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ジャン・アレチボルトの冒険

ジャンルを問わず、思いついたことを、書いてみます。

岐路に立つAKB48Gとロケットスタートに成功した欅坂、激変するアイドル勢力図と乃木坂の未来 [09May16]

2016-05-09 20:45:00 | 芸能
乃木坂46が参加する、注目の番組とイベント

05月09日(月) 21 : 00 ~ 21 : 54 [地デ] 日テレ『人生が変わる1分間の深イイ話』に、生駒里奈が出演

05月12日(木) 舞台『じょしらく弐~時かけそば~』初日 in AiiA 2.5 Theater Tokyo。第01公演(19:00「ら」第1pf)
「ら」: 中田花奈 生駒里奈 能條愛未 松村沙友理 鈴木絢音
「く」: 斎藤ちはる 佐々木琴子 井上小百合 桜井玲香 渡辺みり愛
「ご」: 新内眞衣 樋口日奈 山崎怜奈 若月佑美 北野日奈子
05月22日(日) 舞台『じょしらく弐~時かけそば~』9日目千秋楽。第14公演(13:00「く」第5pf) & 第15公演(17:00「ご」第5pf)

05月13日(金) 22 : 00 ~ 22 : 45 [FM] NHK‐FM『ヒャダインの"ガルポプ!"』に、生田絵梨花が出演


乃木坂が出演する番組やイベントをさらに知りたい方は、以下のページをご参照下さい。
アレチの素敵な乃木坂業務連絡 31Mar16 ~ テレビ・ラジオ番組と重要イベントの日程 ['16Apr~]
アレチの素敵な乃木坂業務連絡 30Jan16 ~ テレビ・ラジオ番組と重要イベントの日程 ['16Feb~Mar]
アレチの素敵な乃木坂業務連絡 01Nov15 ~ テレビ・ラジオ番組と重要イベントの日程 ['15Nov~'16Jan]
乃木坂公式サイトの「スケジュール」



先日、5月9日付 Billboard JAPAN Hot100 が発表され、発売第1週のNMB48「甘噛み姫」が、総合1位を獲得しました。

以下のように、3月から始まった乃木坂欅坂とAKB48Gの新曲リリースラッシュは、これを持って一段落です。

(表1)2016年3月4月におけるAKB48Gと乃木坂・欅坂のシングルCDリリース

03/23(水)「ハルジオンが咲く頃」乃木坂46
03/30(水)「チキンLINE」SKE48
04/06(水)「サイレントマジョリティー」欅坂46
04/13(水)「74億分の1の君へ」HKT48
04/27(水)「甘噛み姫」NMB48


各グループが、短い期間に集中してシングルを発売したため、CDセールスや楽曲セールスを相互に比較しやすく、次々と出てくる数字によって、個々に抱えている問題点が、浮き彫りとなった感があります。

今日は、それぞれのグループに対する人気が、今、どのような状況にあり、どんな特徴を持っているのか、発表された様々な指標を基に考えてみます。


まずは、AKB48G「支店」のCDセールスです。

(表2) SKE48、HKT48、NMB48 最新シングルのオリコン調べによるCDセールス

# 枚数は万枚単位で小数点以下2桁目を四捨五入
#「個別」「全国」「写メ」は、CD封入特典イベントである個別握手会、全国握手会、写メ会を示し、続く数字は総日数や総部数で、「??」は未定あるいは未発表の意
#「初動効率」は、第1週売り上げ枚数を個別握手会の(総部数/100部)、あるいは、総日数で割って得られる商
#「累計推移」は、初動(第1週日付) → 現在累計(発売経過週) の形で表示されている。現在累計は、CD発売週から05/09付までの売り上げ枚数を単純に足した値
# オリコン及び Billboard JAPAN の 05/09付週間ランキングは2016/04/25(月)~05/01(日)が集計対象の最新版

「チキンLINE」SKE48 (19枚目)
初動推移 :
16枚目(2014/12/10) 38.6万枚 [個別7日全国5日]「12月のカンガルー」
17枚目(2015/03/31) 64.0万枚 [個別7日全国3日]「コケティッシュ渋滞中」
18枚目(2015/08/12) 37.0万枚 [個別7日全国3日]「前のめり」
19枚目(2016/03/30) 25.7万枚 [個別7日(940部)全国??]「チキンLINE」
前作変動 : -11.3万枚
初動効率 : 2.7万枚/百部 {3.7万枚/日}
累計推移 : 25.7万枚(04/11付) → 29.2万枚(発売5週目)

# 17枚目から「ミュージックカード」の効果を除くと推定36.5万枚

「74億分の1の君へ」HKT48 (07枚目)
初動推移 :
04枚目(2014/09/24) 27.8万枚 [個別4日全国3日]「控えめI love you !」
05枚目(2015/04/22) 27.8万枚 [個別6日全国3日]「12秒」
06枚目(2015/11/25) 28.1万枚 [個別6日全国3日]「しぇからしか!」(氣志團とのコラボ)
07枚目(2016/04/13) 23.9万枚 [個別6日(884部)全国3日]「74億分の1の君へ」
前作変動 : -4.2万枚
初動効率 : 2.7万枚/百部 {4.0万枚/日}
現在累計 : 23.9万枚(04/25付) → 24.9万枚(発売3週目)

「甘噛み姫」NMB48 (14枚目)
初動推移 :
11枚目(2015/03/31) 44.7万枚 [個別9日写メ4日全国2日]「Don't look back!」
12枚目(2015/07/15) 37.1万枚 [個別7日写メ3日全国2日]「ドリアン少年」
13枚目(2015/10/07) 30.7万枚 [個別7日写メ2日全国2日]「Must be now」
14枚目(2016/04/27) 23.0万枚 [個別6日(570部)写メ??全国??]「甘噛み姫」
前作変動 : -7.7万枚
初動効率 : 4.0万枚/百部 {3.8万枚/日}
現在累計 : 23.0万枚(05/09付) → 23.0万枚(発売1週目)


