考える英語 (英作で英会話上達!)

身の回りの事から、社会情勢まで、幅広い事柄を、自分の知っている簡単な英語で表現していきます。英会話教室をやっております。

英作『大相撲5(塩をまいて清める)』答えと考え方

2018-05-24 00:06:02 | 英作 解答

『大相撲』

5. 土俵に塩をまいて清める。

⇒ どんな時でも、自分の身の丈にあった英語で表現することである。ある種の開き直りである。そして、英作でもスピーキングでも大事なのは、いかに知っている英語を応用できるかということである。せっかく習っていても使えなかったら、習っていないことと同じである。知っていることをどこまで活用できるか。それはひとえに、その人の応用力、考える力、工夫する力である。

さて、塩をまくとは、どういうことか。

塩をまく、ということは、塩を投げ入れることである。例えば throw を使い、

・Sumo wrestlers throw salt in the ring.  など。

 

後は、清める、という日本語をどう英語にするか。これが問題だ。

清める、とは何だろうか。

清めるとは、きれいにすること。じゃあ clean か? それなら、単に掃除している(?)感じになる。

 

では視点を変えて、目的を考える。

清めるという動作から少し離れてみる。

なぜ清めるのか。

塩をまくことで、何を目指しているのか。

何が目的で、塩をまくのか。

本来、塩をまいて清めようとしている人の念頭にあるのは一体何か。

良からぬもの、邪念、邪なるもの、その他諸々の悪しきもの、けがれを払うのであろう。

このままでは、まだよくわからない。英語にはできない。さらに問いを続ける。

塩をまいて、清めて、そして悪いものを払うことができた暁には、一体何が得られるのであろうか。

悪いものを払ったら、当然良いものが残る、または来る。良いものとは何か。例えば幸運である。運は luck である。よって

・Sumo wrestlers throw salt in the ring for good luck. 

幸運とは、土俵で相撲をとる力士のためでもあり、神事としての相撲であるのだから、広く観客、そして地域、ひいては日本全体を含むということならば、

・Sumo wrestlers throw salt in the ring. By doing so, they hope we all have good luck in the future. というのも良いだろう。

 

清める、というけれど、塩をまいて、邪なるものを除き、清浄な環境にするというのは、実質的にはケガをした時の減菌作用があるとも言うが、それと共に精神的な意味合いが大きいとしたならば、科学的に立証されているということではなく、神事、信仰の領域に属する事柄であるため、believe の一語を補い、

・Sumo wrestlers throw salt in the ring because they believe salt has power to bring good luck. 

・It is believed that salt has special power. Sumo wrestlers throw salt in the ring for good luck. 

・It is believed that salt has special power. Sumo wrestlers throw salt in the ring so we will all have good luck. 

 

清めるというと、どうしても悪いものを取り除く方面で考えてしまう。考え方として、取り除くという方面で英語にしにくければ、その結果どうなるかと考えれば、清めることの結果、もしくは目的は何かという発想になり、それは幸運を招くことと判明するので、英語としては good luck でよいのでは、という論理となる。

別にこれが答えなのではない。すぐに答えを求める人は困るであろう。しかし答えがわからないからこそ、考えて発見する楽しみがある。答えがない、ということは、考える自由があるということである。そして、この考えるプロセスこそが、英会話力に必須の説明する力を養成することに直結するのである。安易に答えだけを求める人は、楽に答えを得た分、考える苦労を経ていないため、英語力も伸びない結果となるだろう。

ちなみに『清める』に関して、purify という語がよく使われていると思う。これは pure(純粋な)+ fy (~化する、という意味)から成る語である。 purify the ring. などと使われる。和英辞典などでもこれが紹介されているだろう。でもこれにしても、なぜ塩をまくことが purify になるのかは、やはりわからない。

理由を説明できる、たくましい英語力は、単純に記憶するだけでは身につかない。

 

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英作『大相撲4(9月場所が開催される)』答と考え方

2018-05-11 21:23:30 | 英作 解答

『大相撲』

4. 東京の国技館で9月場所が開催される。

⇒ 開催される、というと ほぼ反射的に be held を使われる方も多い。それで結構である。

でも言い方は、それだけではない。

例えば have だ。

こういう場合、主語はだいたい they かwe のどちらかで行くとよい。

9月場所というのは、要するに、相撲の試合が9月にある、ということ。sumo games と考えて

・They have sumo games at Kokugikan in Tokyo in September.  

in やら at が多いので、バランスで

・In September, they have sumo games at Kokugikan in Tokyo. もありだろう。どちらでもいい。

 they か we かは、どちらでもいいが、関係者やファンならば we がよいだろう。大きく言えば、相撲は日本の文化の中なので we でもよい。自分に縁遠いと思えばthey でもよい。

大事なのは、情報の整理である。日本語を整理して、自分の言える範囲の英語に直すことが英作の秘訣である。

情報を整理せずに、一気に言おうとすると、通じなくなる。

簡単に考えることが大事である。

我々はどうしても、ある日本語を見たら、その言葉自体にとらわれて離れられない。

日本人なら、日本語にとらわれて当然である。しかし英語を上達させるためには、日本語にとらわれず、

むしろ積極的に日本語を忘れることが大事である。何事も練習である。

 

have でもよいし、他にも『開催』といいうことは、単に『ある』わけで、have と同じような感じだが、

There is /are でもよい。

There are sumo games at Kokugikan in September. 

これもこの上なく簡単である。 be held を知らなくても言えてしまう。

 

『場所』というのは、他にも match や tournament なども考えられる。

There is a sumo tournament at Kokugikan in September. 

 

have でもいいし、be held でも、there is でもいい。何でもいいのだが、自分の言える範囲で英語を言うことが大事である。

頭を柔軟にして、さらに考える。

have や there is 以外でも言える。

『開催』という日本語にこだわらないで、考える。

場所を開催する、ということは、『誰が』という観点で考えると、当然 sumo wrestler である。

sumo wrestler がすることは相撲である。play を使ってみると

・Sumo wrestlers play sumo at Kokugikan in Tokyo in September.

 

『9月場所が開催される』というのを英訳する際、主語が省かれている。誰の事かは言及されていない。日本(語)ではわかりきっているからだ。英語で言う場合には、日本語で言及されていない部分を補うと、簡単に英語で言えることが多い。

 

他にも考える。

『東京の国技館で9月場所が開催される』ということを、どういう場面で言うかというと、例えば来日した相撲に興味がある外国人に説明する時などである。

相撲に興味がある人が何がしたいかと言うと、相撲を観戦したいのである。観戦するとは、見ることである。see を使い、

・You can see sumo games at Kokugikan in Tokyo. 

・You can see sumo wrestlers at Kokugikan in Tokyo. They play sumo in September there. 

 

毎回この英作ブログでは、極力色々な角度から考えて、様々な英語で表現しようとしている。

色々なレベルで、英語は表現できる。

自分の知っている範囲で、最初歩であっても、考えることで自分の知っている英語の表現で言おうとする努力。

それこそが表現することの醍醐味である。

コミュニケーションとは、人と人の会話とは、自分の言葉で話すから面白い。

たとえ間違いだらけでも、構わない。

自分の頭で必死に考えて、笑われることを恐れずに、自分なりの英語で話す。

 

便利な世の中である。しかし、

その喜びを、コミュニケーションの醍醐味を、機械などに奪われては、もったいない。

 

自力で英語を話す。

その楽しさに目覚める人たちが、徐々にではあるが、うちの教室で増えつつある。

 

 

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