考える英語 (英作で英会話上達!)

身の回りの事から、社会情勢まで、幅広い事柄を、自分の知っている簡単な英語で表現していきます。英会話教室をやっております。

英作『忖度8(礼節を尊び、愛国心と誇りを育てる)』答えと考え方

2017-08-24 15:29:59 | 英作 解答

 『忖度(そんたく)』

8.森友学園は『礼節を尊び、愛国心と誇りを育てる』教育方針である。

⇒ まず『礼節を尊ぶ』を考える。これは一体どういうことだろうか。

『礼節』という言葉の意味を考えると共に、言葉の使われる場面を想像する重要性を前回力説したが、想像すると、英語で表現するヒントが得やすくなる。

簡単に『礼節』を言い換えると、単純に

『礼節』=『礼儀』でよいだろう。

選択した言葉が、適切かどうかを判断するには、具体的に学校として、教育として何を目指しているか、児童に何を伝えたいかを考えると、判断しやすくなる。

人間というのは、必ず言葉に縛られるものである。『礼節を尊ぶ』と言われると、伝統的なお稽古事における師弟関係のようなものを連想して、どうしてもその言葉の語感に引っ張られて、手も足も出ないという状態になる。『礼節を尊ぶ』とは要するに何か、何を求めているのか、人としてどうあるべきだと言っているのか考えるのがよい。

色々考えられるが、単純に『礼節』を『礼儀』と考えると、礼儀はマナーなので

・have good manners.  

マナーは英語で複数形のmanners となるので注意。若い人たち(世代)はマナーがなっていない、というのは The young generation has no manners. などという。

英英辞典(Oxford Advanced leaner's dictionary) でも 

manners (pl.=複数)  behaviour that is considered to be polite in a particular society or culture. とある。ある特定の社会や文化圏において礼儀正しいとされる振る舞いのこと。例として

・to have good/bad manners.  

・It is bad manners to talk with your mouth full. 口に食べ物を含んだまましゃべるのは、みっともない。

・He has no manners.(=behaves very badly)   など。

日本語で『マナー』と知っている。しかしそのまま英語でも使えるのかわからない。そういう場合には英英辞典を存分に活用したい。英和辞典・和英辞典では判然としない微妙なニュアンスと使い方を英英辞典は、事細かに教えてくれる。

manner であるが、単数の場合は、

(singular=単数)the way that sth(=something) is done or happens. とあり、the way = 『方法、~の仕方』ということだとわかる。例として

・She answered in a businesslike manner. 彼女は事務的な答え方をした。

・You should behave in a more responsible manner. もっと責任感をもって(責任のあるやり方で)振る舞うべきだ。

こういう風に、マナーひとつとっても、英英辞典をひくと具体的な使い方を知ることができ、既に知っている単語のさらなる奥行きを知ることができ、辞書を引くたびに正確な知識が一気に増大する。

私の印象では、英語学習者で本当に英英辞典を使いこなしている人は、極めて少ない。もったいない限りである。本当に英語が上手くなりたいのであれば、宝物が自分のすぐ近くに眠っていることを知らねばならない。道は近きに在り。然(しか)るにこれを遠きに求む(孟子)。

『礼節を尊ぶ』とは、have good manners であるが、さらに考えると、他人にやさしく、親切にすることであるので、

・Be nice to others. 

・Be friendly to others. 

・Be kind to others.  などもよいだろうか。

さらに考える。『礼節を尊ぶ』とは、人としてやるべきことをやる。社会のルールを守る、と解して

・to follow rules. 

・Rules are important. なども。

大事なことは、自分で考えて、解釈して、自分の言える範囲で英語にすることである。唯一の正解を求めるというより、間違っていても自分で苦労して出した答えをこそ大事にしたい。考える苦労こそ、英語の実力となる。

 

続けて『愛国心を育てる』。これは簡単だろう。国を愛することだから

・to love your (our) country. 

『誇りを育てる』

誇りを育てるということは、自分に誇りを持つように教育することである。誇りは pride であり、形容詞はproud である。

・to be proud of themselves. 

・to take pride in themselves. 

・to have pride in themselves. 

 

上記をまとめる。

【森友学園は『礼節を尊び、愛国心と誇りを育てる』教育方針である。】

『教育方針』とは、そのように『教えている』ということである。

整理すると、礼節を尊ぶこと、愛国心をもつこと、誇りをもつことを、教えている(teach)ということなので、

・Moritomo school teaches students to have good manners, to love our country, and to have (take) pride in themselves. となる。

色々な言い方が可能である。

respect 一言でもよい。

・Moritomo school teaches kids to respect others, respect their countries, and respect themselves.  