今回、SKE48、HKT48、NMB48は、3グループとも、CDセールスを大きく落としています。

前作と今作の初動枚数を比べると、「チキンLINE」が11.3万減、「74億分の1の君へ」が4.2万減、「甘噛み姫」は7.7万減と、ショッキングな下げ幅となり、オリコンデイリーで初日売り上げが発表される度に、ネットで盛んに取り上げられていました。


乃木坂やAKB48GのCDセールスは、個別握手会や全国握手会などの強力な特典イベントを「おまけ」に付け、その魅力で売り上げ枚数を伸ばしている。

こういった特典イベントがすべて終了してから、どの程度、CDが売れ続けるかを調べると、乃木坂のシングルにおいて、オリコンチャートに最も多くランクインしている「君の名は希望」でも、1週間に数百枚、1年で1万枚ほどのレベルに留まっています。

つまり、特典イベントではなく、楽曲や映像作品など、収録コンテンツの魅力そのものが生み出すセールスは、それが比較的大きい場合であっても、数十万枚という全体売り上げの中では、微々たるものだと考えた方がいい。

従って、乃木坂やAKB48GのCDセールスは、楽曲やMVの出来不出来ではなく、握手会に足を運んでくれるコアファンが何人存在し、どの程度、お金を注ぎ込む熱量を持っているかによって決まります。

逆に言えば、各グループのCDセールスを分析すれば、コアファンの人数と「熱さ」を推測できる。


「支店」3グループとも、初動が大幅な前作割れを喫しているので、コアファンの(人数×熱量)が減少しているのは間違いないですが、過去3作の売り上げ推移を眺めると、人気の低落傾向に対して、それぞれが若干異なるアプローチを試みてきたように思えます。

SKE48とHKT48は、握手会人気が低下しても、その規模を高く維持し、あるいは増加させることで、なんとかかんとか、前作割れを防いできた。

総部数を大きく設定することによって、いつ行っても、多くのメンバーが対応出来る状態にして、ファンが自分の時間的都合を通しやすい握手会にする。

いわば、営業時間を長くすることで、買い物客の利便性を高め、売り上げを伸ばす発想です(笑)。


個別握手会の規模は、「チキンLINE」が7日開催の総部数940部、「74億分の1の君へ」は6日開催の総部数884部。

乃木坂「ハルジオンが咲く頃」が、6日開催の総部数780部なので、極めて大きなスケールに設定されています。

しかし、今回、売り上げ枚数は前作を大きく割り込み、その結果、個別握手会100部あたりの初動「効率」が、「チキンLINE」と「74億分の1の君へ」の両方で、2.7万枚/百部という低い水準となった。

握手会の規模拡大ではカバー出来ないほど、コアファンの流出が勢いを増してしまったように見えます。


「効率」が悪くなると、一定売り上げを生み出すための投資金額が嵩み、握手会というイベントの収支が取りづらくなります。

にも関わらず、特典イベントの規模を縮小をしないのは、収支以上に、売り上げ枚数そのものを重視しているからだと思います。

初動25万枚あたりが、グループの人気を対外的にアピールする限度で、それを下回ってしまうと、同日発売の顔ぶれによっては、オリコン1位すら確信が持てない。

人気アイドルとして、ぜひ欲しい売り上げ枚数が先に決まっていて、そこに到達するには個別握手会を何日、何部に設定するべきかと考え、これほど大きな規模になってしまったのかもしれません。


しかし、大規模な握手会なのに、売り上げ枚数が少ないと、収支の問題だけでなく、暇なレーンが続出して、イベント全体が盛り上がり感を欠いてしまいます。

さらに、そういった会場の熱気低下は、外から眺めているファンの気持ちを、別グループに向かわせるかもしれない。

強力な「推し」がいて、CDを何十枚と買い、そのメンバーに会いに来るファンは、レーンが空いていると、むしろ待ち時間が少なくなる利点がある。

一方、CDを数枚買って握手会に初めて参加するようなファン、あるいは、参加するつもりはないけどグループに興味を持っているファンは、会場が人で溢れ返っている方が、閑散としているよりは面白そうだと感じ、より深いファンになってくれる確率が高くなる。

小さい店で、いつも行列が出来ているラーメン屋と、大きな店で、ガラガラなラーメン屋、行ったことのない人が食べたいと思うラーメンはどちらかということです(笑)。


つまり、握手会「効率」の低下は、コアファンの流出を意味するだけでなく、ライトファンの減少につながる危険がある。

そして、グループへの一般関心度を左右するライト層の空洞化は、コアファンの減少以上に、グループの未来にとってシビアなものだと思います。

今回、とくにSKE48とHKT48に関して、コアファンだけでなく、ライトファンの減少を示すセールス指標が複数出ていて、両ファン層が、崩壊を始めた可能性があります。

また、乃木坂46にとっても、それは他人事ではなく、欅坂46の本格始動と軌を一にして、ライトファン減少の兆しが見られます。


NMB48は、SKE48「コケティッシュ渋滞中」と同日発売の11枚目「Don't look back!」において、売り上げ枚数「対決」に勝つためだと思いますが、個別握手会9日、写メ会4日、という凄まじい特典攻勢を仕掛けています。

もう、正気のサタデーナイトと言いたくなる世界です(笑)。

ところが、その後、12枚目、13枚目と、シングル毎に、個別握手会と写メ会の日数を減らす真逆の方向に進み、今作14枚目では、個別を6日にまで抑えている。

今のところ、写メ会の告知もないようで、このまま行けば、特典イベントの相当な削減になります。


NMB48運営が、意図的に特典の規模を縮小しているのか、それとも、あまりに握手会と写メ会の予定を入れ過ぎて、これ以上増やすのが単に日程上無理なのか、よく分かりません(笑)。

