成道会では立禅を指導する際に全くの初心者である場合、とにかく立ってもらうことから始める。最初は肩も脚も張ってきてつらいし、何よりも一定時間ジッと動かずにいることが苦痛だという人が多い。人間は寝ている時以外は何らかの活動をしているのが当たり前である。何も考えずにジーっと立ち続ける等、普通ではありえない事である。
立禅が一体いつくらいに、一体誰が考え出したのかさえも不明となっているが、科学文明が発達していないような大昔に、誰か天才的な人物がそのインスピレーションによって発見したのではないだろうか?それが武術家であったのかどうかも分らないのだが。
動かずに長時間同じ姿勢を維持するという点では立禅も座禅と同じである。昔、ある縁で1~2年位座禅に取り組んだことがあるが、座禅の究極の目的は思考すらも停止させ、禅定(ぜんじょう)と呼ばれる無我の境地に少しでも近づくことだ、と教わった記憶がある。
長時間、禅を組んでいると何ともいえなく気持ちの良い時間がやってくる。禅定の初期段階である。心身ともにリラクセーションが深まり、この状態はそれを体験した人でないとわからない。故に最初はとにかく立て、あるいは座れ、なのである。
人間の心と身体の機能は全く持って不思議である。リラクセーションを獲得するにはまずはジッとすることなのである。
この状態が更に深まっていくと自分が自分でなくなるとか、一切の思考が停止するといわれているが、人類史上そのような無我の境地にまで到達できた人間はほんの数人であろう。武術として立禅に取り組む場合、このような究極の境地でなく、とにかくこれは気持ちが良いということを自分の身体で知ることだと考えている。最初、その様な状態を体験しておくと次に立禅を組む時もその状態を無意識に目指すだろう。
やがて、条件反射のように立禅を組むとすぐに気持ちよくなる。これは自身のリラクセーション能力が段々と高まっていることを示している。
この様にまずは心身のリラクセーションを自然に引き出していくことが大切なので、早朝、屋外の出来れば樹木の多い場所がよいとされるし、室内で行なうにしても最初はテレビやラジオは消して、できるだけ静かな環境を作った上で行う。慣れると、多少の喧騒の中でも構わずに心地よい状態となれる。
健康法として立禅に取り組む場合、この段階でも十分である。心身の緊張が緩和し、自律神経のバランスがとれ、筋肉中の血流が促進される。脳疲労も抑制される。
私の過去の経験であるが、仕事が大変忙しくてとにかく身体がだるくてきついといった時に30分位、立禅を組むとウソのように疲れが取れて頭がスッキリとした。又、鼻炎のひどい時期があって仕事中も困っていたことがあったが、早朝に起き出し、やはり30分位、立禅を組んだ日は不思議と鼻炎がおさまっていた。
この様な体験を繰り返すうち、今や立禅は体調管理の一環としても欠かせない日課となっている。
立禅に取り組んでいく場合、その目的が武術であれ健康法であれ、このリラクセーションを得る段階に到達しないと話にならない。その為には、繰り返し述べるがまず立つことなのである。
成道会では、まずこの段階を最初のステップとして確認する。武術として具体的に役に立ってくるのはまだずっと先の話であるが、このようなリラクセーションの獲得だけでも十分有意義であろう。早い人で立禅を組んだその日から、遅くてもちゃんと言われたとおりにやっていれば3ヶ月程度でこの状態は体験できると思う。
次回は、この次の段階、上虚下実などについて述べたいと思う。
空手拳法成道会
http://www.joudou.jp/
立禅が一体いつくらいに、一体誰が考え出したのかさえも不明となっているが、科学文明が発達していないような大昔に、誰か天才的な人物がそのインスピレーションによって発見したのではないだろうか?それが武術家であったのかどうかも分らないのだが。
動かずに長時間同じ姿勢を維持するという点では立禅も座禅と同じである。昔、ある縁で1~2年位座禅に取り組んだことがあるが、座禅の究極の目的は思考すらも停止させ、禅定(ぜんじょう)と呼ばれる無我の境地に少しでも近づくことだ、と教わった記憶がある。
長時間、禅を組んでいると何ともいえなく気持ちの良い時間がやってくる。禅定の初期段階である。心身ともにリラクセーションが深まり、この状態はそれを体験した人でないとわからない。故に最初はとにかく立て、あるいは座れ、なのである。
人間の心と身体の機能は全く持って不思議である。リラクセーションを獲得するにはまずはジッとすることなのである。
この状態が更に深まっていくと自分が自分でなくなるとか、一切の思考が停止するといわれているが、人類史上そのような無我の境地にまで到達できた人間はほんの数人であろう。武術として立禅に取り組む場合、このような究極の境地でなく、とにかくこれは気持ちが良いということを自分の身体で知ることだと考えている。最初、その様な状態を体験しておくと次に立禅を組む時もその状態を無意識に目指すだろう。
やがて、条件反射のように立禅を組むとすぐに気持ちよくなる。これは自身のリラクセーション能力が段々と高まっていることを示している。
この様にまずは心身のリラクセーションを自然に引き出していくことが大切なので、早朝、屋外の出来れば樹木の多い場所がよいとされるし、室内で行なうにしても最初はテレビやラジオは消して、できるだけ静かな環境を作った上で行う。慣れると、多少の喧騒の中でも構わずに心地よい状態となれる。
健康法として立禅に取り組む場合、この段階でも十分である。心身の緊張が緩和し、自律神経のバランスがとれ、筋肉中の血流が促進される。脳疲労も抑制される。
私の過去の経験であるが、仕事が大変忙しくてとにかく身体がだるくてきついといった時に30分位、立禅を組むとウソのように疲れが取れて頭がスッキリとした。又、鼻炎のひどい時期があって仕事中も困っていたことがあったが、早朝に起き出し、やはり30分位、立禅を組んだ日は不思議と鼻炎がおさまっていた。
この様な体験を繰り返すうち、今や立禅は体調管理の一環としても欠かせない日課となっている。
立禅に取り組んでいく場合、その目的が武術であれ健康法であれ、このリラクセーションを得る段階に到達しないと話にならない。その為には、繰り返し述べるがまず立つことなのである。
成道会では、まずこの段階を最初のステップとして確認する。武術として具体的に役に立ってくるのはまだずっと先の話であるが、このようなリラクセーションの獲得だけでも十分有意義であろう。早い人で立禅を組んだその日から、遅くてもちゃんと言われたとおりにやっていれば3ヶ月程度でこの状態は体験できると思う。
次回は、この次の段階、上虚下実などについて述べたいと思う。
空手拳法成道会
http://www.joudou.jp/