はCD発売週
「ハルジオンが咲く頃」
01週目 : 75.0万枚 [01位]
02週目 : 02.2万枚 [02位]
03週目 : 01.4万枚 [07位]
04週目 : 01.6万枚 [06位] ← 全国_幕張メッセ
05週目 : 00.5万枚 [18位]
06週目 : 00.8万枚 [12位] ← 全国_ポートメッセなごや
07週目 : 00.8万枚 [09位] ← 全国_京都パルスプラザ
08週目 : 00.1万枚 [50位]
累計 : 82.3万枚
「今、話したい誰かがいる」
01週目 : 62.7万枚 [01位]
02週目 : 02.2万枚 [04位]
03週目 : 01.4万枚 [10位]
04週目 : 00.8万枚 [18位]
05週目 : 00.5万枚 [26位]
06週目 : 00.6万枚 [18位]
07週目 : 00.5万枚 [19位]
08週目 : 00.4万枚 [26位]
09週目 : 01.2万枚 [13位] ← 全国_ポートメッセなごや
10週目 : 00.4万枚 [08位]
11週目 : 01.3万枚 [04位] ← 全国_幕張メッセ
12週目 : 00.2万枚 [17位]
13週目 : 00.3万枚 [14位]
14週目 : 00.1万枚 [50位]
15週目 : 00.1万枚 [35位]
16週目 : 00.1万枚 [43位]
17週目 : 00.1万枚 [50位]
18週目 : 00.8万枚 [15位] ← 全国_京都パルスプラザ
19週目 : 00.0万枚 [50位]
累計 : 72.4万枚
# 最後の週は 2016/02/29(月)~03/06(日) [03/14付] で、発売19週目まで記載
「サイレントマジョリティー」
01週目 : 26.2万枚 [01位]
02週目 : 03.0万枚 [03位] ← 全国_幕張メッセ
03週目 : 01.6万枚 [04位]
04週目 : 01.7万枚 [07位] ← 全国_京都パルスプラザ
05週目 : 00.9万枚 [07位]
06週目 : 00.6万枚 [16位] ← 全国_ポートメッセなごや
累計 : 34.0万枚
「ハルジオンが咲く頃」は、個別握手会セールスが、CD発売週において、すでにピークを過ぎていたので、発売週後の動向は、全国握手会参加券が入った初回限定盤の売れ行きに左右される展開になっています。
発売04週目、06週目、07週目に、前週より順位が上昇し、売り上げ枚数も上回っていますが、いずれの週も、全国握手会が開催されており、ミニライブやメンバーとの握手を目的に、会場や近くのCDショップなどで初回限定盤が買われ、セールスが伸びたのだと思います。
そして、全国握手会がすべて終わった発売08週目で、売り上げ枚数は1千枚未満に急落、順位も一般向サイトに掲載される50位の圏外に去っています。
過去の例から、「ハルジオンが咲く頃」は、今後、1週間に数百枚程度の売り上げ枚数で推移し、50位以内にランクインする可能性は低いでしょう。
つまり、発売08週目あたりから、14枚目のCDセールスは特典フリーのモードに入ったと言えます。
「ハルジオンが咲く頃」は、発売07週目に、すべての全国握手会が終了するスケジュールで、かなり早い仕掛けになっています。
一方、前作「今、話したい誰かがいる」は、18週目に、最後の京都会場が行われ、特典フリーは、19週目以降です。
今作14枚目は、ネットによる予約特典を充実したように、出来るだけ早く、売り切ろうとする意図が随所に見えており、CDセールスの特典ブーストを、発売07週目までに収めるデザインになっています。
逆に、「今、話したい誰かがいる」は、特典ブーストを発売18週目まで引き延ばしており、その結果、50位以内に16週もランクインする「スルメ」型のセールスです。
14枚目初動が13枚目を、12.3万枚と大幅に上回ったのは、今作の仕掛けが前作よりずっと早かったことが、原因の一つだと考えられます。
「サイレントマジョリティー」は、発売06週目で全国握手会がすべて終了しましたが、個別握手会セールスは、第13次応募分が07週目、第14次応募分が08週目あたりに流れ込み、その辺までは、特典ブーストが続き、50以内をキープする可能性がある。
問題は、その後で、もし特典フリーのモードに入って、なお50位以内にランクインし続ければ、CDの収録コンテンツに高い人気があることを意味します。
