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ジャン・アレチボルトの冒険

ジャンルを問わず、思いついたことを、書いてみます。

小沢氏立件に自信はあるのか?

2009-03-10 19:06:02 | 政治
今日の朝日新聞朝刊に、「小沢氏元秘書、談合関与か」との記事が出た。

元秘書がゼネコンの談合組織と調整を行って、多額の献金を行っていた西松建設に対して、ダム工事受注などの便宜を図った疑いがあるとのこと。

今回逮捕された秘書は、この元秘書の仕事を受け継いだのではないか、そういう内容である。

この記事を読んでいるうちに、東京地検特捜部は、どんな容疑で小沢氏を立件するつもりなのか、さっぱり分からなくなった。

記事に名前が出ている「胆沢ダム」は、国土交通省地方整備局が発注した工事である。

国の事業に対して、民主党の小沢代表側が、入札そのものに介入するのは、常識的に考えて無理である。

従って、官製談合や、それにまつわる汚職などで、小沢氏を立件するのは、今の流れでは、考えられない。

一方、もし、逮捕された秘書が、ゼネコンの談合組織に話を持ちかけ、西松建設が受注するように、調整を行ったとすれば、談合罪の可能性が出てくる。

確かに、「胆沢ダム」の受注は2006年3月なので、談合罪の時効が3年とすれば、それは今月である。

しかし、秘書の働きかけを立証した上に、小沢氏の関与まで証明するためには、当の談合組織への徹底した捜査が不可欠であるが、ゼネコン関係者への事情聴取の話は、今のところ、ほとんど聞こえてこない。

もちろん、発注者である地方整備局、さらには、岩手県、および小沢氏の地元自治体への捜査も必要である。

加えて、西松建設による談合事件の全容解明のためには、献金やパーティー券を通して、金銭的につながりのある、すべての政治家を、与野党を問わず、捜査していくべきである。

ところが、今の検察当局には、大きな事件に発展しても、徹底的に捜査をして、小沢氏を立件しようという意気込みを感じない。

漆間官房副長官が忘れた、「自民への波及」という言葉を、怖れているのだろうか?

検察は、連日のように、情報を小出しにリークしているが、その意図は、「皆さん、民主党の小沢氏は、こんなに悪いやつなんですよ」と言うためではあるまい。

しかし、その小出しの情報によって、小沢氏の支持率は大幅に下がり、政局は混迷を深め、総選挙の行方も大きな影響を被っている。

このまま政治資金規正法違反の回りを、ぐるぐる回っているだけなら、検察のトップは、記者会見を開くなり、国会に出てくるなりして、今回の捜査の目的を、国民に説明するべきだろう。

「小沢王国」では、悪質な談合が繰り返され、税金は無駄に使われ、違法献金で小沢氏は懐を潤している。

そういう「グレイ・イメージ」だけを、ばらまくだけばらまいて、結局、小沢氏を立件しないのであれば、それこそ地検特捜部など存在する意味がない。

場外乱闘さながら、検察幹部による威勢の良い小沢批判は、よく聞こえてくるが、肝心の捜査には迫力を感じない。

しっかり捜査をして、立件に自信を持っているのであれば、もう少し違う態度を取れるはずだ。

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