KADOMIUMTANK ソフビブログ

ヘミングウェイの詩にこんなのがある。
「人生は素晴らしい 戦う価値がある」
後の方は賛成だ byモーガン・フリーマン

リアルヘッド11月の真頭玩具

2010年11月27日 | インディーズソフビ


演出空間としてシンプルかつストレートに
「下町のおもちゃ」としてソフビの楽しさに
気づかせてくれる、REAL×HEADさんのホームベース、
葛飾区青砥にある真頭玩具。
ひるむことなく師走まで走り抜けてくれそうです。
ブラブラ行ってみましたら、お客さんでにぎわう店内に
リリースされたばかりの新製品をはじめ、
まだ塗装前だったりネコ目をこれから仕込んだりと
製作準備下にあるアイテムがいろいろとひしめき、
多彩なソフビが森羅万象としてひしめく森のような、
いわばCAOS=カオスともいえる状況になっておりました。



ふんばりながら塗装作業を待っているトイレカオQ君の群れ。
ミニサイズなのに手も動き、(なぜかまことちゃんのサバラポーズ)
胴体を便座からはずすことも出来るし、手にするといろいろ楽しめるアイテム。
ロボダッチのトイレロボのプラモとか、水を流す音のする
トイレのキーホルダーとか、子供時分にすごく楽しかったのだけど
今は探すとそういうトイレおもちゃは意外やなかなかないのねん。
そんな駄玩具への追体験的意味合いでも
トイレモチーフのおもちゃは依然そそるものがある。





リアルヘッドさんはトイメーカーとしてカテゴリー分類が
見るお客さん個々に違うのも面白い。
異色のストリートソフビメーカーとして見る人もいれば、
和の空気を取り込んだデザイナーズソフビメーカー的な
位置づけもできる。
そんな見るヒト個々に任せているイメージの可塑性の中を遊弋して
かつ自分の作りたいものを作り、持続しているメーカーさん
なれど、自分はあえてパチ怪人ソフビメーカーとして見ている。

2010年の新プロダクツ・レギュラーサイズのネクストマン、
そしてリリースされたばかりの
スタンダードサイズアイテム、カオスマンXは
昭和のパチ怪獣カードの中に出てきた
あやしげではかないヒーローが漂わせている空気を
明確に継承・リイマジネートしたキャラクターとして
REAL×HEADがこれまでも根底で表現してきた
パチの極北感の強度・濃度をこれまで以上に高めている。

カオスマンXを手にしてカンチャクをコキコキ動かしてると
腕先が分離してカンチャクになってるので、なんとなく
大野剣友会頃の特撮ヒーロー独特のこぶしのはいった
溜めのポーズになっていたり。
フォルムや可動の中に好き者なら見出せる妙なこだわり感と、
昭和独自のヤレ造型を継承したニッチな目線の面白さが
混じり合って、現代にパチ怪人ソフビを生み出すことに
新たな意味が見出されてくる。それはほかでは味わえない
不可思議な脳内の空間創出といえるものだ。

いわばお客それぞれが妄想支援ツールとして
意味付与して楽しめるメーカーさんといえる。
森かつら氏も特に自社の存在を明確には定義せず、
お客のイメージングに任せているようなところもある。
そもそもREAL×HEADはソフビを通して集まった集団の
ようなものであるといつかは言っていたし、
実はメーカーかどうかさえもわからない。

その点をプロダクツのミリキとつなぎあわせて考えると、
REAL×HEADはいわばメーカーサイド、お客の区分なく
ソフビを通して何かを幻視し、さらに不可視な先に向けて進む
関わる者、個々の推進力をリチャージする集団
のようなもの・なのかもしれない。









DR.STRANGE TOYSさんのミュータントジガオス。
先日のパチサミで抽選品としてふるまわれたアイテム。
異形にしてコミカル。エヴァンゲリオンの新装備あたりを契機に
さいきんこういうピンが一斉に惹起してるような
メカやクリーチャー表現が気になります。



一見、和菓子やさんかと。
思わず口に運びたくなる。











某スポーツ新聞の連載漫画に出てくる
スタミナまんまんなオットセイくんと対決するミロクカオスマン。
オットセイくんもこうして真頭の店内に生息してると
妙にハマってません?