乃木坂では、5枚目「君の名は希望」が、特典フリーでもっとも売れているシングルで、そういったデータが、NHK紅白歌合戦の初出場ステージで、この曲を歌うことにつながったのかもしれません。
ただ、売り上げ枚数としては、新曲発売時に、数百枚を出す程度で、楽曲そのものの人気が高いと言われる「サイレントマジョリティー」が、どういったCDセールスを見せるのか、注目されます。
次は、Billboard JAPAN の総合ランキングである Hot100 です。
(表2) Billboard JAPAN Hot100 のランキング推移
凡例
「曲名」
CD発売後経過週 (Hot100の総合順位) 項目別順位
# CD発売週を01週目としている
# 最後の週はすべて 2016/05/09(月)~15(日) [05/23付]
# 青色の部分はCD発売週
# 各項目の意味は以下
A : ストリーミング数
B : ラジオ放送回数
C : PCによる読み取り数 (ルックアップ)
D : ツイート数
E : 動画再生回数
(回) : Hot100ランクイン回数
#「00位」は100位圏外
「ハルジオンが咲く頃」
04週前 : (総合)20位 [A]00位 [B]00位 [C]00位 [D]02位 [E]00位 (1回)
03週前 : (総合)23位 [A]00位 [B]00位 [C]00位 [D]04位 [E]27位 (2回)
02週前 : (総合)45位 [A]00位 [B]00位 [C]00位 [D]13位 [E]32位 (3回)
01週前 : (総合)42位 [A]00位 [B]39位 [C]00位 [D]11位 [E]47位 (4回)
01週目 : (総合)01位 [A]01位 [B]16位 [C]01位 [D]04位 [E]00位 (5回)
02週目 : (総合)04位 [A]02位 [B]18位 [C]01位 [D]09位 [E]00位 (6回)
03週目 : (総合)04位 [A]08位 [B]27位 [C]02位 [D]12位 [E]00位 (7回)
04週目 : (総合)07位 [A]07位 [B]76位 [C]03位 [D]11位 [E]00位 (8回)
05週目 : (総合)16位 [A]27位 [B]84位 [C]04位 [D]12位 [E]00位 (9回)
06週目 : (総合)19位 [A]23位 [B]00位 [C]06位 [D]37位 [E]00位 (10回)
07週目 : (総合)23位 [A]21位 [B]00位 [C]04位 [D]62位 [E]00位 (11回)
08週目 : (総合)00位 [A]83位 [B]00位 [C]16位 [D]93位 [E]00位 (---回)
「サイレントマジョリティー」
04週前 : (総合)00位 [A]00位 [B]00位 [C]00位 [D]19位 [E]00位 (0回)
03週前 : (総合)23位 [A]00位 [B]00位 [C]00位 [D]02位 [E]12位 (1回)
02週前 : (総合)40位 [A]00位 [B]89位 [C]00位 [D]13位 [E]04位 (2回)
01週前 : (総合)31位 [A]00位 [B]28位 [C]00位 [D]05位 [E]08位 (3回)
01週目 : (総合)01位 [A]01位 [B]07位 [C]01位 [D]02位 [E]03位 (4回)
02週目 : (総合)02位 [A]03位 [B]16位 [C]02位 [D]02位 [E]01位 (5回)
03週目 : (総合)03位 [A]05位 [B]20位 [C]02位 [D]01位 [E]02位 (6回)
04週目 : (総合)04位 [A]06位 [B]50位 [C]01位 [D]11位 [E]01位 (7回)
05週目 : (総合)03位 [A]06位 [B]56位 [C]02位 [D]11位 [E]02位 (8回)
06週目 : (総合)10位 [A]17位 [B]00位 [C]03位 [D]21位 [E]02位 (9回)
Hot100 は、シングルやアルバムではなく、楽曲そのものを対象にしたヒットチャートですが、その曲を収録したCDがたくさん売れれば、「ストリーミング数」(A)と「ルックアップ」(C)のポイントが上昇して、総合で高い順位にランクインしてきます。
「ハルジオンが咲く頃」は、発売04週前に、「ツイート数」(D)が2位となり、それによって総合20位に初めてランクインします。