各要素の中心テーマとは何かを見抜けば、『尊重する、大事にする』ということなので、respect でよいことになる。一応海外の学校の『校訓』等を調べたら、上記のように respect others や country を掲げている例が多数あった。

 

考えることである。

色々な方向から考える。

安易に答えを他人に求めてはならない。

自分で考えること。

答えは己の中に在り。

Ask yourself. And you will know the answer lies within. 

 

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英作『忖度7(大阪府は設立認可適当とした)』答えと考え方

2017-08-04 01:46:41 | 英作 解答

 『忖度(そんたく)』

7.大阪府は設立認可適当とした。

⇒ 英語にする時には、想像力が大事である。訳せない時、言葉にとらわれて想像力を使っていないのではないか自問する必要がある。語彙の不足を補うものは、考える力と想像力である。

想像すると、なぜ良いのか?具体的に考えられるからである。場面設定等がはっきりする。

今回の課題『大阪府は設立認可適当とした』というのも難しい日本語が目白押しであるが、そんな時こそ想像力の出番である。

自分が大阪府の担当者(許認可の担当)で、籠池氏が認可申請に府庁にやってくる場面を想像する。

大阪なので関西弁(!?)で考える。

前回の課題の流れでいくと、

『籠池氏は大阪府に小学校設立認可の申請を行なった』というのが、簡単に言うと以下のようになる。

⇒ 籠池氏:『新しい学校を作ってもええ(いい)かな?』 

⇒ Can we make a new school? 

ここで今回の課題『設立認可適当とした』となるわけだが、『認可適当』ということは要するに『よい』ということである。先の流れでいくと、『ええ(いい)かな?』と問われているので、当然答えは、yes か no であり、

大阪府庁の担当者の立場で言うと『ええよ』となり、単純に言うと

Yes, you can.  となる。なんかオバマ前アメリカ大統領みたいになるが(Yes, we can)。

まとめると、

・Mr. Kagoike asked Osaka prefecture "Can we make a new elementary school?" 

 Osaka prefecture said "Yes, you can." 

・Mr. Kagoike asked if he could make a new school in the future.  Osaka prefecture said yes. 

 

想像したら、英語は簡単になる。

 

『目を閉じて心開いて』(三宮麻由子 著)という本がある。4歳の時に視力を失った全盲の方が書いた本である。

 点字で源氏物語や千夜一夜物語他、数多くの文学作品に親しむこの方は、山に行けば樹木に触れ、鳥の声に耳を澄ませ、川のせせらぎ、花の匂い、そよ風から広大な自然を心に描き出し、想像の力だけで大自然の美を堪能する。

恐らく見えている人には見えていない、広大な世界が盲目の人(の心の目)には見えているのだろうと思う。目に頼っている者には無い鋭い感性を、目が不自由な人は恐らく持っている。

目が見えないと不自由極まりない。しかし物理的視野に頼り切ることで、我々は多くのことを見失ってしまっている可能性をこの本は教えてくれる。目に頼ることで、我々は心の目、即ち想像力という宝物を失っている。

この本の副題は『ほんとうの幸せって何だろう』である。

サンテグジュペリの童話『星の王子さま』の有名なセリフ『本当に大切なものは目に見えない』Anything essential is invisible to the eyes. を引き合いに出しつつ、著者は想像力こそ多くの課題に直面する現代人に必要な希望の源泉であると説く。

英語の学習に関しても同じなのではないだろうか。

この著者は目が見えない。読書に際しては点字の点だけが頼りである。

しかしこの人にとって点字の点は単なる点ではない。宇宙大にまで広がる想像力を紡(つむ)ぎ出す無限の可能性を秘めた『点』なのである。

著者は言う、『希望がもてなくなりそうなときは、一度目を閉じてみよう。目を閉じて、あなたの心をあらゆる方向に開いてみよう。どんなときにも、希望はその人のために用意されているはずである』。

 日本語をじっと見て、英語で言えないのなら、いっそ目を閉じたらよい。目を閉じて、心の目で見ればよい。そうすれば言葉の端々に惑わされることなくその日本語の内包する、いわば言葉の『心』が見えてくる。そういったことを日本では古来より『心眼を開く』と呼んできた。

英語が話せない、読めない。そう嘆く前に我々英語学習者にはもっとやるべきこと、できることがたくさんある。

この盲目の著者はそう教えてくれている気がする。

 Give free rein to your imagination!(想像力を自由に羽ばたかせて!)

以上。

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