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成道会・実践空手道クラス

2009-08-16 17:08:00 | 格闘技、武道
太気拳の研究団体として発足した成道会であるが、太気拳を修得するための手段として組み手が必要であることは、これまでに何回も述べて来たとおりである。

成道会自体、発足当初は「太気拳成道会」と名乗っており、岩間先生から伝授された太気拳の訓練とは別セクションで打撃技術の練習を行っていた。

成道会における太気拳修行者にとって、修得に時間のかかる太気拳とは正反対に、1~2年で組み手に参入していけるだけのパンチや蹴りといった打撃技術の修得は必須であり、これらがやがて太気拳の中に融合され昇華されていくことを念頭においておくことが必要であることは言うまでも無いが、この打撃練習のみでも充分に機能させることを目標にしたのが、実践空手道クラスである。

このクラスの設置にて太気拳を機軸に実践空手道も研究する団体として「空手拳法成道会」と改称している。

太気拳の枝葉として存在していた打撃が、これそのものでも機能し得る現代的な即効性の高い「実践空手道クラス」として位置付けてあり、このクラスのみ登録して稽古参加することも可能である。

繰り返すが、修得に何年も要する太気拳とは対照的に2~3年で組み手による自由攻防ができる水準の打撃技術を身に付けてしまうのが目標である。

従って、ある程度の即効性が無くてはならないし、かと言って太気拳修得の妨げとなっては、本末転倒である。

そのため、体力強化を基盤にしたアスリーティックな内容はもとより、身体操作を重視した効率的な動きの獲得を目指している
筋力強化は、おおむね手足パワフルに稼動させるための大筋群の鍛錬であるので、あまりこれを積極的に行うと立禅による内勁の開発の妨げになる。これは又、別の機会にでも詳しくコメントしたい。
そのため、内勁の獲得ほど困難ではないにしても、やがて、それらが内勁を用いた動きに転化される際にネックにならない動きの養成手段が無くてはならない。

そこで現在までに発表されている運動理論のいくつかを実践してみて、有効であったものを取り入れて打撃技術の修得に生かしている。
反復練習での個々の技を洗練させることも無論必要であるが、身体操作を基盤とした打撃技術の修得を重視している。

初心者を対象にした組み手を目標に取り組むのが空手クラスの役割であり、対人練習は級によるステップアップ方式で、組み手という特殊な状況に無理のない方法で慣れていく様にしている。

9~6級までは段階により数種類のマストレーニングのみを行い、実際の組み手、スパーリングに近づけた形態での模擬体験を繰り返す。
5級からマスク着用によるフルパワーでの組み手、スパーリングに参加していける。
4ヶ月に1回、昇級審査を行うわけだから、スパーリングに参加していくまでには最低1年から1年半を要し、その間、無理のないマストレーニングにて攻防の感覚をつかんでいく。
と同時に、ミットトレーニングを中心とした打撃練習で組み手の場に耐え得るだけの威力を持ったパンチや蹴りを身に付けていく。

当たり前の話だが、実際の組み手とマスとでは全く異なるのであるが、この様なかたちをとることで初心者が組み手に対して必要以上に恐怖感を持つことを少しでも無くし、必要期間の間に充分に攻撃と防御の基礎的な応対能力を持たせることで、組み手への参入を可能とするのである。

又、成道会から各種大会に参加していく場合は、太気拳ではなく実践空手道として参加していくことになる。
大会へ参加していく以上は、現段階で成し得るベストを尽くさねばならないことは言うまでもないが、その場合、太気拳の術理を生かすことよりも、そのルールにいかに適合した動きや技術を試合の日までに備えられるかであり、これは太気拳修得とは別次元の課題となり、大会用のスパーリングも含めた実戦練習は空手クラスで行われる。

次回、成道会実践空手道で採用されている身体操作の一部を紹介してみたい。


空手拳法成道会
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