一昨日の続きです。
朝、起床時間の4時半になると、太鼓が鳴らされるとともに、寺男のおじさんが布団を上げに来てくれました。
まだ、身支度ができていなかったので、大いに戸惑いました。
朝霧が立ち込めて、残念ながらご来光は拝めませんでした。
七面山敬慎院では、現在、内陣格天井の修復をしています。長年の風雪に傷んでいたものを数百年前の造られた当時の状態に戻すのだそうです。
特別に修復中の内陣に入れていただきました。写真の許可も頂いたので、掲載できます。
黒漆、金箔のほか、緑青、群青などの天然の顔料を使って修復作業がなされています。見事な出来栄えでした。
報恩事業の慶賛金を募っていたので、わずかですが協力させていただきました。
落慶は来春だそうです。
朝勤、朝食のあと、敬慎院を後にして、奥の院に向かいました。
ほとんど高低差のない道を10分ほど歩きました。道の両側は樹林に覆われて厳かな雰囲気です。
七面山奥の院。こちらで参籠(宿泊)することもできます。
奥の院参拝の後、下山しました。
信仰のために登るお山は日本中にたくさんありますが、その中で七面山は一番神聖で厳かな山だと改めて感じました。
比叡山、立山雄山、戸隠山、羽黒山、月山などにも登ったことがありますが、観光化、俗化している一面もあります。
多くの人が参拝できることは、それはそれで良いことだと思います。
七面山は、自分の足で4時間山登りをしないと辿りつけないこともあって、観光で参籠する人はほどんどなく、俗世間と切り離された感じがします。
この宗教的な厳粛さを多くの人に体験してほしいと思います。