新たにリリースされたツートンカラー人造人間カラーの
真夜快速アディオス。「なぜだ、電車なのに人造人間カラー?」
(アクマイザー3のサブタイトル風)と一瞬思っても
そんな意味を超越して現物がさきに存在し、
ソフビとして存在を主張することで
見る者の脳内に塗装パターンとキャラクターから
妄想がかきたてられ増殖、ストーリーと意味がつむぎだされるのが
REAL×HEADキャラクターの独特なミリキ、真骨頂といえます。


カイジュウブルー×ITOKINPARK

2010年11月27日 | インディーズソフビ


だいぶ寒くなってきたけど、昼間、仕事の移動中に街中を
陽光をあびながらブラブラする時間はいっときのココロの休息になったりします。
それも嵐の前の静けさ。

来週からいよいよ年末の納期に向けてバタバタしだすのDEATH。きのう、
お仕事先にうかがって帰るとき、猛烈に牛丼が食べたくなって
手近の松やに。この松やのお品書き上では
牛丼でなくて牛めしという名前なのですが
うめえのなんの。
空腹なときにタイムリーに胃に送り込む
こういう定食メニューは、脳にしみるのを自分で知覚できるほどオイシイですね。

用事で取引のある方の家に言ったらちょうどツリーの飾りつけが
終わった頃合。それを見ながら一杯いただいたら
気分的に一足先のクリスマスみたいになってしまったのですが
まだまだ年納めの本番は先なのだった。
新宿も渋谷も街路樹のネオン取り付け作業が
せかせかと作業の人たちが専用車で木の上に上がり
日中行われている。11月も過ぎると師走はじきですね。。。



てなわけで盛り上がったパチサミも終わったのですが、同じ新宿では
キュートなソフビたちの新たな祭典が続いております。

新宿マルイワンのカイジュウブルーさんで開催中の
ITOKIN PARKさんの展示を拝見してきました。
デザイナーズソフビメーカーとしてとにかくソフビの質感を生かした、
丸っこくカワイイ、ほのぼのとしたキャラクター表現を
追求してきたメーカーさん。

ファンタジー系からナノSF風、妖怪、メキシカンモンド系まで
毎回テイストの違う切り口でプロダクツを生み出すアイデアの豊富さに
驚かされます。
ITOKINさんは日本の昭和のまったりとしていた時代のアニメーション表現に
自分のイマジネーションの原点をお持ちで、
オリジナルの「カワイイ」に主眼を置いたアイテムを
現代のソフビ成形表現、塗装表現をフルに生かし具現化してきました。
最近は海外のアーチストさんに注目され、
コラボレーション活動の機会も増大しています。



BED MONSTER.海外アーチストさんとのコラボプロダクツ。
ITOKINさんは男の子とくまのぬいぐるみなどの製作を担当。
ほわんと眠りについている夜のまどろんだ時間の情景表現がスバラシイ。
実物の質感もきれいです。





ルチャ・ベアのカスタム。マスク塗装でかなり緻密な
ルチャ・ベアマークがマスクやタイツ部分に施され、
決定版的なアイテムといえます。



ガルル。眠たそうな顔をしてるけど、首飾りはしゃれこうべという
モンドビザールなキャラクター。
ガーガメルさんの個展でも販売されたことがありますね。
今回は会場限定品で各ディティールにキッカリとマスク塗装の施された
ブラックのカラーのガルルも販売。かなり見栄えがしてオススメです。



KAWADOUJI。淡い色調が美しい妖怪?妖精系のキャラクター。
サンガッツさんにおけるSUIKOちゃん的位置づけのキャラだろうか。
河童系のキャラクターは個々のソフビクリエイターさんで解釈が違って
見比べるのも面白いかもしれません。



ハイテクとファンシーのハイブリッドキャラクター、NANO(ナノ)。




ITOKINさんキャラのスタンダード、ヒマランとミカズキン。
しかし気づけばキャラクターがたくさん出てるんだなあ。



ルチャベアもいままで販売したカラバリが勢ぞろい。
ヒーローカラーとしてタイガーセブンver.なんてのもありましたね。




こちらが今回の限定品ルチャベア。表面がキラキラコートで
通常品ながらカスタムアイテムなみに見栄えのするアイテムです。

カイジュウブルーさんは新宿発信の新鮮なおしゃれとカルチャーの今を切り取って
アピールしているのですが、その見せ方、提案の仕方が面白く、
毎回ソフビ関係の展示ならずとも
何か発見がありますね。1階の他店の店頭もブリーチの劇場版公開記念
特別グッズの販売とか、アグリードール関係の製品紹介、年末らしく
インテリアチックにおしゃれなカレンダーの展示など
幅広いポップカルチャーカテゴリーから切り取ってきたアイテムを
偏執性をもって魅せるオールレンジ攻撃で仕掛けており、
1階は今、クリスマスの街中を見るように、かなりにぎやかです。
アニメ関係のグッズもこちらの店頭で紹介されると
アニメとしての枠で見たときと違った視点で面白さに気づいたり。
ここでの見せ方が、素材がそのジャンル内でくくられているときには
気づき得なかった新たな美味さを引き出している・というか。
TOKYOの様々なカルチャーも他国からの関心を受けて
より多義的に変わってきているのでしょう。
そしてインディーズソフビもそのさなかにあって「今を伝える」
商材としてカイジュウブルーさんから選ばれた存在といえます。

カイジュウブルーさんはクリスマスに向けて、ソフビ関係でも
催事がまだまだ続くようなので、引き続き年内の
店頭展開に注目したいところです。