しかし、計画的かどうかはともかく、結果として、「甘噛み姫」個別握手会の初動「効率」は、4.0万枚/百部と、SKE48とHKT48に比べ、より高い水準を達成している。

そして、無駄なレーンがより少なければ、ライトファンを惹きつける力はより大きいかもしれない。


実際、ライトファンの動向が反映されるだろう幾つかの音楽指標において、NMB48は、SKE48とHKT48に比べ、より良好な数字を見せています。

(表3) SKE48、HKT48、NMB48 最新シングル表題曲のMV再生回数とiTunes Store ランキング

(YouTube公開MVの再生回数)
#「現在累計」は、2016/05/06(金)23:35での数字
# 「全期平均」の対象期間は、公開開始から05/06(金)23:35まで
# 「最近平均」の対象期間は、2016/05/04(水)23:55から05/06(金)23:35まで

「チキンLINE」SKE48
公開開始 : 2016/03/06(日)
形式 : special edit ver.
[現在累計] 33万回
[全期平均] 0.5万回/日
[最近平均] 0.3万回/日
# 2016/05/06(金)時点で公開61日目

「74億分の1の君へ」HKT48
公開開始 : 2016/04/04(月)
形式 : short ver.
[現在累計] 39万回
[全期平均] 1.2万回/日
[最近平均] 0.5万回/日
# 2016/05/06(金)時点で公開32日目

「甘噛み姫」NMB48
公開開始 : 2016/04/02(土)
形式 : full ver.
[現在累計] 115万回
[全期平均] 3.4万回/日
[最近平均] 3.3万回/日
# 2016/05/06(金)時点で公開34日目

(iTunes Store トップソング)
# 毎日深夜24:00の前後1時間以内に記録した順位を、その日のランキングと見なしている

「74億分の1の君へ」HKT48
配信開始 : 2016/04/13(水)
[001~010] 00日
[011~030] 00日
[031~050] 02日
[051~150] 02日
[151~200] 01日
[200位圏外] 19日
# 2016/05/06(金)時点で配信開始24日目

「甘噛み姫」NMB48
配信開始 : 2016/04/20(水)
[001~010] 00日
[011~030] 00日
[031~050] 00日
[051~150] 11日
[151~200] 05日
[200位圏外] 01日
# 2016/05/06(金)時点で配信開始17日目


YouTubeに公開されたMVは、音楽パフォーマンスや映像作品としての魅力によって、どれだけ頻繁に再生されるかが決まります。

少数のコアファンの、「推し」メンバーに対する直接的な熱量が、個別握手会という装置を介して、売り上げ枚数に変換されるCDセールスと異なり、MVの再生回数は、たくさんお金を使う気はなくとも(笑)、音楽や映像コンテンツを視聴したいと願う、多数のライトファンからの支持がその数字に反映される傾向がある。

従って、再生回数の累計や上昇スピードは、よりライトなファン層の人数と関心度を推測する手掛かりになります。


上表のように、「チキンLINE」と「74億分の1の君へ」のMVは、公開開始からまだ2ヶ月、1ヶ月しか経っていないのに、全期間に渡る1日の平均再生回数が、それぞれ0.5万回/日と1.2万回/日で、ここ数日に絞れば、0.3万回/日と0.5万回/日と、1万回/日を割り込んでいます。

SKE48とHKT48は、いずれもNHK紅白歌合戦への出場経験があり、アイドルグループとしての知名度は決して低くない。

また、二つの曲は、『MUSIC STATION』を始めとする複数の有名音楽番組で披露されている。

知名度、露出度に関して、新曲プロモーションが不十分とは思えないし、歌やMVのテイストが、既存ファンが抵抗を感じるほど、劇的に変化した風でもない。

ところが、これまでグループを支持してきたライトファンとソフトファンが、急速に、しかも一斉に、興味を失い始めたとしか思えない数字が出ています。

そして、ファンの大量離脱は、楽曲やMVをネットで取り上げ、情報と関心を広める「口コミ」力を弱くします。


NMB48の「甘噛み姫」MVは、全期間での1日平均が3.4万回/日、最近数日間は3.3万回/日で、「チキンLINE」や「74億分の1の君へ」よりは、良好な再生数です。

NMB48には、厚みのあるライト層がまだ存在しており、音楽や映像作品に関心を寄せている人が少なからず残っていることを感じさせる数字で、CDセールスにおける「効率」の高さとも符号します。

そうであれば、当然、「口コミ」力も、SKE48とHKT48に比べて、より大きい筈です。

後で紹介しますが、実は、Billboard JAPAN Hot100 のデータに、それを窺わせるものがあります。


「Hot100」の話をする前に、iTunes Store ランキングを、ちらっと見ておきましょう。

(表3)の後半に載せた部分で、「チキンLINE」については、何となく眺めていただけで、記録を取っていませんでした。

ただ、「74億分の1の君へ」とあまり変わらず、配信開始後、一気に(31~50)位圏内に入ったものの、急速に順位を下げ、1週間か10日くらいで200位圏外に去ったと、記憶しています。


一方、「甘噛み姫」は、50位以内に入ったのは見たことがないんですが、(51~200)位圏内に、2週間ほど留まり、現在、200位ラインをギリギリ彷徨っています。

まあ、ネット配信に関しては、3曲とも、上位への揚力は乏しく、長く下位に留まる底堅さも感じないので、累計ダウンロード数は、一様に低いと見るべきじゃないでしょうか。

ちなみに、しばらく200位圏外に去っていた「チキンLINE」は、5月6日(金)『MUSIC STATION』でパフォーマンスされた後、その日深夜に、160位くらいに再度ランクインしていました。

