15キロを過ぎてきてから、
何かマイクでワアワア言うてんのが聞こえてきた。
関門をもう締め切ると言うてたんや。
ええ!
そんなアホな。
気づいた時は遅かった。
後10何メートルやった。
自分の感覚では、
全然大丈夫やったらから、
明らかに、
力が落ちてたんや。
初めて、
バスに乗った。
バスに乗って、
ゴールの競技場に着いたとき、
いっぱいの完走ランナーを見て、
いままで、
当たり前のようにゴールできてた自分を振り返って、
なんぼ遅かっても、
完走することに意味があると
改めて思った。
ちょっと力残して、
関門をパスできひんかったことに、
不甲斐なさを感じた。
福士は、
雪辱を果たして、
一等賞を取ったのに。