若狭彦神社、若狭姫神社を参拝したあと、多田寺へ向かいました。
天平勝宝元年(749年)、孝謙天皇の勅願により建立と伝えられています。
道路に面して仁王門があります。
祀られているのは、多聞天と持国天。仁王門ではなく、二天門というべきでした。
門をくぐり参道を進むと石段の上に本堂が見えてきました。
(写真は若狭おばま観光協会HPより)
ご本尊は、薬師如来と脇侍菩薩二体。平安時代初期の作だそうです。台座も含め、一本のカヤの木から彫り出されています。
仏教が伝わる以前から日本には、森の木に神が宿るという考えがありました。そこに仏教が入ってきて、一本の霊木から仏像を彫り出すようになりました。
菩薩二体は、薬師如来の脇侍として日光、月光菩薩ということになっていますが、向かって右は、十一面観音のようです。多田寺の長い歴史の中で、何度も伽藍が荒廃したり、再建されたりするうちに今の組み合わせになったのでしょう。1200年以上も昔の仏さまがよく守り通されたことだと思います。
続いて、妙楽寺へ、向かいました。
こちらも仁王門が出迎えてくれます。大悲閣の扁額がかかって、観音様がいらっしゃる事がわかります。
お大きな杉に囲まれた参道を行くと
本堂が現れました。鎌倉時代の建立で、若狭で一番古い建物だということです。
妙楽寺は奈良時代のはじめの養老3年(719)に行基が創建したといわれていますから、今から1300年も前のことになります。
ご本尊は、平安時代に作られた木造千手観音さまです。
(写真は若狭おばま観光協会HPより)
秘仏として大切に守られ、近年になっても33年に1度の公開だったようです。おかげで、大変美しい姿がよく残っています。
平安時代の仏さまで、こんなに金箔がよく残っている仏さまは、他にはないのではと思います。