さらに、フルバージョンMVが、03週前からYouTubeで公開され、「動画再生回数」(E)が27位に入って、「ツイート数」とのダブル効果によって、Hot100へのCD発売前ランクインを支えます。
発売01週目は、「ストリーミング数」と「ルックアップ」が1位、「ツイート数」は4位に再浮上、「ラジオ放送回数」も最高となる16位を記録します。
ただ、CD発売日に、公開MVをフルバージョンからショートバージョンに差し替え、その再生回数が低調だったため、「動画再生回数」は100位圏外になってしまいます。
ショートバージョンMVの人気が芳しくないことは、02週目以降、「動画再生回数」が一度も100位以内に入らないことからも分かります。
これこそが、今の乃木坂の「アキレス腱」と言いたくなるウィークポイントです。
Perfume「FLASH」のように、ショートバージョンが、フルバージョンと同時に公開されているならば、再生回数が伸びなくても問題ないんですが、乃木坂の場合は、ショートバージョンしかないのに、24時間換算の平均再生回数が1万回/日に届かないレベルで推移している。
最新シングル表題曲の無料公開MVは、乃木坂を知らない人に、楽曲やメンバーを知ってもらう、一番大きな入り口なのに、それが上手く機能していません。
巨大なCDセールスが示すように、コア層は充実しているけど、MVの再生回数を押し上げるような、ライト層ソフト層への「人気」の広がりが感じられない。
「ハルジオンが咲く頃」は、潤沢なCD売り上げによって、発売07週目まで、総合25位以内にランクインし続けますが、特典ブーストが切れた08週目、いきなり100位圏外に落ちてしまいます。
公開MVがある程度の再生数を稼いでいれば、「動画再生回数」が100位以内に入って、Hot100の連続ランクインをさらに維持出来た可能性がある。
特典によるCDセールスの下支えがなくなった途端、総合チャートが23位から100位圏外に去るのは、握手会人気は好調だけど、楽曲そのものに対する人気が脆弱であることを意味しています。
こういった楽曲セールスの極端な特典依存を早く改めないと、乃木坂の「人気」は、一般性の乏しい偏った構造となり、視聴率が問われるテレビのドラマや大型音楽祭への出演機会が、さらに減少していく危険があります。
「サイレントマジョリティー」は、発売3週前に、「ツイート数」が2位を記録、さらにフルバージョンMVが高い人気を呼び、「動画再生回数」が12位に入って、初めてHot100へのランクインを果たします。
発売01週目からは、オリコン初動が26.2万枚の大きなCDセールスによって、「ストリーミング数」と「ルックアップ」で高い順位を叩き出しますが、「ハルジオンが咲く頃」と違うのは、「動画再生回数」がべらぼうに良いことで、発売02週目からは、5週に渡って1位か2位という、信じられない好成績を収めています。
また、指摘したいのは、「ツイート数」が多いことです。
先日、大島優子が、「サイレントマジョリティー」をよく観ていて、気分を上げてくれるから好き、とツイートしていました。
知名度の高い人が、楽曲に関するツイートをしてくれると、それをリツイートしたり、引用したりして、どんどん「ツイート数」が伸びていく。
「ツイート数」の順位が高いのは、一般のファンから有名なタレントまで、多くの人が「サイレントマジョリティー」を視聴し、それを評価していることの表れです。
このように、欅坂は、握手会人気だけでなく、楽曲への人気も高く、バランスが取れた構造になっている。
そして、Hot100へのランクインは、CDセールスだけでなく、「動画再生回数」や「ツイート数」も大きな原動力になっているので、特典ブーストがほぼなくなる発売07週目以降も、100位以内に留まり続ける可能性が高い。
Billboard JAPAN の総合チャートが示す、「サイレントマジョリティー」のコア層、ライト層、ソフト層を万遍なく押さえた人気構造を見ていると、テレビ東京が欅坂を連続ドラマに起用したくなる気持ちは、よく理解できます。
もちろん、深夜ドラマというフィールドで、欅坂メンバーがどこまで輝けるかは、また別の話で(笑)、視聴率を稼ぐのは簡単なことではないでしょう。
しかし、「サイレントマジョリティー」をヒットさせたことで、次のステップを自力で呼び込んだと言えるわけで、最高のスタートダッシュを切ったのは間違いないと思います。
欅坂の快進撃を支えているMVへの人気を、もう少し詳しく見ておきましょう。
(表3) YouTube公開MVの再生回数推移
