考える英語 (英作で英会話上達!)

身の回りの事から、社会情勢まで、幅広い事柄を、自分の知っている簡単な英語で表現していきます。英会話教室をやっております。

英作『都政8(みんなに都政を取り戻そう)』答えと考え方

2017-01-20 20:04:16 | 英作 解答

 【Tokyo Metropolitan Government】

8. みんなに都政を取り戻そう。

⇒ アメリカではトランプ新大統領が誕生する。色々な発言があるが、その中に以下のようなものがある。彼のツイートの発言で、英国がEU脱退を決めた時の発言である。

・They took thier country back, just like we will take America back.

彼らは自分たちの国を取り戻した。同じように我々も、アメリカをこの手に取り戻すよ。

トランプ氏の英語を借用して、『都政を取り戻す』を表現する。アメリカではなく、ここでは都政。都政とは、つまるところ東京であるので、

 

・We will take Tokyo back. 

 

『みんなに都政を取り戻そう』を少し分析する。

この発言は都知事選で鳥越氏が言っていたスローガンである。なぜ『都政を取り戻す』のか。都政が都民の預かり知らぬ所で行われており、都民不在の感じをみんなが受けるからであろう。東京が、住んでいる人に関係ない所で、役人に管理されて、要するに都民の声が都政に反映されないという意味だろう。それは本来都政のあるべき姿ではないので是正して、今度は都民が主導で都政が行われるべきである、ということ。ということは、だれが主役かで考えると、役人ではなく都民が主役ということ。

都政を取り戻す=都民が主役

主役とはリーダー。よって

・People are the leaders of Tokyo. 

・People are the learders of Tokyo. Don't forget! (忘れるなよ) なんかをつけても面白い。インパクトが出る。

 

都民が主役ということは、東京は役人の所有物ではなく、都民のものであるということ。

 

・Tokyo is ours. (東京は我々の物)

 

belong to (~に属する)を使うのもよい。

・Tokyo belongs to you. 

・Tokyo belongs to each of you. (東京はみなさん一人ひとりのもの)

ミッシェル オバマさんも

・America belongs to you, to all of you. と、あるスピーチで言っている。

 

上記の英語をまとめて使うのもよい。

・Tokyo is ours.  It doesn't belong to politicians.It doesn't belong to someone else. It just belongs to all of you. 

 

belong to という表現も面白い。

アメリカドラマで Lie to Me というものがある。嘘を見抜く世界的権威(the world leading expert of deception)という設定の心理学者カル・ライトマン博士が、次々と難事件を解決するという話。相手の顔に出るわずかな表情(微表情)を見抜き、相手の嘘を見破るのだが、その中で、博士の部下で微表情を見抜ける天才の新人女性トーレスに対して、博士は次のように言う。

You have talent. But talent comes with sacrifice.

お前は才能がある。しかし才能というのは犠牲がつきものなのだ。

It doesn't belong to just you any more. 

そしてその才能は、もうお前だけのものではないのだ。(⇒社会のために使うのだ、ということ)

 

belong to というと学校の教科書では、I belong to the tennis club. ぐらいしか習わないが、上記のようにも言う。簡単な英語であっても深い意味を表す。

マザーテレサの言葉にも、If we have no peace, it is because we have forgotten that we belong to each other. というものがある。

We belong to each other. 我々は互いに属する。要するにみんな孤立した存在ではなく、一人一人は誰かのために存在している、一人じゃない。みんながバラバラになっているから、心の平安は訪れないのだ、ということだろう。

我々は、どこまで簡単な英語の価値に気が付いているのだろうか。我々は難しい英語に目が行きやすい。簡単な英語が持っている深い意味、用法に気が付くことができるように、我々は普段から十分見る目を養っておく必要がある。新しいことを学ぶことも大切である。しかし既に知っている事柄の奥行きを知ることも、特に英語学習においては極めて大事なことなのである。

以上。

 

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英語学習者の皆さまへ新年のご挨拶(及び『捨てること』に関して)

2017-01-03 02:52:09 | 英語学習

当英作ブログをお読みの皆さま、新年あけましておめでとうございます。

年末には妻と一緒に教室と自宅の大掃除を致しました。おかげですっきりと新年を迎えることができます。

自宅の大掃除の際、かなりの本を処分しました。書棚に収まらず、多くの本が床の上に積んであり本を探す時、はいつくばって探すこともあります。

今回とりあえずかなり本を処分して、床にある本はすべて書棚に収めました。

衣服やその他の物品への執着はそんなにないですが、本の処理には困ります。

要る本、要らぬ本の選別は時間がかかります。色々な事を思い起こしながらの作業です。

作業をしながら、捨てるということが人生においてどういうことを意味するのかを考えさせられました。

捨てること。捨てるということは、過去への執着を捨てること。不用品を捨てる。本を捨てる。それより何より過去への未練、執着、後悔、こだわりを捨て、未来に歩みを進めることが捨てることの本来の意義でしょう。

捨てるということは難しい。

英語では『捨てる』という一言も場面によって色々あります。物を捨てる場合の捨てるは、throw away があります。私は本をたくさん処分したので

・I threw away so many books last year. (昨年本当にたくさんの本を捨てた)

・I have so many things in my house. I need to throw them all away. (家の中だ物だらけだ。全部捨てないと。)

このあたりは『捨てる』の基本形。


他にも『捨てる』は様々。

悪い習慣を『捨てる』といった場合、throw away は使えない。この場合、捨てるということは、それをすることを止めるということなので

・I stop smoking. (喫煙を止める)

・I quit smoking.  (喫煙を止める)

