ぶんやさんち

ぶんやさんの記録

年寄りの知恵と老人の戯言

2008-09-15 16:27:30 | ときのまにまに
今日は「敬老の日」と称せられる国民の祝日で、1966年の「国民の祝日法」の改正の際に、「建国記念日」(2月11日)、「体育の日」(10月10日)と併せて制定されました。もともと、2月11日の「建国記念日」制定をめぐる大議論から、国民の目をそらすために東京オリンピックを記念する「体育の日」とこの「敬老の日」が考えられたので、あまり深い議論はされなかったように思います。
「敬老の日」の由来については、一応、1947年、兵庫県多可郡野間谷村(現在の八千代町)の門脇政夫村長が提唱した「としよりの日」が始まりとされています。当時、村では「老人を大切にし、年寄りの知恵を借りて村作りをしよう」という主旨のもと、農閑期の気候も良い9月中旬の15日を「としよりの日」と定め、敬老会を開くようになり、それが1950年からは兵庫県全体で行われるようになり、やがて全国に広がった、とされています。しかし、「としより」という呼び方に各方面より異議が起こり、「老人の日」にいったん改名されました。それが、上記のように、1966年の「国民の祝日法」の改正の際に、法律化されたのです。そんなわけで、わたしも最近までは「こどもの日」や「成人の日」と同じように「老人の日」という言い方をしていました。
しかし、実際に老人になってみると、いわゆる敬老行事というものが、少しも「敬老」に値しない、むしろ「お前は年寄りなのだから温和しくしておれ」という「高齢者宣告」のように響いてきます。むしろ、兵庫県の田舎で始まった「老人を大切にし、年寄りの知恵を借りて村興しをしよう」という主旨の方がはるかに気持ちが行きとどいているように思います。
そのうち、高齢者の選挙権が剥奪されるのではないかという危機感さえ持ちますが、幸いなことに、自民党政権の年齢構成の方が、全国平均より「高齢化」しているので、そういうことはないと思いますが、そういうことにならないうちに、高齢者の選挙権で、政治を変えれたらいいなぁ、と思っています。「年寄りの知恵で日本を良くしよう運動」でも始めるか。以上、「老人の日」にちなんで、老人の戯言。(水戸黄門の声音を真似て)はっ、はっ、はっ。

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