明日11月3日はお会式法要を営みます。
日蓮聖人がご入滅になったのは、弘安5年(1282)10月13日のことです。
日蓮宗の寺院では、一年で一番大切な行事として、お会式法要を営みます。
新暦の10月13日に行うことが一般的ですが、心證寺では旧暦の10月13日に近い休日ということで、毎年11月3日にお会式法要を営んでいます。
日蓮聖人がご入滅のとき、池上のお山の桜が時ならず花を開かせた故事から、本堂内を桜花で飾ります。
日蓮聖人の御像には、綿帽子をかぶせます。
小松原法難のときに受けた刀傷が寒くなると痛むからと聞いています。
「高祖日蓮大菩薩御涅槃拝図」も本堂に掲げます。
さて、法要は参拝者の皆さまと法華経をお読みしたあと、住職が法話をします。
お会式ですので日蓮聖人のご生涯をお話しいたします。
当山に「日蓮聖人註画讃」という絵巻物があります。
こんな立派な桐の箱に収められています。五巻あります。
今回は巻三を開いて皆さまにご覧いただきながらお話をします。
絵巻ですから、こんなふうに絵と漢文で書かれた物語からなります。
巻三のクライマックスは、龍口法難です。
日蓮聖人が鎌倉幕府に捕らえられ、相州龍ノ口で斬首されそうになったとき、江ノ島の方角から不思議な光り物が飛来して、月のない真夜中は昼のように明るくなり、役人たちは恐れおののき、刑執行人の刀は三つに折れたといいます。
こののち、日蓮聖人は死罪を許され、佐渡流罪となるのです。
お会式にぜひご参詣ください。