KADOMIUMTANK ソフビブログ

ヘミングウェイの詩にこんなのがある。
「人生は素晴らしい 戦う価値がある」
後の方は賛成だ byモーガン・フリーマン

Fate Prototypeコスプレ併せ撮影記Ⅱ

2014年03月04日 | イベントルポ











バチカンも匙を投げた恐るべき禁断の戦闘力を持つ、
血塗られた宗教戦争の歴史を闇から支えてきた、記録に残ってない
戦慄の伝道師・サンクレイド・ファーン神父。コスプレイヤーはてるこさん。
番外マスターという黒い称号を持つ、曲者キャラぞろいの本作でも悪のミリキに満ちた
ファーン。










今回の撮影前にレイヤーさんのコスネームは教えていただいてたので、撮影前の
イメージ確認用にコスサイトのてるこさんの他のキャラコスプレの写真を見させて
もらって印象は掴んでいたんですが、こんなにカッコいい妖艶な仕上がりになるとは
思わなかった。本人を前にして3倍返し、撮影させてもらって10倍返しくらった
みたいな。待合ルームにてるこさんがなのあんさんと入ってきて、
ビックリして感動してって感じでした。

なのあんさんとも確認して、基本ファーンは直立不動で常に姿勢を崩さす、
涼しい笑顔をたたえていて、強者の余裕を醸し出している
ことにしようと見解が一致して、てるこさんに、クールに佇み、
微笑しながら相手にささやき、次第に精神が蝕まれ虜になるような
静の怖さをメインに打ち出して撮らせてもらいました。
相手を魅了させる神父で、その内なる精神が揺るぎ無い悪というのは
直面したら怖いでしょうね。構図もなるべく左右対称にして、
神父相手に教会でざんげしているような一人称感を出しています。



劇中にもある、ファーンがとうとう綾香を生贄の祭壇に載せることに成功して
準備体操をしてるシーンの再現。なーんも言わないでも
軽くこんな演技を見せてくれるので
てるこさんのキャラの読み込みっぷりはメイクと同様さすがって感じ。



綾香は大きな屋敷にひとりぼっち。黒魔術師としても技術は拙く、
家系の遺した技術を本人が継承する気もない。他人と争うことを教えられていない、
心優しいが、試練を生き抜くには器用でない娘。
ひとりでは苛烈な聖杯戦争を戦えるわけがなく、父の墓に墓参して空ろに
墓石を見つめている綾香。



ある雨の日、綾香の前に端正な顔立ちの神父が現れる

優しく穏やかな口調で神父がささやくように口にしたのは聖杯戦争の開始の報せ。

「聖杯戦争、まもなく始まりますが、あなた自身は準備はされなくてよろしいのですか」


綾香「私は戦いません。。。


わたしは聖杯なんて知らないし、


。。。要りません。。。」



宣戦布告も優しくささやくような口調で相手に静かににじりよるファーン、怖い。
「これは見たいよねー」という話になり、撮影したショット。
劇中は雨なので本当は外で傘をさして撮りたかったけど、
繊細な撮り味が出たので結果オーライということで。







この窓際で静かに近づくアングルはタコリクエストのもの。神父、怖さ最強!!



当然、綾香をファーンが捕縛するシーンも撮っております。
綾香はとにかくヒロインピンチマニアにはたまらんキャラですね。



綾香SOS!
マスターの証である胸の令呪が神父に奪われる。

OVAではこの後綾香がどうやって祭壇から脱出したのか描かれてないw
もちろんセイバーの救援で辛くも救出したのだろうけど、きになる~
OVA全長版を製作せよTYPE MOON!

残念だったというか申し訳なかったことが、てるこさんにひとつあったんです。

あの舌の上に刻印された令呪を別パーツで作ってくれてあったんです。
撮影時にバタバタしてて皆うっかりしていて、自分も見せてもらっていたのですが
装着して撮影できなかったこと。よく出来てたんですよ、令呪の載った舌。
せっかくものづくりにも頑張っていただいてたのに申し訳なかった。
機会があったらリベンジお願いしますネ☆



そんな中、スタジオ外では小雨の中、
セイバーVSアーチャーの戦闘が!!時系列的には、美沙夜も屍人化して復活、
綾香はファーンの儀式のえじきになりかけ、セイバーと綾香がはなればなれの
超ピンチの大状況。

