茂原市ことぶき堂鍼灸院

茂原市で鍼灸治療院を営んでおります。
東洋医学や日常生活のあれこれを日々綴っています。

壽堂日記25年1月6日「腎虚証・様々な症状の患者様の治療。」

2013-01-07 04:34:19 | 日記
「風邪で頭が重く・空咳が残り・喉頭の痛み・不眠・ねあせ・頸肩こり・耳鳴り・腰痛・膝痛・腹部軟弱・慢性疲労・冷え性」のお客様が来院、症状が多岐にわたり疲労が蓄積している感じでした。

そんなに多くの症状を一度の治療で治せるのかとお思いになるか知れませんが東洋医学では「本を治せば全ての症状は治まる。」と考えます。

月曜日からお仕事なので症状の改善にみえられた訳ですが、気血津液病症では「気」の生成不足と消耗過多が原因で、気虚が進行して温煦作用が低下した「陽虚証」と判断しました。

治療は全身の気血の調整を主として刺さない鍼を使用する「積聚治療」を行いました。

脈診・腹診を総合して今回は「腎虚証」で治療を行いました。具体的には「腎陽虚証」となります。
今回は「腎が虚している」からすべての症状が出ていると考えます、「冷え=精気の虚」を補えば症状は改善します。

腹診すると腎の領域の督脈上の「曲骨」の圧痛が一番著明でしたが、それだけ「冷え=精気の虚」が強いことが伺われます。


膝関節の陰谷・陽陵泉、足先の三陰交・太衝の痛みも指標として「気を動かして冷えを取る。」治療を進めていくと、まず三陰交の痛みが解消し体の上部に昇っていた「気」が原因の頭重・耳鳴り・頸肩こりが治まって来ました。

さらに治療を進めていくとコリコリであった頸と肩の筋肉が柔らかくなり手足が温まり始め喉頭・腰・膝の痛みも和らいで来ました。

鍼灸治療は自律神経に作用して交感神経の興奮を抑制するので不眠症も今晩はよく眠れると思います。

背部治療を終えると腎の領域の「曲骨」にあった痛みが解消しており「腎の気」が補われたことが確認できました。

治療後患者様は「体がポカポカして気持ちいい。明日からの仕事を乗り切れそう。」と感想を述べられていましたが、治療後体が温まるのは「腎虚証」の治療が効果を発揮した証拠でもあります。
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