凡例
「曲名」
CD発売後経過週 : その週の1日当たり再生回数 (週終わりの累計再生回数)
# CD発売週を01週目としている
#「その週の1日当たり再生回数」は、月曜から日曜までの1週間を対象にした、24時間換算の平均再生回数。万回/日の単位で表され小数点以下2桁目を四捨五入
#「週終わりの累計再生回数」は、万回単位で表され小数点以下1桁目を四捨五入
# 最後の週はすべて 2016/05/16(月)~22(日)
# 青色の部分はCD発売週
「サイレントマジョリティー」
03週前 : 16.3万回/日 (0110万回)
02週前 : 14.1万回/日 (0210万回)
01週前 : 13.9万回/日 (0280万回)
01週目 : 15.8万回/日 (0390万回)
02週目 : 25.3万回/日 (0590万回)
03週目 : 25.9万回/日 (0750万回) ← Mステ
04週目 : 32.1万回/日 (0980万回)
05週目 : 26.8万回/日 (1170万回)
06週目 : 19.6万回/日 (1310万回) ← Mフェア
07週目 : 17.3万回/日 (1430万回)
【03週目の詳細】
04/18(月)12:00 @ ------万回/日 (589万回)
04/20(水)12:00 @ 22.2万回/日 (633万回)
04/22(金)16:00 @ 20.3万回/日 (677万回)
04/22(金)20:00『MUSIC STATION』出演
04/23(土)19:00 @ 33.9万回/日 (715万回)
04/24(日)19:00 @ 36.2万回/日 (751万回)
04/26(火)23:25 @ 25.1万回/日 (806万回)
【06週目の詳細】
05/12(木)00:30 @ ------万回/日 (1225万回)
05/12(木)23:45 @ 17.4万回/日 (1242万回)
05/14(土)00:50 @ 18.9万回/日 (1262万回)
05/14(土)18:00『MUSIC FAIR』出演
05/15(日)01:50 @ 23.5万回/日 (1286万回)
05/15(日)22:50 @ 23.3万回/日 (1306万回)
05/17(火)00:50 @ 17.1万回/日 (1325万回)
# 凡例
計測日時 @ 前回計測から今回計測までの24時間換算の平均再生回数 (累計再生回数)
「ハルジオンが咲く頃」
(Full ver.)
03/01(火)~03/22(火) [21日間] : 7.0万回/日 (147万回)
(Short ver.)
03/23(水)~05/24(火) [63日間] : 0.9万回/日 (58万回)
#凡例
計測期間 [日数] : その期間における24時間換算の平均再生回数 (累計再生回数)
「サイレントマジョリティー」MVが、CD発売3週前にYouTubeで公開されると、01週目まで、15万回/日前後の再生という、ハイレベルな視聴人気を博します。
そして、発売02週目に、CDリリースによって欅坂への注目度がスパークしたのか、平均再生数は25万回/日にまで一気に上昇。
さらに、発売04週目に入って、ほぼ同時期に公開が始まり、累計再生回数で先行していたBABYMETALの「KARATE」MVを、「サイレントマジョリティー」が抜きそうだという状況となり、大きな話題を呼んで、平均再生数は遂に30万回/日を突破します。
Hot100では、CD発売02週目から06週目まで、「動画再生回数」が1位か2位となっていますが、(表3)から、25万回/日~32万回/日という再生数が、国内トップクラスであることが分かります。
ただ、発売04週目の32.1万回/日をピークに、05週目は26.8万回/日、06週目が19.6万回/日、07週目は17.3万回/日と、平均再生数は下がる傾向を見せており、「サイレントマジョリティー」のMVフィーバーは、終息に向かい始めているのかもしれません。
とは言っても、未だに15万回/日を越える高い平均再生数を維持していて、累計2000万回も十分可能な勢いだと思います。
ところで、欅坂は、4月22日(金)にテレビ朝日『MUSIC STATION』、5月14日(土)にフジテレビ『MUSIC FAIR』と、有名音楽番組へ出演して、「サイレントマジョリティー」を披露しています。