劇中の可能なシーンは全部撮るか、みたいなカオスな勢いになっていた現場。
しかしみんな休みもほとんどなしで気合入ってるわ☆

さらにここで、タコ的にはファーン同様にしびれた
沙条家・超因果者の姉、愛歌の登場。





綾香とセイバーの戦いを見つめるもう一つの人影が。

行方不明になっていた、綾香の姉・沙条愛歌。



今回撮影の2日前にレイヤーさんのキャスティングの変動があって、
当初予定していたなのあんさんによる愛歌役が妹の綾歌役に変更になったことで、
久遠さんが美沙夜と愛歌のニ役となりました。

小柄な久遠さんが演じたことで
年齢が少女の頃に現代の時系列から消滅し屍人として復活したときは
妹よりも年下の少女に見える姉、という設定が生きることとなりました。
なのあんさんの綾香との身長差も醸し出せて結果オーライです。

久遠さんにより、少女らしいピュアさや酷薄さも出ましたね。
なお、衣装はなのあんさんが作ったもの。





鉈と鳥篭はタコの私物コレクション。ていうか鉈は納屋を片付けてたら
出てきたんだけど、使い古した雰囲気がイイので手入れした。
持ってもらうといい感じ。
愛歌は自分的にひぐらしの竜宮レナと種ガンダムのステラ・ルーシェと
ガンパレードマーチの野々美を足したようなイメージ・



生贄を求める少女のカタチをした黒魔術師。
父を手にかけ、妹の綾香をも聖餐にささげようとした。
しかし成長した綾香は、その当時の記憶が部分的に消失している。

そして愛歌はかつて行われた聖杯戦争で、そのシステムがもたらす負の部分に
契約者のセイバーを気づかせた契機になった人物でもある。

愛歌の瞳にはためらいも懺悔も同情心といった気持ちもない。
そして、冥府から蘇生し再度現世でスタートした聖杯戦争に参戦、
しかし、その身はすでに屍人と化している。

愛歌は自分のセイバーへの愛に執着しひたすら、自分の思いのまま、
純粋に行動する。マスターとサーバントの愛憎が渦巻き、
姉と妹は再び開戦した聖杯戦争の渦中に飲み込まれていく。。。





作品上では青い光をまとって笑顔で佇んでいるようなショットのみだったの
ですが、黒魔術師としての精神的強度をアイテムでイメージ表現したいと思ったので、
綾歌はけっして生贄の儀式に使わなかった鉈と、
愛歌が屠るために保護した鳩を閉じ込める鳥篭を持ってもらい
撮影。GOTHな少女キャラクターのような雰囲気が出せて自分的に嬉しかった。

愛歌はGOTHイメージでいろいろ撮影して遊べそうなダークヒロインという印象。
あくまでタコ自己解釈となった愛歌ですが、久遠さんがそこは表情付けや
ポージングをとって黒魔術師の精悍さとデカダンスな雰囲気を
上手く表現してくれました。
設定画通りでいつも裸足なのも常人ならぬ雰囲気が出ています。

今回は実現しなかったけど、コスを作り、もともと演じる予定だった
なのあん版愛歌もどんな仕上がりになるか、見てみたいですね。







屋上の庭園で新たに誰かを屠り、召還の祭儀を行う愛歌。
屠るために獲物を選び天使の笑顔で祝福しながら箱舟の船上に招き入れる少女。
やがて白い船上で屠られる者の声、死の歓喜の歌が鳴り響く。

その名の通り、セイバーのために純粋な愛の歌を歌う娘。妹の綾香のように、
決して黒魔術を使うことにためらいも後悔もない。
愛歌こそが黒魔術師として、サーバントを本来ある姿で召還できる存在のはずだった。

しかしそこには妹の綾香にはあって、姉の愛歌には足りないものがあった。

雨の中で鉈を虚空に掲げてもらい、久遠さんに外に立ってもらいました。
他のレイヤーさんも「うーん、怖い。。。」と声が漏れました。

スタジオも何か中世の処刑場になり、そこで実況撮影しているかのようdeath.
久遠さん、寒いところTHANX。







愛歌、そして綾香それぞれのマスターの陣営に着きマスターを守るセイバーを撮影。
セイバー役のきったんさんもあこがれのマスターたちとのツーショが出来て、
とっても嬉しそうでした。





ファーン神父と愛歌、ダークな2人のツーショ。
ダークキャラ燃え萌えなタコ的にしびれます。



綾歌、愛歌姉妹とファーン神父のスリーショット。
神父と愛歌が背後霊みたいな映り込み。
午後の撮影は映画を自分たちで作りながらリアルタイムで鑑賞してる
みたいな不思議な自給自足感が漂っていました。
または、ほかほか弁当作って自分らで食べてるみたいな。















