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ジャン・アレチボルトの冒険

ジャンルを問わず、思いついたことを、書いてみます。

原監督、「無茶ぶり」は止めて下さい!

2009-03-17 16:22:38 | Weblog
WBC第2ラウンドのキューバ戦は、日本が 6 - 0 で快勝した。この試合では、序盤に、先にペースを掴むことの大事さを、見せつけられた。

象徴的だったのが二回の攻防である。

二回表、小笠原が四球を選んで、無死一塁。打者内川の場面。チャップマンのけん制に、逆を突かれて、小笠原がアウト。

さらに、内川も四球で、一死一塁。打者福留。ここでも、内川が飛び出して、挟まれてアウト。

二連続四球のふらふらチャップマンが、俄然元気になって、福留見逃し三振。

嫌なムードが流れた。

しかし、二回裏、松坂が見事に三者凡退に抑えたので、キューバへの流れを断ち切って、三回表の3点につなげることが出来た。

松坂大輔、さまさまであるが、一歩間違えば、チャップマンを本格的に立ち直らせて、キューバに主導権を取られるところだった。

そもそも、昨シーズンの盗塁数は、内川がたったの2個。小笠原に至ってはゼロである。

あの場面で、二人が自発的に走った筈はなく、盗塁にせよ、ランエンドヒットにせよ、間違いなくベンチの指示である。

確かに、小笠原も内川も、足が遅いわけではない。

しかし、盗塁は、リードの仕方、けん制の癖を見極める技術など、多くのことが要求される高度なプレーだ。決して簡単じゃない。

シーズン中での経験がほとんどない選手に、国際大会の超ビッグゲームで、走れのサインを出すのは、どう考えても「無茶ぶり」というものである。

事実、一回表、四球で出た青木は、見事に盗塁を決めている。青木の盗塁数は、31個である。

青木が成功して、小笠原と内川が失敗したのは、偶然ではない。

二回裏、無死一塁、走者小笠原、打者内川。あの場面は、解説の清原氏が言ったように、内川の右打ちに期待して、無死一二塁、あわよくば、無死一三塁を狙うのが、常識である。

何と言っても、内川の打率は3割7分8厘である。

願ってもないバッターだ。よしんば、内川が打てなくても、最悪ダブルプレーを喰らっても、それはやむを得ない。

ベンチは、選手の適性をよく生かした、高確率の戦法を取ったと言うべきだ。

二連続けん制アウトよりは、はるかに納得の出来るアウトである。

勝ってしまうと、手痛いミスがあっても、周りからはあまり問題にされないが、放置しておくと、次の試合の敗因になることがある。

第1ラウンド、コールド勝ちした韓国に、次の試合で、完封負けしたことが、野球の怖さを物語っている。

とくに、イチローの不振など、選手の好不調は時機を待つしかないが、ベンチの采配は、すぐに修正出来るはずである。

両先発投手が一歩も譲らない、もっとシビアな展開の中、「無茶ぶり」で主導権を手放すのだけは、勘弁して欲しい。

第2ラウンド突破まで、あと1勝。

頑張れ、ニッポン!


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