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葉山の四季

葉山の四季をお伝えしたいと思います。

「鼻の矢」と「鼻の先」のミステリー

2025-04-14 19:12:08 | kaeruの五七五

一昨日のこのブログのページ、

あらためて芥川龍之介の一句、このページにも書かれていますが、芥川の辞世句となっています。

そのことに関係した話がこちらで知れます、

全文はこちら、

フンドーキン醤油株式会社/エピソード

芥川はこの句に「自嘲」と記しています。句そのものは自死した年の6年前(大正十年頃)に詠まれたとされています、

水涕や鼻の先だけ暮れ残る 芥川龍之介 評者: 松王かをり - 現代俳句協会

己の辞世句としてこの句を選び「自嘲」の二字を添えて、然るべき人の手に渡しています。

さてこの句は,この本のなかにもう一度載せられています、

本の偶数ページ下段に横書きで「現代名句」が象嵌されている、ユニークな仕掛けだと本の編者・齋藤慎爾が自賛してます。

見た通り「矢ではなく先」です、あらためて何故、先が矢に?

考えられるのは崩し字の原稿で、読み違いをしたということでしょう、

これが「先」の崩し字、

こちらが「矢」

字の形が似ていて見間違い、勘違いがあったとしても、何より芥川龍之介の辞世句として知られ編者自身が「現代名句」として紹介している一句です、さらに「矢」では五七五の中七になりません。

何故編集段階で気がつかなかったのか、何故私も読み落としていたのか?

「後世恐るべし」をもじって「校正恐るべし」と言いますが「読み落としも恐るべし」です。


鼻の先

2025-04-12 21:01:36 | kaeruの五七五

今日も短く「鼻の先」だけで、お休みなさい、

この本トイレで読もうと手にしました、 

買ったばかりでも無ければ、はじめて開いたページでもない、まえがき文

今日のタイトルを「鼻の先」にした意味 分かりました?

清張の「巻頭句の女」をはじめ、何編かは目を通しています、でも「鼻の矢」には気付きませんでした。この本は24年前の4月、初版1刷発行ですから2刷以降は訂正しているでしょう。


古川柳

2025-03-06 21:56:55 | kaeruの五七五

柳誌「つばさ」3月号が届きました、201号です。前月号が200号でしたので、今月号を「200号記念特集号」として企画されていました。当然その内容が先月号に同封されていたのです、ところが私が迂闊にもその知らせ用紙に気が付かなかったのです。

そこには「①好きな句十句 ②自作から十句 ③「つばさ」や川柳について何でも自由に」と、とあったのです。それを見ていませんでしたので、〆切日直前、編集責任者からの催促を受け、③だけを間に合わせました。

今日のタイトルが「古川柳」としたのは、①の「好きな句」には古川柳からでも、あったのです。それを知って残念なことをした、選んだ十句のうち三、四句は古川柳から選びたかったと思ったのです。

その時頭にあったのが、

これは「一」とありますように、「全八冊セット」の一冊目で、このカバーのそでに、二句表示されています。

愛想のよいを惚れられたと思ひ という句、

この句と似てる、と思いました、

私、天野がら天の一句なのです、これは「つばさ」会員の米丸さんが最近の「つばさ」誌50冊から「自分の好きな句(自作以外)十句」の一覧です。

句意は少し違いますが、昔の「惚れられた」感も260年ほど経っても同じだから表現も似てくる、川柳の面白さでしょう。


更衣、 衣替え

2024-06-01 20:25:44 | kaeruの五七五

いつものことで恐縮ですが、今日のワイコマさんのブログから頂いて来ました。6月1日は「何の日」として10の例が紹介されています、そのうちの「更衣(ころもがえ)」、

他の「◯◯の日」はこちらで、

 

六月は、水無月というようです。 - 日本の屋根裏人のワイコマ日記です

今朝の信州は、朝の内曇り空でしたが次第に雲が晴れてお天道様が顔を出してきました。気温は10度です。今日から6月、暦では水無月に入りました。今日の六月一日は、いろん...

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更衣が夏の季語だということは知っていましたが、面白いのは “民間では更衣と言わず「衣替え」と言うようになった” というところです。試しに、川柳では「更衣」は使われていませんでした、みんな(と言ってもネットで目についた範囲)衣替えでした。

例えば、

夏のブラ チラ見え用に 衣替え            匿名希望の女の子

傲慢な 政治に必要 衣替え      豆助

カメレオン 周囲に合わせ 衣替え   ティム

などがあります。

俳句の方では、

としとへば片手出す子や更衣  一茶

更衣年輪人をつくりけり    鈴木真砂女

卒寿にもいささかに夢更衣   保津 操

三句づつでは比較にならないでしょうが、それでも川柳は民間のいわゆる庶民の詩・文芸ということでしょう。

俳句で「衣替え」と詠むとそれは川柳だ、などと言われるのでしょうか、今月の句会で更と衣替えの二例を出してみようかな。


五月の五句

2024-05-17 12:32:45 | kaeruの五七五

一日の句会に出した句は六句ですが、各月五句づつ「KSネット交流会」の俳句の会作品集にアップします。

今月の五句として、遅れましたが昨日送信し、アップされました。

句会に出したがアップから外したのは、

三色のチューリップあり廃屋に

というので、一点も入らなかった句でした。アップされた句も出したそのままではなく、かなり添削しています。

他の人の句で昨日の句会とメーデーを詠んだ、

 メーデーの日だと気がつく句会の日 

 吟行に出てメーデーの日と気づく

と詠みなおされてアップされていました。

私の五句も出したときは、

 風薫る新大学生となって孫

 花蕊を掃く老妻の背の丸さ

 手を着く場探りつ初夏の闇におり

 夏近し名簿の一人に故と記す

 葉桜の揺れゆるやかに雷の雲

でした。

句会の選評等を通じて良くなったか、と思います。


五七五ラッシュ!?

