演出空間としてシンプルかつストレートに
「下町のおもちゃ」としてソフビの楽しさに
気づかせてくれる、REAL×HEADさんのホームベース、
葛飾区青砥にある真頭玩具。
ひるむことなく師走まで走り抜けてくれそうです。
ブラブラ行ってみましたら、お客さんでにぎわう店内に
リリースされたばかりの新製品をはじめ、
まだ塗装前だったりネコ目をこれから仕込んだりと
製作準備下にあるアイテムがいろいろとひしめき、
多彩なソフビが森羅万象としてひしめく森のような、
いわばCAOS=カオスともいえる状況になっておりました。
ふんばりながら塗装作業を待っているトイレカオQ君の群れ。
ミニサイズなのに手も動き、(なぜかまことちゃんのサバラポーズ)
胴体を便座からはずすことも出来るし、手にするといろいろ楽しめるアイテム。
ロボダッチのトイレロボのプラモとか、水を流す音のする
トイレのキーホルダーとか、子供時分にすごく楽しかったのだけど
今は探すとそういうトイレおもちゃは意外やなかなかないのねん。
そんな駄玩具への追体験的意味合いでも
トイレモチーフのおもちゃは依然そそるものがある。
リアルヘッドさんはトイメーカーとしてカテゴリー分類が
見るお客さん個々に違うのも面白い。
異色のストリートソフビメーカーとして見る人もいれば、
和の空気を取り込んだデザイナーズソフビメーカー的な
位置づけもできる。
そんな見るヒト個々に任せているイメージの可塑性の中を遊弋して
かつ自分の作りたいものを作り、持続しているメーカーさん
なれど、自分はあえてパチ怪人ソフビメーカーとして見ている。
2010年の新プロダクツ・レギュラーサイズのネクストマン、
そしてリリースされたばかりの
スタンダードサイズアイテム、カオスマンXは
昭和のパチ怪獣カードの中に出てきた
あやしげではかないヒーローが漂わせている空気を
明確に継承・リイマジネートしたキャラクターとして
REAL×HEADがこれまでも根底で表現してきた
パチの極北感の強度・濃度をこれまで以上に高めている。
カオスマンXを手にしてカンチャクをコキコキ動かしてると
腕先が分離してカンチャクになってるので、なんとなく
大野剣友会頃の特撮ヒーロー独特のこぶしのはいった
溜めのポーズになっていたり。
フォルムや可動の中に好き者なら見出せる妙なこだわり感と、
昭和独自のヤレ造型を継承したニッチな目線の面白さが
混じり合って、現代にパチ怪人ソフビを生み出すことに
新たな意味が見出されてくる。それはほかでは味わえない
不可思議な脳内の空間創出といえるものだ。
いわばお客それぞれが妄想支援ツールとして
意味付与して楽しめるメーカーさんといえる。
森かつら氏も特に自社の存在を明確には定義せず、
お客のイメージングに任せているようなところもある。
そもそもREAL×HEADはソフビを通して集まった集団の
ようなものであるといつかは言っていたし、
実はメーカーかどうかさえもわからない。
その点をプロダクツのミリキとつなぎあわせて考えると、
REAL×HEADはいわばメーカーサイド、お客の区分なく
ソフビを通して何かを幻視し、さらに不可視な先に向けて進む
関わる者、個々の推進力をリチャージする集団
のようなもの・なのかもしれない。
DR.STRANGE TOYSさんのミュータントジガオス。
先日のパチサミで抽選品としてふるまわれたアイテム。
異形にしてコミカル。エヴァンゲリオンの新装備あたりを契機に
さいきんこういうピンが一斉に惹起してるような
メカやクリーチャー表現が気になります。
一見、和菓子やさんかと。
思わず口に運びたくなる。
某スポーツ新聞の連載漫画に出てくる
スタミナまんまんなオットセイくんと対決するミロクカオスマン。
オットセイくんもこうして真頭の店内に生息してると
妙にハマってません?
新たにリリースされたツートンカラー人造人間カラーの
真夜快速アディオス。「なぜだ、電車なのに人造人間カラー?」
(アクマイザー3のサブタイトル風)と一瞬思っても
そんな意味を超越して現物がさきに存在し、
ソフビとして存在を主張することで
見る者の脳内に塗装パターンとキャラクターから
妄想がかきたてられ増殖、ストーリーと意味がつむぎだされるのが
REAL×HEADキャラクターの独特なミリキ、真骨頂といえます。