やはり、Mステの影響って、小さくないようです。


さて、いよいよ Billboard JAPAN Hot100 です。

(表4) SKE48、HKT48、NMB48 最新シングル表題曲の Billboard JAPAN Hot100

# 各項目の意味は以下
A : ストリーミング数
B : ラジオ放送回数
C : PCによる読み取り数 (ルックアップ)
D : ツイート数
E : 動画再生回数
最後の(回)はランクイン回数
#「Hot100」の青色部分はCD発売週のランキング
# 「00位」は100位圏外、「>20位」は少なくとも20位圏外

「チキンLINE」SKE48
04/11付 : (総合)01位 [A]01位 [B]00位 [C]07位 [D]03位 [E]00位 (1回)
04/18付 : (総合)07位 [A]06位 [B]00位 [C]20位 [D]20位 [E]00位 (2回)
04/25付 : (総合)28位 [A]>20位 [B]>20位 [C]>20位 [D]>20位 [E]>20位 (3回)
05/02付 : (総合)50位 [A]>20位 [B]>20位 [C]>20位 [D]>20位 [E]>20位 (4回)
05/09付 : (総合)40位 [A]>20位 [B]>20位 [C]>20位 [D]>20位 [E]>20位 (5回)

「74億分の1の君へ」HKT48
04/25付 : (総合)01位 [A]01位 [B]00位 [C]01位 [D]04位 [E]00位 (1回)
05/02付 : (総合)19位 [A]23位 [B]00位 [C]08位 [D]31位 [E]00位 (2回)
05/09付 : (総合)64位 [A]51位 [B]00位 [C]18位 [D]57位 [E]00位 (3回)

「甘噛み姫」NMB48
04/11付 : (総合)51位 [A]00位 [B]00位 [C]00位 [D]01位 [E]00位 (1回)
04/18付 : (総合)00位 [A]00位 [B]00位 [C]00位 [D]10位 [E]00位
04/25付 : (総合)00位 [A]>20位 [B]>20位 [C]>20位 [D]>20位 [E]>20位
05/02付 : (総合)89位 [A]98位 [B]00位 [C]00位 [D]15位 [E]00位 (2回)
05/09付 : (総合)01位 [A]01位 [B]00位 [C]03位 [D]01位 [E]00位 (3回)


上表は、「Hot100」の総合順位で、初めて100位ランクインを果たした週から、最新である05/09付週までのチャート推移を示しています。

以下の記事で、「チキンLINE」が、発売週ランキングで総合1位を獲得したものの、PCによるCD読み取り数である「ルックアップ」(C)が7位だったという話をしました。

SKE48「チキンLINE」ルックアップ7位の衝撃、欅坂トップソング1位で変わるアイドル勢力図 [07Apr16]

オリコン初動で25.7万枚を売ったにも関わらず、「ルックアップ」が7位というのは、レンタルCDで数字を伸ばす曲の存在を考慮しても、かなり衝撃的な話で、コアファンの人数が大きく減少していることを示唆するものです。


しかし、ここで注目したいのは、「チキンLINE」「74億分の1の君へ」と「甘噛み姫」では、「Hot100」への登場の仕方が異なっていることです。

「チキンLINE」と「74億分の1の君へ」は、CDが発売される週に、「Hot100」に初登場して、いきなり1位に入っています。

一方、「甘噛み姫」は、CDが発売されるずっと前、04/11付チャートにおいて、総合51位で登場。


AKB48Gや乃木坂が「Hot100」でも1位を獲得出来るのは、特典イベントによって生み出される巨大なCDセールスを、Billboard JAPAN が高く評価してくれるからですが(笑)、肝心のCDがまだ売り出されないのに、なぜ、「甘噛み姫」は、総合54位に入ったんでしょうか。

その理由は、「ツイート数」(D)です。

04/11付チャートにおいて、「甘噛み姫」の「ツイート数」は1位となっており、これが効いて、総合54位を可能にした。

その後、04/18付は10位、04/25付は21位以下と徐々に順位を落とすものの、発売直前週である05/02付で15位に浮上し、総合89位と2回目の「Hot100」入りを果たしている。


AKB48Gや乃木坂が Billboard JAPAN のランキングで上位に入る原動力は、莫大なCDセールスですが、それ以外に、「ツイート数」も効果を発揮します。

シングルの発売日が近づき、グループと新曲に関するコメントがネットに多数投稿されると、「ツイート数」(D)が上昇するので、「ストリーミング数」(A)や「ルックアップ」(C)がほぼゼロであっても、総合100位以内にランクインすることがある。

逆に、発売日が迫っているのに、関連するコメントが少なければ、「ツイート数」が伸びず、CD発売週に、初登場でいきなり総合1位という推移を見せる。

「チキンLINE」と「74億分の1の君へ」はCD発売前の「ツイート数」が少なかったため、「Hot100」への初登場が発売週となり、一方、「甘噛み姫」は、発売4週前に「ツイート数」が1位を獲得、それが総合ランキングへの早期初登場という異なるパターンを生み出した。

ネットのコメント数は、コアファン以上に、数の多いライトファンが左右します。

SKE48とHKT48が、「ツイート数」を思うように伸ばせなかったとすれば、それはライト層の脆弱性を示すもので、MVの再生回数と併せて考えると、やはり、グループや楽曲に関心を寄せる人が、NMB48より少ない可能性があります。


AKB48G「支店」の中では、まだ良好な数字に留まっているNMB48ですが、それでも、「甘噛み姫」の発売週である05/09付チャートでは、「ルックアップ」(C)が3位、「ラジオ放送回数」(B)と「動画再生回数」(E)はともに100位圏外で、CDセールスにどっぷり依存した総合1位であることに変わりありません。