新人アイドルとは思えない、豪華な新曲キャンペーンですが(笑)、(表3)の【03週目の詳細】と【06週目の詳細】に示したように、この二つのスタジオライブは、MVの平均再生回数を、大きくアップする作用がありました。
人気のある地上波音楽番組でパフォーマンスすることの重要性を再認識させられるデータで、乃木坂も、じゃんじゃんテレビに出て、楽曲パフォーマンスを見せていこう!という気持ちになります(笑)。
ただ、面白いのは、Mステで曲を披露すれば、必ずMVの平均再生回数が伸びるかというと、そうでもない。
MVの再生数に関しては、「サイレントマジョリティー」だけでなく、SKE48「チキンLINE」、HKT48「74億分の1の君へ」、NMB48「甘噛み姫」も、定期的にチェックしていて、この3グループが『MUSIC STATION』に出演した前後を調べてみました。
すると、「甘噛み姫」と「チキンLINE」は、番組出演後に、明らかな平均再生数の上昇が起こったけど、「74億分の1の君へ」は、はっきり分かるような変動がなかった。
楽曲パフォーマンスの問題なのか、番組放送地域におけるグループの知名度が関係するのか、あるいは、裏番組に影響されるだろう視聴率が左右しているのか。
理由は定かではないんですが、折角、Mステに出演したのだから、出来るだけ大きな見返りが欲しいところで(笑)、人気音楽番組でのパフォーマンスを、どうすれば有効に、楽曲指標の上昇に結びつけられるか、考えた方が良いのかもしれません。
少なくとも、ステージライブのクオリティは、こちらの努力で向上出来るので、まずは、その辺を意識すること第一歩じゃないでしょうか、当たり前の結論ですが(笑)。
さて、次は、iTunes Store ランキングです。
(表4) iTunes Store トップソングのランキング推移
凡例
「曲名」
配信開始後経過週 : A-B-C-D-E [F]
# AからFは、月曜から日曜までの1週間において、以下の各順位帯にランクインした日数
A : 1位~10位
B : 11位~30位
C : 31位~50位
D : 51位~150位
E : 151位~200位
F : 200位圏外
# 毎日深夜24:00の前後2時間以内に記録した順位を、その日のランキングと見なしている
# 最後の週は「今、話したい誰かがいる」が 2015/11/30(月)~12/06(日)で、配信07週目に調査終了
#「今誰」以外、最後の週はすべて 2016/05/16(月)~22(日)
# 青色の部分はCD発売週
# 以下の曲はすべて水曜日に配信が開始されているので、01週目はトータル5日間の記録
「ハルジオンが咲く頃」;「今、話したい誰かがいる」
01週目 : 2-3-0-0-0 [0] ; 5-0-0-0-0 [0]
02週目 : 0-3-4-0-0 [0] ; 4-3-0-0-0 [0]
03週目 : 0-1-6-0-0 [0] ; 0-7-0-0-0 [0]
04週目 : 0-0-0-7-0 [0] ; 0-2-2-3-0 [0]
05週目 : 0-0-0-7-0 [0] ; 0-0-1-6-0 [0]
06週目 : 0-0-0-2-5 [0] ; 0-0-2-5-0 [0]
07週目 : 0-0-0-6-1 [0] ; 0-0-1-6-0 [0]
08週目 : 0-0-0-1-3 [3]
09週目 : 0-0-0-0-0 [7]
「サイレントマジョリティー」
01週目 : 5-0-0-0-0 [0]
02週目 : 7-0-0-0-0 [0]
03週目 : 7-0-0-0-0 [0]
04週目 : 6-1-0-0-0 [0]
05週目 : 4-3-0-0-0 [0]
06週目 : 0-7-0-0-0 [0]
07週目 : 0-7-0-0-0 [0]
「甘噛み姫」NMB48
01週目 : 0-0-0-3-2 [0]
02週目 : 0-0-0-6-0 [1]
03週目 : 0-0-0-3-3 [1]
04週目 : 0-0-0-0-1 [6]
05週目 : 0-0-0-0-0 [7]
「ハルジオンが咲く頃」と「今、話したい誰かがいる」を比較するため、上表では、データを横に並べて載せています。
やはり、「ハルジオン」は、「今誰」より、上位へのランクイン日数が少なく、短期間で下位の順位帯へ落ちてしまっている。
「今誰」は、人気アニメ映画『心が叫びたがってるんだ。』の主題歌だったので、「ここさけ」ファンがダウンロードしてくれるというアドバンテージはあったと思います。
