「週刊 日本の歳時記」(小学館)で俳人の宇多喜代子さんが風邪についてこう解説してます。
〈 だれもが罹患しやすい病気であるからか、患者が苦しんでいても周囲の同情が薄く、俗に「腰痛と風邪には見舞いが来ない」などといわれる。症状に軽重はあるが、肺炎のような二次感染を誘発することもあり、あなどれない。〉
とも言われるなかで、お見舞いの言葉をいただきありがたいことです。
今日も昼間は完治かと思うくらいスッキリしていたのですが、夕方近くなると頭の芯が熱を帯びてくる、なにやら長期滞在型のようです。それにしても歳時記の解説が面白いのです。
『ハンディ 入門歳時記』には、〈 治療法も症状を軽くするだけで、直接的治療の方法はまだ見つかっていない。症状の軽いうちに十分に睡眠・休養をとるのが最良とされている。〉 我が現状が最良の対処方法なのです。
河出文庫『新歳時記 冬』では、〈 一冬に何度かかかり、治すには卵酒などをのんで寝ているしかない、気分のよくない病気である。〉我が家には卵はあるが酒がない、インスタントコーヒーに卵は? 気分がいっそう悪くなるでしょう。
各解説は症状などの説明部分は略しました。医学書ではありませんから、歳時記に書いてある通り寝ているだけでは治らない、と憤慨しても筋違いでしょう。私の場合は枕元に歳時記を置いて寝ているのが一番の治療法のようです。
風邪を引かれている方は試されたらいかがでしょう。