では、「ルックアップ」「ラジオ放送回数」「動画再生回数」の上位には、どんな曲がランクインしているのでしょう。

(表5) 05月09日付の Billboard JAPAN Hot100 における「ルックアップ」及び「ラジオ放送回数」のトップ5

# 05月09日付は、04/25(月)~05/01(日)が集計対象期間

(ルックアップ)
凡例
[ルックアップ順位] (OC) 05月09日付オリコン週間ランキング; その売り上げ枚数 (iTu) iTunes Storeトップソングの05/07(土)12:00時点での順位 (CD) 楽曲収録CDの発売日「タイトル」アーティスト

[01] (OC)07位; 01.7万枚 (iTu)013位 (CD) 04/06「サイレントマジョリティー」欅坂46
[02] (OC)03位; 04.7万枚 (iTu)076位 (CD) 04/27「恋になりたいAQUARIUM」Aqours
[03] (OC)01位; 23.0万枚 (iTu)159位 (CD) 04/27「甘噛み姫」NMB48
[04] (OC)27位; 00.3万枚 (iTu)004位 (CD) 04/20「友よ~この先もずっと…」ケツメイシ
[05] (OC)06位; 01.8万枚 (iTu)020位 (CD) 04/27「みなと」スピッツ

(ラジオ放送回数)
凡例
[ラジオ放送回数順位] (iTu) iTunes Storeトップソングの05/07(土)12:00時点での順位 (CD) 楽曲収録CDの発売日「タイトル」アーティスト

[01] (iTu)020位 (CD) 04/27「みなと」スピッツ
[02] (iTu)042位 (CD) 04/13(日本盤)「Fight Song」Rachel Platten
[03] (iTu)001位 (CD) 未定 「花束を君に」宇多田ヒカル
[04] (iTu)003位 (CD) 04/27 「あなたの好きなところ」西野カナ
[05] (iTu)185位 (CD) 04/20 「NEW WALL」[Alexandros]


「甘噛み姫」の発売週チャートで、「ルックアップ」1位に入ったのは、なんと3週前にリリースされた「サイレントマジョリティー」です。

後で示すように、この曲は初動だけでなく、発売後のCDセールスも好調で、欅坂の全国握手会をちょっと覗いてみたい人やMVを高画質で観たい人が多数現れ、続々と初回限定盤を買っている節がある。

つまり、発売週以降のCDセールスは、何枚も個別握手会券を購入するコアファンというより、グループと楽曲に強い興味を抱くライトファンが中心的に支えていて、そのためCDのPC読み込み数が高く、「ルックアップ」を押し上げている可能性があります。

2位のAqours「恋になりたいAQUARIUM」は「甘噛み姫」と同日に発売されたラブライブ系アニメ曲のようで、4.7万枚という高い初動を生かして、上位に入っています。

また、4位のケツメイシ「友よ~この先もずっと…」は、4月16日に公開されたクレヨンしんちゃんの最新映画主題歌で、アニメ関連曲の強さがよく分かります。


一方、「ラジオ放送回数」は、「ルックアップ」でも5位のスピッツ「みなと」がトップです。

「みなと」は3年振りのリリースとなるシングルの表題曲で、7月27日(水)には、新アルバム「醒めない」の発売もアナウンスされ、グループに対する関心の高まりが、「ラジオ放送回数」1位につながったのだと思います。

2位の「Fight Song」は、米国の34歳女性シンガーソングライターである Rachel Platten の曲です。

デビュー以来、10年以上、ヒットに恵まれず、それでもコツコツと曲を作り、活動を続けてきた自身の体験から、成功を諦めないという気持ちが込められた、自分を励ます歌のようで、YouTubeに公開されているMV再生回数は1.8億回を越え、爆発的なヒットになっています。

アメリカでは、2015年2月19日(木)に、シングルCDがリリースされていますが、日本版は今年の4月13日(水)発売で、それに合わせて、Platten 本人が4月下旬に初来日するなど、国内でのプロモーションが始まっています。


「ラジオ放送回数」の3位は、4月4日(月)にスタートしたNHK連続テレビ小説 『とと姉ちゃん』の主題歌である宇多田ヒカル「花束を君に」、4位は西野カナの新曲「あなたの好きなところ」で、この二つは、iTunes Store トップソングでも、極めて高い人気を誇っている。

また、5位に[Alexandros]の「NEW WALL」が入っており、「ワタリドリ」の人気と併せ、ブレイクの予感が漂ってきます。

AKB48Gと乃木坂欅坂は、「ラジオ放送回数」で、なかなか上位に食い込めないんですが、こうやってトップ5を並べてみると、特典でブーストするCDセールスとは全然異なる世界が広がっていて、それ故、純粋に音楽的関心を呼んでいる曲が集まってる感じで、優れた楽曲チャートじゃないでしょうか。


次に、「動画再生回数」ですが、「サイレントマジョリティー」MVを軸に、味わい深い上位ランキングとなっています(笑)。

以下に、直近4週分のトップ5を載せています。

(表6) 04月18日付から05月09日付の Billboard JAPAN Hot100 における「動画再生回数」トップ5

凡例
[順位] 「曲名」アーティスト (MV公開日, CD発売日)

04/18付 {04/04(月)~04/10(日)}
[01] 「千本桜」WhiteFlame feat. 初音ミク (2014/12/02公開, 2011/09/17リリース)
[02] 「Feel So Alive」三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE (2016/03/08公開, 2016/03/30発売)
[03] 「サイレントマジョリティー」欅坂46 (2016/03/15公開, 2016/04/06発売)
[04] 「FANTASTIC BABY」BIGBANG (2012/03/06公開, 2012/03/28発売)
[05] 「R.Y.U.S.E.I.」三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE (2014/05/15公開, 2014/06/25発売)