甲冑サーバント組もおつかれさまでした。



「Fate Prototype」はOVAといっても全編ではなく、名場面シーンを中心に構成された
イメージOVA的なつくりで、現時点で全編は存在しておらず、物語の全貌もはっきりは
わかりません。

しかし Fateファンにとっては未完成な存在であるがゆえそのまだ見ぬ
物語の大半に胸躍らせる存在となっており、
こうしてファンが集ってシーン再現やキャラ愛の込められたコスプレとして
併せ撮影が成立するだけのミリキを十分に備えたコンテンツであります。



そしていつかはファンの想いが届いて、全編が存在する作品として
完成するときがやってくるのかもしれません。
それはあたかも魔術師の善の魔法がサーバントの奇跡を呼び起こし過酷な聖杯戦争の
戦局を超えるかのように己が夢描いた愛の物語を完成させる瞬間になることでしょう。





熱いファンが今回参集し私家版的実写版としてカタチにすることが叶ったのです。思うに
「Fate Prototype」自体、原作者が自分のピュアな創作衝動を
そのままものがたりとして作製したのが発端なので、
それをファンの創作として実体化するというのはいわば本来の流れに添う行為なの
かもしれませんね。

そして、コスプレの併せというものは、時にプロットオンリーで未完の作品、
映像化されてない作品を愛好者たちが
この世に召還させることのできる魔術の祭儀といえるのでしょう。
自分にとっても、新たなコスプレの面白さ、醍醐味に触れられる機会となりました。



(皆様おつかれさまでした。。。いろいろ撮影したけど、後は各レイヤーさんが
ネット上などで発表するかも!自分も楽しみdeath☆
なのあんさん・どうもありがとう。)


~イタリア映画いろいろ観返したい~
エンニオ・モリコーネとかリズ・オルトラーニとかサントラ集。
雨の日とかぼーっとするような天気の日に
家に篭って観たくなるのがイタリア映画。
の、メロディはキレイ系だけどけだるーいBGM。

【House By The Cemetery 1981 theme】

http://www.youtube.com/watch?v=-dWRq1v-x7c


【SPASMO MAIN THEME/ENNIO MORRICONE】

http://www.youtube.com/watch?v=n1U35a0sdrc


【Main Theme for "Cosa Avete Fatto A Solange"/Ennio Morricone】

http://www.youtube.com/watch?v=CfV0-EeuMVI


【Amore Come Dolore (Original)/Ennio Morricone】

http://www.youtube.com/watch?v=LpwKgKnuMQY

【Non si sevizia un paperino/Riz Ortolani】

VHSは持ってるけど、「マッキラー」の国内ソフト化はいったいどうなったんだあああ

http://www.youtube.com/watch?v=vWnDrCTV-BA

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2 コメント

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Unknown (メガたぬき)
2014-03-09 08:28:23
どうも、おはようございます!

コンクリ感が良いですね。白い背景だと
近未来SF映画のセットみたいな感じに
見えました。
段差を利用した構図の写真もライダー
ぽく空間の奥行きがあって良いなと
思いました。
螺旋階段がゴジラ対メガロの
伊吹研究所内のセットみたいな。
撮っていていろいろ工夫できる楽しい
撮影だったのかなと思います。
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Unknown (タコペッティ)
2014-03-09 12:49:05
>メガたぬきさん

こんにちわ。
コンクリート打ちっぱなしバックで甲冑を闘技場の戦士
みたいに撮る意向が先方にもイメージであったようで、
そのあたりに気をつけた感じです。
雨が降って外撮影は金属感のある
反射が期待できなかったのですが
逆に衣装のディティール
をくっきりと撮るにはよかった気がします。
螺旋階段が入ると、とたんに
近未来SF映画の基地っぽくなっていいですよね。
「ゴジラ対メガロ」の頃の東宝ゴジラモノは福田監督が
持ち前のスパイアクション系の作風を生かして撮って
いたのでその影響のロケーションやセット撮影が感じ
られる頃でしたね。ゴジラ単体では映画の展開に
限界があった頃でしたし。

「fate」シリーズは平成ライダー初期の作劇に影響を
受けているとファンにもよく言われてきたので、
実際に立体物を撮ると空気も似てくるのかもしれません・

レイヤーさんたちが衣装を気合入れて
自作してキャラの大半が
集まった撮影だったので、映画の
セットで撮ってるようで楽しかったです。
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