しかし、アニメファンが乃木坂に興味を持って、次の表題曲に手を伸ばしてくれれば、iTunes Store トップソングの成績はさらに良くなる筈だし、まさに、そういった効果を期待しているからこそのタイアップでもある。
乃木坂運営が、CD売り上げの「前作越え」にこだわるのであれば、他の指標の「前作越え」にも、こだわって欲しい。
すべての楽曲指標が右肩上がりのとき、初めて、本当に「坂を上っている」と呼べるでしょう
とくに、ダウンロード数に関わるiTunes ランキングは、「サイレントマジョリティー」と比べると一目瞭然ですが、「今誰」も「ハルジオン」も、まだまだ脆弱で、TOP10に何週間もランクインするような勢いがなく、TOP50に数ヶ月居座るほどの粘りもない。
コアファンが増えて、握手会が盛況になり、CDセールスが伸びたのなら、その周りにいるライトファンも増えて、MV再生回数やダウンロード数が伸びていくのが、通常の「人気」上昇じゃないでしょうか。
ところが、今の乃木坂は、コア層が分厚くなっているのに、それを囲むライト層が薄くなりつつあり、「人気」構造がバランスを欠き始めている。
乃木坂に関連する商品が欲しいという、ファンの直接的な購買意欲を利用する形のタイアップは、次々に来る可能性があるけど、グループと音楽の持つイメージによって広くアピールし、視聴率を稼いだり、商品を売る形の展開が、厳しくなっていく懸念がある。
70万枚、80万枚という莫大なCD売り上げに隠れて、乃木坂の「人気」構造は、今、非常に見えにくくなっているけど、多くの楽曲指標が決して「右肩上がり」ではないというデータがあることは、心に留めておくべきだと思います。
最後に、久しぶりですが、有線ランキングを。
(表5) 有線ランキングJ-POP上位50のランキング推移
凡例
「曲名」
J-POP上位50へのランクイン回数(ランクイン週数) {初ランクインのCD発売後経過週} [最高順位]
(詳細)
CD発売後経過週 : J-POP上位50における順位 [その時点でのランクイン回数]
#「総合」は 2015/12/25付 [12/12(土)~18(金)] まで掲載されていた、演歌を含んだ総合ランキング上位150の成績であることを示す。何も書いていないものは、すべてJ-POP上位50
(詳細)
# CD発売日を含む週を01週目としている
# 最後の週はすべて 2016/05/07(土)~13(金) [05/20付]
# 有線ランキングは、土曜から金曜の1週間を集計単位とし、日付は翌週金曜に設定している
# 青色の部分はCD発売週
「今、話したい誰かがいる」
総合11回(11週)+10回(11週) {3週前} [総合10位]
「ハルジオンが咲く頃」
7回(8週) {1週目} [6位]
(詳細)
1週目 : 48位 [1回]
2週目 : 26位 [2回]
3週目 : 06位 [3回]
4週目 : 10位 [4回]
5週目 : 13位 [5回]
6&7週目 : 13位 [6回]
8週目 : 12位 [7回]
「サイレントマジョリティー」
5回(6週) {1週目} [2位]
(詳細)
1週目 : 24位 [1回]
2週目 : 02位 [2回]
3週目 : 05位 [3回]
4&5週目 : 06位 [4回]
6週目 : 08位 [5回]
有線ランキングは、2016年から、演歌とJ-POPを混ぜて順位を付ける総合TOP150を掲載しなくなり、「演歌」と「J-POP」というジャンルに分けて、TOP50を示しています。
「今、話したい誰かがいる」は、2015年から2016年に掛けて、上位ランクインを続けたので、上表のように、「総合」と「J-POP」の成績を分けて記しています。
「ハルジオンが咲く頃」は、CD発売週にJ-POP上位50に初めて登場し、最高6位でした。
一方、「サイレントマジョリティー」も、発売週に初ランクインですが、最高は2位を記録しています。
様々なセールス指標を眺めた上で、一つ言えるのは、CDセールスを除く、あらゆる楽曲人気において、「サイレントマジョリティー」は「ハルジオンが咲く頃」を上回っているということです。
乃木坂は人気があると言う場合の「人気」は、あくまで握手会人気に関連する部分の話で、それ以外では、デビューして間もない欅坂に、ことごとく負けています。
私は、乃木坂ファンとして、非常に悔しいし、だからこそ、ウィークポイントを克服するよう、手を打って欲しい。
川村真洋、生田絵梨花、中元日芽香など、乃木坂には高い音楽的才能を持ったメンバーが何人もいます。
