考える英語 (英作で英会話上達!)

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英作『都政10(都政はブラックボックス)』答えと考え方

2017-03-03 19:15:29 | 英作 解答

 【Tokyo Metropolitan Government】

10. 都政はブラックボックスである。

⇒ ブラックボックスとは何であろうか。

英英辞典で調べてみる。

black box  

1.  a smalll machine in a plane that records all details of each flight and is useful for finding out the cause of an accident.

2.  a comlicated piece of equipment, usually electronic, that you know produces particular results, but that you do not completely understand.

(Oxford Advanced Leaner's dictionary)

 

1.は、事故原因を調べる際に必要な小さな機械、要するにフライトレコーダー flight recorder のことである。

2.は、複雑は電子機器で、仕組みがわからないのだが、まあ使えているもの、といったような意味。

『都政はブラックボックス』という時、この2番の定義を比ゆ的に使っている。日本ではよくブラックボックスを何かの比喩で使うだろうが、このまま英語でも言うかどうかは不明である。実際に使うかどうかわからない時は、使わないに限る。生兵法はいつだって怪我の元である。こういう時こそ英作の出番である。

では考える。

都政は『ブラックボックス』である、とは?

ブラックボックスという一言で、小池都知事は何が言いたいのか?

都政の中身が分からないのである。誰が、何を、どのようにしているのかが、わからないのである。密室政治である。都民の目には届かないところで物事が話し合われ、決められているのである。『わからない』というのは『知らない』ということ。よって、

・We know nothing about Tokyo Metropolitan Government. (何も知らない)

・We know little about Tokyo Metropolitan Government. (ほとんど知らない)

・You know nothing about Tokyo Metropolitan Government. 

・People don't know anything about Tokyo Metropolitan Government. 

 

さらに考える。

ブラックボックスとは、我々が『知らない』というよりも『知らされていない』ことでもある。『知らされていない』ということは要するに『秘密』にしているということである。秘密はsecret。  よって、

・Every thing is secret in Tokyo Metropolitan Goverment. (都政の全てが秘密である)

・They keep everything secret in Tokyo Metropolitan Governmetn. (都政では全てを内密にしている)

・There are a lot of secrets in Tokyo Metropolitan Government. (秘密だらけだ)

 

都政がブラックボックスということは、都の職員や議員の業務内容が分からないと考えてみる。業務内容は簡単に考えると『何をしているか』ということなので、

・You/ We never know what they are doing at Tokyo Metropolitan Government. 

 

小池都知事が何を批判しているか考える。意思決定プロセスが不透明であることが一つである。要するに合議制というよりは、ある特定の人物が特権を持ち、意思決定を単独で行うことを非難している。都政、都議会内部の誰かに権力が集中しており、その人物が恣意的に決定を行っている。簡単に言うと、誰が実権をもっているか、ということであり、もっと簡単に言うと、誰が本当のリーダーかが不明であるということ。よって

・Who is the real leader in the Tokyo Metropolitan Government? 

・We never know who the real leader is in the Tokyo Metropolitan Goverment. 

・Everyone wonders who the real leader in the Tokyo Metropolitan Government is. 

・We never know who has the real power in the Tokyo Metropolitan Government. 

 

『都政はブラックボックス』ということは、すべてが謎であり、謎ということはミステリー。よって

・Tokyo Metropolitan Government is mysterious. 

・What they are actually doing inside tohe Tokyo Metropolitan Government is a great mystery. (都政内部で何が行われているかは大いなる謎である)

 

『都政はブラックボックス』ということは、その政治形態、組織、運営手法が不明であること。簡単にシステム(system)や、構造(mechanism)等を使い

・We don't understand the system of Tokyo Metropolitan Government. 

もっと簡単でもいいだろう。

・We don't understand Tokyo Metropolitan Government.

don't をcan't にしても面白い。

・We can't understand Tokyo Metropolitan Government. 

don't よりも can't にした方が、分かろうとしても情報を開示されていない感(?)が出てよい。

 

『都政はブラックボックス』という時、カタカナだから英語だろうという判断は危うい。思い込みほど怖いものはない。

思い込みとは、考えることの対極に位置する。思い込みとは盲信であり、考えるとは適切に疑うことである。

 

ここでは『ブラックボックス』が英語で比ゆ的に言うかどうかの真偽を問題にしているのではない。使われる場合もあるだろう。そうではなく、言おうとする英語(カタカナ英語等)が不自然だったらどうするかという、いい意味で躊躇をしてほしいということである。不自然な、通じるかわからない英語をむやみに振り回すのではなく、少しばかり考えれば、簡単に、自然で、かつ絶対に通じる英語が言えるのだと知ってもらいたいのである。

外来語が日本語には溢れている。そのままでは英語として通用しないものも多い。カタカナ語や和英辞典・機械翻訳の直訳等に安易に飛びつくのではなく『ひょっとしてこの英語は通じないのかも』と疑問に思うことである。健全な懐疑精神をもつことが、英語表現力向上の第一歩である。

 

以上。

 

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