第3巻(ア・ケンピス版、いわゆる岩波版では第4編)は、ホロートの聖餐式に関する手記を収録したものである。ア・ケンピス版では「祭壇の秘蹟について」と題されているが、原写本には「聖餐拝受について」となっている。最後の18章は聖職者に対する勧めで、おそらくこれはホロート自身の筆ではなく、トマスの同僚スフォーホーヴェンの手によるものである、とされている。 . . . 本文を読む
由木康先生によると、本来の『イミタチオ・クリスチ』は第2巻第2部で完了する筈であったが、実は著者のホロートの生涯に思いがけない悲劇的な事情が起こった。そのために第3部が付加されることになった、とのことです。
1383年秋、ユトレヒトの司教によって「司祭でない者の説教停止令」が出されたのである。 . . . 本文を読む
第2部 キリストは修道者の心に語りかける
この部分は、Dominus(主)とServus(奴隷)との対話という形式になっている。これを由木訳では「イエス・キリスト」と「弟子」と訳し、岩波版では「キリスト」と「信者」と訳している。この対話はあくまでも心の内部(interna)でも対話であり、要するに修道者の「内面対話」である。ということで、私は「キリストと修道者」という言葉を使うこととする。 . . . 本文を読む
第2巻 内的なものについての勧め
第1部 内的対話について(第1章〜第12章)
第2部 忠実な魂へのキリストの内的な語りかけについて(第13章〜第34章)
第3部 内的慰めについて(第35章〜第60章) . . . 本文を読む