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脳トレ(?)太氣拳

2012-06-04 08:22:00 | 格闘技、武道
前回の書き込みで、太氣拳の諸訓練を行なうと疲労や倦怠感が解消されると言ってみたり、反対にヘトヘトに疲労する場合があると言ってみたり、本当はどっちなの?と言われそうなので、少し、補足しておきたい。

ややこしいウンチクを垂れたけど、わかりやすく言えば、運動時の脳の学習活動において、新しい動きや技は大脳によって制御され小脳に蓄積されていくが、やがて大脳の力は借りなくても小脳のみで、つまり、無意識にそれらの動きや技を出来る様になる、というものである。

太氣拳の諸訓練は脳中枢をフル稼働させるから、15分~30分くらいであれば、脳内の血流量がアップして、脳の疲労感や倦怠感が抑制されて気分が爽快になる。

反対に長時間となれば、脳中枢は常に活動しっ放しなので、当然疲労するものと考えられる。

前回の佐藤先生の講習会において、動作の際、指先がどんどん先に伸びていると想像して行なう様に、とか、指先が先端ではなく肘あたりで、そのもっと先に指先があるとイメージして動く様にとの内容があった。

不思議なことに、そのようなイメージ、意念を用いると動きが変わることに気が付いた。

実際に動かそうとしているわけではないのに、形に出ないくらいのわずかな動きが体内で行なわれている。
明らかに、わずかな、それでいて微細な筋収縮活動が行なわれている。

この状態で相手に触れたら、瞬時にそのわずかな動き、力が相手に介入する様でもある。

これも、大脳による小脳の活動のひとつであると考えられる。

そう言えば、合気道でも腕全体が気の流れるホースとなり、指先からは常に気が放出されているといった様なイメージ、意念を持つと聞いたことがある。

訓練中は常に意念を途切らせることなく運動することが要求されるわけで、イメージ脳と言われる右脳が常時、活性化しているものと考えられる。
その一方で、自身の動きの中で、その形体があらゆる方向への力を兼ね備えているかなどを分析、点検する必要もあるので、こちらでは左脳がフル稼働されていると考えられる。

その様に考えると、太氣拳の諸訓練は常に脳中枢をフル稼働させている、言わば、武術的脳トレを行なっていると言えるのかも知れない。

太氣拳は、激しい筋肉の収縮活動にのみ依存せず、脳中枢の活動により動きの体得とレベルアップを目標とする、実に特異な武術である。
であるから、若年時のみでなく、何歳になっても追及することが可能なのだと思う。


太氣拳成道会
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