こういった逸材が、本来の実力を発揮出来る選抜を作れば、CDセールス以外の楽曲指標で、欅坂を越える音楽パフォーマンスを生み出すことは、十分に可能だと思います。
そもそも、「サイレントマジョリティー」の出発点である「制服のマネキン」は、乃木坂の曲なのだから、乃木坂に出来ない筈はない。
星野みなみが歌っているように、出来ないんじゃない、やってないだけ、じゃないでしょうか(笑)。
関連記事
乃木坂15枚目は7月27日発売、気になるCDセールスの下げ因子と見えない日程イベントの設定意図 [20May16]
複雑に絡み合う楽曲需要、乃木坂15枚目、欅坂2枚目、AKB48総選挙、NGT48のCDデビュー [16May16]
2ndアルバムで見えない乃木坂15枚目日程、選抜発表6月中旬、CD発売は8月上旬か [14May16]
BABYMETALと欅坂46に『Mステ』出演効果、AKB48G苦戦の一因は「群れる」利点を忘れたこと [25Apr16]
(快挙) 欅坂「サイレントマジョリティー」が Billboard Hot100 で「動画再生回数」1位を獲得 [20Apr16#2]
(速報) 欅坂「サイレントマジョリティー」iTunesトップソングTOP5に14日間連続ランクイン達成 [20Apr16]
MV再生回数が示すAKB48Gと乃木坂の現状、欅坂「サイマジョ」はアイドルソングの希望か終焉か [18Apr16]
欅坂「サイレントマジョリティー」の快進撃が止まらない、注目される平手友梨奈と乃木坂の15枚目 [11Apr16]
SKE48「チキンLINE」ルックアップ7位の衝撃、欅坂トップソング1位で変わるアイドル勢力図 [07Apr16]
欅坂46の一番長い日、デビューシングルのオリコン初日は19.1万枚、 iTunesは表題曲が1位獲得 [06Apr16#2]
乃木坂「ハルジオン」オリコン初動70万枚を窺う勢い、欅坂「サイマジョ」Billboard初登場23位 [24Mar16]
実感と乖離した音楽チャートが変えるCDセールスの意味、乃木坂46が直面する「人気」の評価基準 [22Mar16]
「ハルジオンが咲く頃」MVは、欲望渦巻く「美少女の園」を散りばめた卒業アルバム的「良作」 [04Mar16]
// 過去の記事を読みたい方へ
2015年9月 ~
アレチの素敵な乃木坂業務連絡14Oct15 ~ 関連記事の目次 (02Sep15 ~)
2014年7月 ~ 2015年8月
アレチの素敵な乃木坂業務連絡11Aug14 ~ 関連記事の目次 (01Jul14 ~ 31Aug15)
2013年11月 ~ 2014年6月
アレチの素敵な乃木坂業務連絡14Nov13 ~ 関連記事の目次 (01Nov13 ~ 28Jun14)
2013年4月 ~ 2013年10月
アレチの素敵な乃木坂業務連絡14Nov13 ~ 関連記事の目次 (19Apr13 ~ 31Oct13)
// 星野みなみの溢れる魅力
7月18日14:18 星野みなみ
乃木坂の風 09Oct13 ~ 星野みなみが放つ紺碧の輝き、代々木ライブの魅力と今後を考える
乃木坂の風 16Sep13 ~ 「みさ、原宿行くの?」、星野みなみに激怒する衛藤美彩! in 乃木坂の「の」
乃木坂各論第3話、星野みなみ ~ 紺碧の微笑、静謐の情熱、ここにヒロインがいる
さらに詳しく
アレチの素敵な乃木坂業務連絡 24Sep13 ~ 星野みなみのコーナー
// 特集ページ
アレチの素敵な乃木坂業務連絡 09Oct15 ~ シングル&アルバム収録全曲ハンドブック (11th-)
アレチの素敵な乃木坂業務連絡 09Oct15 ~ シングル&アルバム収録全曲ハンドブック (1st-10th, 1stAb)
アレチの素敵な乃木坂業務連絡 19Jun14 ~「16人のプリンシパル trois」の関連情報
アレチの素敵な乃木坂業務連絡 06Jun14 ~「16人のプリンシパル deux」の関連情報
アレチの素敵な乃木坂業務連絡 24Dec13 ~ 7枚目「バレッタ」の関連情報
アレチの素敵な乃木坂業務連絡 24Sep13 ~ 6枚目「ガールズルール」の関連情報
アレチの素敵な乃木坂業務連絡 24Sep13 ~ 和田まあやのコーナー
アレチの素敵な乃木坂業務連絡 10Jul13 ~ えくせれんとブログの目次
# 記事中の青字部分は、テレビ番組、公式サイト、書籍、歌の歌詞などに、掲載されたものを、そのまま抜粋引用したことを表しています