前回の設問に回答しましたら「ピンポーン❗正解です」と太鼓判を押され、kaeru君も気分を良くしていましたら、R 先生も「これは教え甲斐がある」と思ったのか矢継ぎ早に問題を投げかけてきます。
この間「項」という言葉を使いましたが、項が一つの式を単項式、いくつかの単項式の和として表される式を多項式といい、単項式と多項式を合わせて整式といいます。いくつかの整式の積の形をした式において、積を計算して単項式の和の形に表すことを、その式を展開するといいます。
例えば
(2x-3y)(x+y)=(2x-3y)x+(2x-3y)y=2x²-3xy+2xy-3y²=2x²-xy-3y²
となります。中学のとき展開公式なるもの習いませんでしたか?
展開公式は、交換法則、 分配法則、 結合法則を使って得られたものです。では微分のとき使うので(a+b)²を展開してみて下さい。結合法則とは、(3+2)+8=3+(2+8)だから(a+b)+c=a+(b+c)、(6×2)×5=6×(2×5)だから(a×b)×c=a×(b×c)のことです。交換法則、結合法則、分配法則は、普段何気なく使ってますね。
設問としては、「(a+b)²を展開してみて下さい」というのです。そして、「中学のとき展開公式なるもの習いませんでしたか?」と言うのです。これは難問です、70年前の数学の教科書が手元にあれば「習いました」とか言えるでしょうが……。更に、「交換法則、結合法則、分配法則は、普段何気なく使ってますね」と……。こう法則という言葉が連なって出てくると、ここは物理の教室か? と感じます、がそこで一考するに物理の根底には数学が在るのだ、と気付きます、多分化学もそうでしょうし、『資本論』のなかでも価値法則などと出てきますが、その根っこには数学があるのですね。
さて、問題です、例題にそって(結合法則によって)考える前に、
(a+b)²を(a²+b²)と解いたとすると、例えばaが2、bが3として計算すると、2²+3²で4+9=13になってしまう。正解の(2+3)²=5²=25とは違うわけで、この設問の解き方には万国共通の解き方がある、ということになります。それを展開公式と名付けているのでしょう。
ここでタネ本から、
こうやってみると展開公式という言葉は別にして「これは習った!」と、でも九九のようになってはいません、中学生の時はなっていたかも知れませんが。だから80歳代の日常普段に何気なく使っているということはないでしょう。
さて、設問 を、(2+3)² で展開して、
(2+3)²=2²+2×2×3+3²=4+12+9=25
これは自信をもって「正解❗️」だと思いますが、先生どうでしょう。