04/25付 {04/11(月)~04/17(日)}
[01] 「サイレントマジョリティー」欅坂46 (2016/03/15公開, 2016/04/06発売)
[02] 「FLASH」Perfume (2016/04/06公開, 2016/04/06発売)
[03] 「KARATE」BABYMETAL (2016/03/17公開, 2016/04/01発売)
[04] 「千本桜」WhiteFlame feat. 初音ミク (2014/12/02公開, 2011/09/17リリース)
[05] 「BANG BANG BANG」BIGBANG (2015/06/01公開, 2016/02/03発売)

05/02付 {04/18(月)~04/24(日)}
[01] 「FLASH」Perfume
[02] 「サイレントマジョリティー」欅坂46
[03] 「KARATE」BABYMETAL
[04] 「BANG BANG BANG」BIGBANG
[05] 「千本桜」WhiteFlame feat. 初音ミク

05/09付 {04/25(月)~05/01(日)}
[01] 「サイレントマジョリティー」欅坂46
[02] 「FLASH」Perfume
[03] 「KARATE」BABYMETAL
[04] 「ギミチョコ!!」BABYMETAL (2014/02/25公開, 2015/05/31発売)
[05] 「千本桜」WhiteFlame feat. 初音ミク
#「ギミチョコ!!」は英国限定の配信シングルとして発売


「サイレントマジョリティー」は、発売週である04/18付で3位に入り、「動画再生回数」のトップ3に初めてランクイン、さらに翌週、04/25付で遂に1位を獲得。

05/02付ではPerfume「FLASH」に1位を譲り、2位となったものの、05/09付で再び1位に返り咲いています。

05/09付チャートの特徴は、1位「サイレントマジョリティー」、2位「FLASH」、3位「「KARATE」、4位「ギミチョコ!!」と、女性グループが上位を独占したことです。

とくにBABYMETALは2曲もランクインしていて、関心度の急速な高まりを示している。


04/18付チャートでは、三代目 J Soul Brothers や K-POP の BIGBANG など、男性グループが上位を占めています。

つまり、ここ1ヶ月で、欅坂46、Perfume、BABYMETAL という女性アーティストが存在感を増しており、その起爆剤が、4月6日(水)の「サイレントマジョリティー」発売だったようにも見えます。

あるいは、欅坂46のデビューは、他の女性グループへの興味を呼び起こし、とくにアイドル的要素を備えているBABYMETALにとっては、MV再生回数の競い合いなどを通して、強い追い風になっているのかもしれません。

実際、ネット上のコメントを読んでいると、BABYMETALのファンで乃木坂欅坂に関心を持っている人、乃木坂欅坂のファンでBABYMETALに興味のある人は、どちらも多い印象を受けます。

そう言えば、私も後者の1人ですし(笑)。


ちなみに、5月8日(日)のYouTubeにおける各MVの1日平均再生回数は、「サイレントマジョリティー」が24.7万回/日、「FLASH」(full ver.)は26.2万回/日、「KARATE」が17.8万回/日でした。

「サイレントマジョリティー」の勢いがやや落ち着く一方、「FLASH」は再生スピードを増しているようで、次週05/16付では、欅坂がPerfumeを上回る公算が大きいものの、その次の05/23付で、Perfumeに再逆転される可能性があります。

「FLASH」が主題歌の映画「ちはやふる」は、現在、舞台挨拶を行って大々的にキャンペーンを仕掛けていますが、主演の広瀬すずが号泣する度に、注目度が上がっている感じで(笑)、そういったことも、MV再生回数を伸ばす一因になっているかもしれません。


他のアーティストの動向を調べていないので、1位2位といった細かい順位は分かりませんが、しばらくは、欅坂46、Perfume、BABYMETALが、「動画再生回数」でハイレベルな僅差の争いを繰り広げそうです。

ん~、出来れば乃木坂46も、このきらびやかなMVレースのご相伴に預かりたかったですね(笑)。

まあ、フルバージョンを全部引き上げているので、やりようがないんですが。


「甘噛み姫」が総合1位を獲得した05/09付「Hot100」は、各項目を調べてみると、「サイレントマジョリティー」が大活躍しているチャートになっていて、欅坂ブームと言いたくなるような現象が起きています。

以下に、セールスをまとめておきました。

(表7)「サイレントマジョリティー」のセールス状況

「サイレントマジョリティー」欅坂46 (01枚目)

オリコン
初動推移 :
01枚目 (2016/04/06) 26.2万枚 [個別5日(336部)全国3日]
初動効率 : 7.8万枚/百部 {5.2万枚/日}
現在累計 : 26.2万枚(04/18付) → 32.5万枚(発売4週目)

Billboard JAPAN Hot100
03/21付 : (総合)00位 [A]00位 [B]00位 [C]00位 [D]19位 [E]00位 (0回)
03/28付 : (総合)23位 [A]00位 [B]00位 [C]00位 [D]02位 [E]12位 (1回)
04/04付 : (総合)40位 [A]00位 [B]89位 [C]00位 [D]13位 [E]04位 (2回)
04/11付 : (総合)31位 [A]00位 [B]28位 [C]00位 [D]05位 [E]08位 (3回)
04/18付 : (総合)01位 [A]01位 [B]07位 [C]01位 [D]02位 [E]03位 (4回)
04/25付 : (総合)02位 [A]03位 [B]16位 [C]02位 [D]02位 [E]01位 (5回)
05/02付 : (総合)03位 [A]05位 [B]20位 [C]02位 [D]01位 [E]02位 (6回)
05/09付 : (総合)04位 [A]06位 [B]50位 [C]01位 [D]11位 [E]01位 (7回)

iTunes Store トップソング
配信開始 : 2016/04/06(水)
[001~010] 29日
[011~030] 02日
[031~050] 00日
[051~150] 00日
[151~200] 00日
[200位圏外] 00日
# 2016/05/06(金)現在で配信開始31日目