このstop など色々使える。

・I stop eating too much. (過食を止める)

・I stop drinking too much. (飲みすぎを止める)

・I stop using my smart phone too much. (スマホの使い過ぎを止める)

他にも悪い習慣を捨てる、ということで、この場合、習慣をhabit、動詞はbreak を使い

・I break the habit of smoking all day. (一日中喫煙する習慣を捨てる)

・I break the habit of chewing nails. (爪を噛む癖を止める)

・I break the bad habit of fidgeting. (貧乏ゆすり等の悪い習慣をやめる)

・I break the habit of eating snacks after midnight. (夜中のおやつを止める)

上記のような習慣を『捨てる』系統はgive up もよい。

・I'll have to give up eating late at night if I want to lose some weight. (痩せたいなら、夜遅くに食べちゃだめだ)

このgive up とhope(希望)を合わせて、~したいという希望を捨てる、というように使える。

・I give up hope of becoming famous some day. (いつか有名になるという希望(願望)を捨てる)

・I give up hope of becoming popular amoung girls. (女性にもてたい、という願望を捨てる)

等、色々使える。


では、プライドを『捨てる』なんかはどうなるか。英語の場合、プライドは捨てるのではなく、

・I will have to swallow my pride to ask my money back. (プライドを捨てて、お金を返してと頼む)

のようにプライドをswallow (飲み込む)と表現する。

・Put your pride in your pocket. という慣用句(ことわざ)もある。これもプライドを捨てるということ。


男女の間のことであれば、私は彼女に捨てられた、などは throw away は使わない。捨てるということは、去ることなので leave を使い、

・She left me. (彼女は私の元を去った)

・He left me for another girl. (彼は私を捨てて、他の女のところに行った)

・He left his wife and children behind and flew to the US alone. (彼は妻子を残して、独り渡米した)※ このあたりのleave は permanent(永久)かどうか状況による。


次は、同じ『捨てる』でも 『過去を捨てる』はどうなるのか? get + behind を使い

・Get the past behind you. (過去を捨てよ/ 忘れよ)

let も使える。

・Just let the past go. (過去を捨てよ/ 過去を手放せ)


他にも『捨てる』=forget (忘れる)となることもある。

・Forget about the past. (過去を忘れよ/ 過去を捨てよ)


まあなんせ『捨てる』にも本当に色々あります。

一年の計は元旦にあり。お正月なのでおせちの海老の話を少々。

腰の曲がるまで、ということで長寿を連想させる海老。

その海老の、おめでたいとされる本当の理由があるという。それは、海老という生き物は、生涯に渡り何回も脱皮を繰り返し、皮がいつでも若くて柔らかく、固くならない。よって海老は永遠の若さの象徴である、というもの。これは漢学・東洋哲学の大家である故・安岡正篤氏の著書にある話。

腰が曲がるまで、というのもよいが、年を経てもなお古い皮(自我、執着)を脱ぎ捨て、世を去るその日まで成長し続ける。我々も海老に見習いたいもの。

さて、捨てる。物を捨てることによって、果たして我々は本当は何を捨てるのでしょうか。

そして英語学習において『捨てる』とは何を意味しているのでしょう。

学習において、その学習を妨げる要因は様々あります。それらを見抜くことが英語上達の鍵にもなります。

捨てるべき習慣は色々あります。なぜ古い習慣を捨てるのか。新しい習慣を身につけるためです。古い習慣の根は深く、容易に捨てることはできません。英語でも

・Old habits die hard. (古い習慣はなかなか改まらない)と言います。

英語学習における古い習慣とは、色々あります。一例を挙げれば、

・英語を読む際、日本語に訳してしまうこと。

 ⇒学校の訳読中心の学習のクセが抜けず、英語のままでは不安で理解しているか心配になる。訳しているうちは、英語で読んでいるとは言えません。上達するためには英語は英語のまま読むように訓練する必要があります。

・辞書に頼ること
 
 ⇒英語で読む際、辞書に頼っていては、いつまでも洋書は読めません。辞書を(ある意味)『捨てる』必要があります。

 ⇒英語のアウトプットにおいても、当ブログで主張しているように、自分で考える習慣を身につけずに、辞書やネット翻訳に頼っていては、いつまでたっても自力で英語を話せるようにはなりません。日本語に頼る習慣、直訳の習慣を捨て、簡単な英語で表現する習慣をつけることです。何でもトレーニングです。日本語で考えてから英語に直す、という従来のやり方から次第に英語だけで表現するように自分の頭脳を切り替えて行くことが必要です。英語で話す時は頭の中から日本語を締め出す。日本語を捨てて、英語だけで勝負する。英語は単語の多さが問題なのではありません。問われているのは覚悟です。


上記は学習上の『捨てるべき』習慣のほんの一例です。そういうふうに、我々英語学習者の英語上達を妨げる要因は多々あります。上達するためには、それらを認識することが必要不可欠です。


新年です。

私も自らを顧みて、物もさることながら、心の中の不要な雑念、妄念、執着等を捨てていき、思考を集中し、志を高くもち、自分のやるべきことに心を傾けていけるように、そして本当の英語学習の面白さ、素晴らしさを一人でも多くの人に知ってもらい、英語学習者が本物の英語学習を通して自分に対する信頼を取り戻して、一人一人が日本人として自信をもって堂々と自分の英語を話せるようになる、その志を達成するためにより一層『捨てる』努力をして参る所存です。


さて、英語学習者の皆さまは、今年、何を捨てますか?


本年もどうぞ宜しくお願い致します。


英会話スクール English and Beyond のホームページはこちらです! ご覧ください(^^♪

コメント (2)
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