「頭痛鉢巻き針仕事」朝寝床のなかでこんなことを呟いて、もう少し寝ていようと思っているうちかなり深く寝込んでしまったようで、妻に起こされた時10時を回っていました。
寝てから3度目のトイレの時頭痛を感じて、朝食の支度に入っている妻に「午前中寝かせてくれ」のSNSを、と思いつつ頭に浮かんできたのは20年くらい前の頭痛のこと。その頃ほぼ毎朝起きて気づくのが頭痛、頭痛で起きるというほどではないが……。気になりながらも起き出して、動いているうち普通の頭になっているのです。
その頃はまだ仕事に出ていたので、動きのなかで脳内の血の巡りも良くなり頭痛などという淀みも無くなっていたのでしょう。
ただ寝起きの頭痛は数ヶ月か1年くらい続いていたと思います、特に医者に行かねばと感じるほど痛みが高じることもなく、いつの間にやら……。痛みを感じ始めたときと同じで気がつくと……、でした。
そんな体験があるので、今朝の頭痛には「あれが始まったのか?」と。その時でしょう、タイトルの言葉「頭痛鉢巻き針仕事」。これは母親というよりお袋の針仕事の時、ときどき針から手を離し額に当てるのが浮かんできたのです。特に病というほどでもないが痛みは痛みとして、手を当てたくなる。確か当時のお袋の針仕事には、家族の物とは別に「稼ぎ」分があったと思います、手内職の一つでした。
自分の家のことでしたら手を休め横になり身体も休めてから、という場面でも、約束事の手仕事では針を運ぶ手が額に充てる手でもあり己を庇いつつ家計の穴を埋めていた手でした。70年ほど前の日本の家庭では、よく見られた母親の姿だったでしょう。
さて、我が身の頭痛は?
妻に「頭が痛い、午前中寝かせて」と言って寝込んでいたら、30分くらいしてコーヒーを持って「身体を温めなさい」と。「有難う」と起き出し机に向かい温かいコーヒーを……、コーヒーが胃に入ると同時に頭から痛みが抜けていく感じ、本当にアレという感じでした。