YouTube公開MVの再生回数
公開開始 : 2016/03/15(火)
形式 : full ver.
[現在累計] 1119万回
[全期平均] 21.5万回/日
[最近平均] 24.5万回/日
# 2016/05/06(金)現在で公開52日目


CDセールスは、個別握手会5日総部数336部で、初動26.2万枚を達成して、「効率」は7.8万枚/百部という高水準を実現しています。

さらに、発売週の後も、順調に累計を伸ばして、発売4週目で32.5万枚まで上がっている。

全国握手会の人気が高く初回限定盤セールスが好調なこと、個別握手会もまだ売れ続けていることが、初動以降のCDセールスを支えているのだと思います。


ただ、欅坂46が、従来のAKB48式アイドルと違うのは、CDセールスだけでなく、MV再生回数やダウンロード数においても、目を見張るほど高い人気を見せていることです。

MV再生回数は上述の通りですが、iTunes Store トップソングでも、配信開始31日目において、トップ10へのランクインが29日と、とんでもなく好調なセールスを展開しています。

上表の「Hot100」チャート推移が示すように、「ツイート数」(D)は、03/21付の19位を皮切りに、2位、13位、5位、発売週04/18付2位、2位、1位、11位と、CDリリースの前後、長い期間に渡って上位にランクインし続けている。

AKB48式グループの強みである莫大なCDセールスを踏襲した上、「ツイート数」をしっかり押え、「動画再生回数」でアイドルの常識を打ち破る快進撃を見せている。

コアファンだけでなく、ライトファンやソフトファンが分厚い層を形成しつつあり、それに伴って、「口コミ」による宣伝が効果的に行われているのは間違いないでしょう。


CDセールス、楽曲セースル、ともに文句の付けようがない、素晴らしいデビューを成し遂げた欅坂ですが、あまりに鮮やかな数字が並ぶため、対比によって、お姉さんグループである乃木坂の停滞感が、今まで以上に浮き彫りになった感があります。

(表8)「ハルジオンが咲く頃」のセールス状況

「ハルジオンが咲く頃」乃木坂46 (14枚目)

オリコン
初動推移 :
11枚目(2015/03/18) 50.0万枚 [個別6日(713部)全国3日]「命は美しい」
12枚目(2015/07/22) 60.9万枚 [個別6日(731部)全国3日]「太陽ノック」
13枚目(2015/10/28) 62.7万枚 [個別6日(735部)全国3日]「今、話したい誰かがいる」
14枚目(2016/03/23) 75.0万枚 [個別6日(780部)全国3日]「ハルジオンが咲く頃」
前作変動 : +12.3万枚
初動効率 : 9.6万枚/百部 {12.5万枚/日}
現在累計 : 75.0万枚 (04/04付) → 81.5万枚(発売6週目)

Billboard JAPAN Hot100
03/07付 : (総合)20位 [A]00位 [B]00位 [C]00位 [D]02位 [E]00位 (1回)
03/14付 : (総合)23位 [A]00位 [B]00位 [C]00位 [D]04位 [E]27位 (2回)
03/21付 : (総合)45位 [A]00位 [B]00位 [C]00位 [D]13位 [E]32位 (3回)
03/28付 : (総合)42位 [A]00位 [B]39位 [C]00位 [D]11位 [E]47位 (4回)
04/04付 : (総合)01位 [A]01位 [B]16位 [C]01位 [D]04位 [E]00位 (5回)
04/11付 : (総合)04位 [A]02位 [B]18位 [C]01位 [D]09位 [E]00位 (6回)
04/18付 : (総合)04位 [A]08位 [B]27位 [C]02位 [D]12位 [E]00位 (7回)
04/25付 : (総合)07位 [A]07位 [B]76位 [C]03位 [D]11位 [E]00位 (8回)
05/02付 : (総合)16位 [A]27位 [B]84位 [C]04位 [D]12位 [E]00位 (9回)
05/09付 : (総合)19位 [A]23位 [B]00位 [C]06位 [D]37位 [E]00位 (10回)

iTunes Store トップソング
配信開始 : 2016/03/23(水)
[001~010] 02日
[011~030] 07日
[031~050] 10日
[051~150] 20日
[151~200] 06日
[200位圏外] 00日
# 2016/05/06(金)現在で配信開始45日目

前作「今、話したい誰かがいる」
配信開始 : 2015/10/21(水)
[001~010] 09日
[011~030] 12日
[031~050] 05日
[051~150] 22日
[151~200] 00日
[200位圏外] 00日
# 配信開始後48日間調査

YouTube公開MVの再生回数
公開開始 : 2016/03/01(火)
公開終了 : 2016/03/22(火) {21日目}
形式 : full ver.
[現在累計] 147万回
[全期平均] 7.0万回/日
[最近平均] 4.1万回/日
# 「最近平均」の対象期間は2016/03/22(火)18:00~03/22(火)23:50


初動「効率」は、9.6万枚/百部と極めて高く、CDセールスは国内No. 1の質と量を誇っていると言って良いでしょう(笑)。

しかし、このようにコアファンの支持が大きい一方、ライトファンの動向が反映される、ダウンロード数やMV再生回数は、脆さを感じさせる部分が少なくない。

iTunes Store トップソングは、配信開始45日目で、トップ10入りが2日しかなく、30位以内に広げても9日です。

「今、話したい誰かがいる」は10位以内に9日、30位以内は21日のランクインだったので、明らかに前作より数字を落としています。


また、MV再生回数は、全期平均が7.0万回/日と高いものの、これは公開期間を3週間21日に絞ったためだと思います。

というのも、公開21日目終了間際の短期平均は4.1万回/日で、公開34日目の「甘噛み姫」MVが3.3万回/日なので、人気の度合いとしては、あまり変わらないレベルと言っていい。