2024-05-02 20:41:13 | kaeruの五七五

世の中は連休だという、道路は車のラッシュらしいが我が身は五七五ラッシュ。昨日の1日が第一水曜日ということで句会の月例会、それは問題なく迎えたのですが、世話人さんから「句会の発行する句集」の原稿催促。頭にはあったのですが他事に追われていて、四十七句の提出句も手がついてなく、ましてやそれにつける短文はまったく、という有り様。

昨日今日とそれにかかりきりになり、先ほど約束を果たしました。

そのひとつがこれです、

補足しますと、大谷選手がお茶の伊藤園とグローバル契約を結んだという、こちらですね。

大谷翔平選手が伊藤園「お~いお茶」とグローバル契約を締結! | ニュースルーム | 伊藤園 企業情報サイト

大谷翔平選手が伊藤園「お~いお茶」とグローバル契約を締結! | ニュースルーム | 伊藤園 企業情報サイト

大谷翔平選手が伊藤園「お~いお茶」とグローバル契約を締結! | ニュースルーム | 伊藤園 企業情報サイト

伊藤園 企業情報サイト

 

このニュースのポイントは向き合い方で幾つかあるでしょうが、その一つが「俳句」。

伊藤園が進めてきた「お〜いお茶」俳句と大谷選手の人気がマッチしたということで、大谷選手に係るイヤなニュースは別にしても、ここが散文的なお薦め「言葉」ではこんなにグッとはこないでしょう。やはり俳句の持っている語感・リズム感とお茶が醸す生活空間(感)、良いものです。

五七五ラッシュのもう一つが川柳の投句で、柳誌「つばさ」の今月号がはじめて先月中にポストinしたので、明日の午後はここに掛かり切りにならなければ……、明朝は配達当番ですので「お休みなさい」。


今日から「雨水」でした。

2024-02-19 21:59:52 | kaeruの五七五

二十四節気

「雨水」の季節です(2/19-3/4) | Solarita

「雨水」の季節です(2/19-3/4) | Solarita

二十四節気で、氷がとけて水となる「雨水(うすい)」の季節となりました。 「立春」の次の二十四節気は「雨水」です。日付は2月19~3月4日となります(毎年ズレはあります...

Solarita

 

こちらは、中国・新華社の日本語版での「雨水」、

【豆知識】二十四節気「雨水」とは

 


二月の五句

2024-02-12 13:44:06 | kaeruの五七五

今月の句会は例会のあと、一月がzoomだったので新年会的に飲み会でした。例会でもzoomはどうも気分がシックリいきません、やはり空間を共有していないと……。

俳句は座の文芸だと言います、だとすれば他の集まり以上に身体を持ち寄っての場が必要なのです。句会でもそうですから、飲み会を仮にzoomでやってもまったく盛り上がらないでしょう。

ということで、今月は例会➕飲み会で俳句の出来は別にして気分良く過ごせました。

これが、二月の五句です、

席上で、「主宰」から合同句集の第2集を作りましょう、との提案。

これが第1集で、ちょうど10年前でした、

句会200回を機に出したもので、各自100句づつ7人、今回は各自の句は47句でコメントをかなり長文で、と言う計画だそうです。この間仲間が1人増えて8人の合同句集になるでしょう。


一月の五句

2024-01-23 21:27:31 | kaeruの五七五

一月の定例句会が三日でしたので日をずらしズーム句会、私はどーもこのズームというのが苦手、なんとなくぎごちない気分で画面を見てます。

二月の例会のあと場所を移して新年会が予定されています、同じ部屋でみんなが見える場で句を写す手もと目元も見える、そういう同じ空間に居る、という感じが話しやすいし聴き取りやすい。句についての感想も本音が伝わると思います。

一月の五句は、

元旦の大震災をテレビ等の画面を通じてですが、目の前に……。

長谷川櫂さんは東日本大地震直後に短歌が次々と沸き出て、その後から己の生業としている俳句の詠みに移って来たと言われ、この二冊を世に贈ってくれたのでした。


「無念の死」 に寄り添う言葉

2024-01-11 17:51:09 | kaeruの五七五

昨日の「つぶやき」で長谷川櫂さんの「歌集」と「句集」をもとに何か「つぶやき」ます、とつぶやきましたが、こちらの一枚を見まして「kaeruのつぶやき」など無用だと思いました。

この一枚はこちらで読めます、俳人の言葉ですので縦書をイメージしつつ読んでみて下さいくだ。

「無念の死」に寄り添い言葉をつむぐ……藤沢市在住の俳人・長谷川櫂さん|レポート|WEBふじさわびと

「無念の死」に寄り添い言葉をつむぐ……藤沢市在住の俳人・長谷川櫂さん|レポート|WEBふじさわびと

 藤沢市在住の俳人、長谷川櫂さん。数多くの句集や俳句の評論、エッセイを発表し、現代の俳壇をリードし続けています。2022年1月に発表した最新のエッセイ集「俳句と人間」...

WEBふじさわびと