昨日、赤いラベルに「あたたかい」、青いラベルには「つめたい」と書いてあ
ったと書きながら実際に書いてあったものとちょっと違うなー、もう少し長いと
思ったのですが、やはり、「あったかーい」と「つめたーい」でした。
もし同じ物が、ある自販機には「あたたかい」とあり、他では「あったかーい」と
書いてあった場合、どちらが売れるでしょうか、どちらで買いますか? kaeru
(買える)ならどちらでもですが、人の気持ちで考えると「あったかーい」を選ぶ
のではないでしょうか。
「あたたかい・つめたい」は状態表示ですが、「あったかーい・つめたーい」
には、 「飲んでもらいたーい」の気持ちが読みとれます。勿論、そこに込めら
れているの は商魂(買ってもらいたい)という商品の魂ですが、商品語をより
人の言葉に近づけ 読む者の心に届くように工夫してあります。
かりに、いま青いラベルに「あたたかい」と書いてあったとします。その缶コ
ーヒー は 冷たいか温かいか、あるいはぬるいという意味か、どう判断するか。
判断の基準を ラベルの色にするか、文字にするか、二つを勘案するか、という
こ とで賭けです。 100円ほどを投資して現物を握ってみて正解が出るのです。
いずれにしても商品語としては支離滅裂で意味が分からん、ということです。
でも人は自分の期待に沿って判断するでしょう。「あたたかい」ものが欲しけ
れば 文字により、「つめたい」のが飲みたければラベルの色を見たと言い、ど
ちらでも飲 みたいということでも投資します。
これは飲まない方がいい、という判断には自分の期待とともに状況全体を見
とる 知恵が必要です。