「サイレントマジョリティー」MVが公開52日目で24.5万回/日であることを考えると、「ハルジオンが咲く頃」MVへの人気には、物足りなさを感じます。


乃木坂と欅坂のファン基盤は、ほぼ重なっている筈で、にも関わらず、「ハルジオンが咲く頃」の楽曲人気が「サイレントマジョリティー」に遠く及ばないとすれば、乃木坂のライト層は、AKB48Gと同じく、脆弱であると考えるのが妥当です。

言ってみれば、乃木坂はコアファンの比率が極めて高いアイドルになりつつある。

ライトファンやソフトファンを引き寄せるためには、楽曲イメージに合った選抜を作り、歌唱とダンスにおいて、アピール力の強いパフォーマンスを目指す必要があります。

「制服のマネキン」のダンスは、かつて、奇抜で可愛くないという意見が一部であり、MVの再生回数から考えて、一般アピール力のもっとも強い楽曲であるにも関わらず、FNS歌謡祭などでは披露されなかった。

「おいでシャンプー」という「アイドルらしい可愛い」ダンス曲が、この時期、大舞台のステージで延々と披露されていたのは、コアファンが離れることを運営が怖れていたからかもしれません。


現在の選抜固定化も、コアファン重視の表れだと思います。

シングルごとにフロントやセンターの顔ぶれを変え、表題曲のイメージに合ったメンバー構成にした方が、アピール力は向上する筈です。

しかし、高い握手会人気を誇るフロント常連メンバーのコアファンが反発して、CDセールスが落ちると、運営の誰かが責任を追及される可能性があるのか(笑)、微塵も構成を変えない選抜が延々と続くことになっている。

ライトファンやソフトファンの獲得を重視するなら、通常はあり得ない選抜の固定化や楽曲の無難化マンネリ化が、既存コアファンを逃したくないという発想から、起こってしまっているんじゃないでしょうか。

一方、コア層がまだ形成途中で、ライトファンやソフトファンの獲得が中心テーマである新人の欅坂は、責めの姿勢でセンターやフロントを選べて、パフォーマンスも、少々アクが強くとも、むしろウエルカムといった考え方で(笑)、話を進めることが出来る。

コアファンではなく、グループを外からふんわり眺めている人々にすれば、毎シングル、似たような曲調で、選抜も固定された、何も変わらない乃木坂より、楽曲にパンチがあり、これからどう動くか分からない欅坂の方が、刺激的で面白いのは当然で、ライトファンが姉から妹に大量に流れているとしても、何ら不思議ではありません。


しかし、AKB48本体を含め、多くのアイドルグループの人気低落は、最初にライトファンの減少から始まります。

というのも、ライト層は、新しいコアファンを生み出す母体で、そこが薄くなると、一定の速度で離脱するコアファンの穴を埋められなくなり、やがて、コア層自体も減少に転じるます。

加えて、グループに対する周りの評価が下がる中、それに抗って、多額のお金を注ぎ込み続けるのは、熱いコアファンでも心理的に厳しい(笑)。

乃木坂がコアファンの「楽園」化を進めたため、ライト層が脆弱になり、かえって「楽園」が危機に陥ってしまう。

皮肉な構図ですが、孤立した「楽園」なんて、そんなに長くは続かないということです。


CDセールスが軒並み前作割れして、コアファンの減少が誰の目にも明らかになってきたAKB48Gを巡っては、打開策として、ライブの充実を唱える声が高まっています。

コアファン向けの特典イベントではなく、一般層にもアピール出来るライブを魅力的にするやり方で、ライトファンの獲得を指向するものだと思います。

一度減少したコア層を建て直すのは容易ではなく、まず、周辺のライト層を分厚くするのは賢明な発想で、新人である欅坂は、今まさに、それに取り組み、大きな成功を収めつつある。


主要人気メンバーの年齢がどんどん上がることを考えると、乃木坂は、現在のコアファン重視から、どこかでライトファンを意識する姿勢に切り換えるべきで、このままだと、誰かが卒業する度に、CDセールスが厳しくなる、お決まりのコースを辿る可能性が高い。

目の前にいるファンから、より多くのお金を取ることではなく、新しいファンを大量に生み出し、広く浅くお金を集めることを目指した方がいい。

改革は、組織にまだ勢いがあるときに始めれば成功する確率が高いけど、時期を逸して、調子が落ちてからでは、身動きが取れず、かえって何も出来なくなる。

現在のAKB48Gに起こっていることが、全然他人事でないのは、来年の今頃、乃木坂46が、同じような問題に直面していても、なんら不思議ではないからです。

とくに乃木坂は、本格的なヒット曲を持っていないので、大型音楽祭への出演オファーに安定感がなく、自身を取り巻く環境が変わったとき、短期間で、一気にファンを失ってしまうのは、常に心配しなければならない事態です。


「日経エンタテイメント!」の2016年タレントパワーランキングを見ると、乃木坂が台頭しているというより、女性アイドル界全体が地盤沈下を起こしているように感じます。

その一方で、Perfumeが桁違いの人気を誇り、BABYMETALの国内ブレイクが濃厚になってきた。

AKB48Gから乃木坂欅坂へというより、AKB48Gや乃木坂のような企画イベント系アイドルから、PerfumeやBABYMETALのような音楽ライブ系アイドルへ、社会全体の関心が移行しつつあり、欅坂「サイレントマジョリティー」の快進撃も、その流れの中にあるように思えます。

初動75万枚のCDセールスが、乃木坂時代の始まりを告げるものではなく、AKB乃木坂スタイルの終焉を意味するかもしれないのは、ライト層の弱体化を示唆する各種の音楽指標と共に、心に留めておくべきじゃないでしょうか。


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