熊本日独協会/熊本・ハイデルベルク友の会

【事務局】Tel.090-9792-2190, e-mail: kawatasei@jcom.zaq.ne.jp

多文化共生セミナーでカ-ルステン総領事講演

2016-02-28 12:14:40 | インポート
熊本市と熊本市国際交流振興事業団が主催した「平成27年度多文化共生セミナー ~移民?難民?考える!~」で大坂・神戸ドイツ連邦共和国総領事インゴ・カールステン博士が基調講演者とパネラーとして登壇されました。

熊本市国際交流会館7階ホールで2月27日(土)午後1時半から行われたセミナーはまずまずの入り。
ホール入り口で配布されたプログラムには次のように記載されていました。

「今回は“移民”をキーワードに、在住外国人の増加に対応した地域の多文化共生の推進について、基調講演で移民受入国であるドイツの事例に学び、パネルディスカッションでは、ドイツに加え、韓国の急速な多文化共生社会の進展やオーストラリアの移民社会との比較、検討の下、具体的に今後、熊本がめざす外国人と共に暮らす多文化共生社会の在り方を考えるセミナーとして実施します。

主催者の挨拶に続き、13時35分から14時45分までの予定でカールステン総領事が『ドイツの移民政策~課題と展望~』と題してスライドを使い基調講演。
限られた時間で概要に触れるしかないとされながらも、懇切丁寧なお話しと飛鳥井たまき文化・広報担当官の日本人に分かり易いように適宜、補足説明を加えた通訳で掘り下げた内容となりました。講演の最後に日本で「ドイツに触れる」ことのできる機関やサイトを紹介、特に若い人にドイツに関心を持ち、また、留学するよう勧められました。

15時5分から10分間の休憩。昨夜の総領事歓迎会に参加された会員の何人かと言葉を交わしました。

第2部のパネルディスカッション『外国人と共に暮らす社会を考える』は羽賀友信氏(長岡市国際交流センター長及び熊本市国際交流振興事業団アドバイザー)をファシリテーターとして進行。
中島眞一郎氏(コムスタカ ー 外国人と共に生きる会代表)が日本の実情を「移民政策のない日本の外国人政策」とのタイトルで紹介。
申明直シン ミョンジク氏(熊本学園大学教授)は韓国の労働力としての受け入れ政策の変遷を報告。
羽賀氏も自らが市民権を持つオーストラリアの話をされ、外国人に対して寛容な社会となっている実例を紹介されました。
この後、「移民と難民の定義」に始まり、3名のパネラーの発言内容について数点の確認。
16時40分を回ったところで、司会者に促され、会場からの質問に移り、お二人が質問したところで閉会となりました。

プログラムに記載された「熊本がめざす外国人と共に暮らす多文化共生社会の在り方」を一人ひとりが考える上で、4人の登壇者の皆さんの発言に共通して伺えた「同じ人間として接すること」が基本になるでしょう。
カールステン総領事の講演から引用すれば「Willkommenskultur (歓迎する文化)」。
翻訳すれば、国、県、市町村を問わず、そして、特に地域社会のあらゆる階層、分野、集まりで「他人」を迎え入れる土壌、すなわち文化を育む。
さて、「私」はどうするのか、その問が投げかけられたセミナーとなりました。


 ※ 写真をクリックすると拡大して見ることができます。

  



    



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする