沖縄・台湾友の会

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プーチン、北京でオルバン(ハンガリー首相)と会見    習近平との会見と同様に重要な意味をもつ。両者は馬が合った

2023-10-18 16:23:28 | 日記
「宮崎正弘の国際情勢解題」 
    令和五年(2023)10月18日(水曜日)弐
        通巻第7964号  
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  プーチン、北京でオルバン(ハンガリー首相)と会見
   習近平との会見と同様に重要な意味をもつ。両者は馬が合った
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 2023年10月17日、訪中したプーチン大統領は北京で「一帯一路国際協力フォーラム」に出席し、演説するが、前夜にハンガリーのオルバン首相と会談した。オルバンはEUのロシア敵視を批判してきた。オルバン首相は物議を醸す発言を繰り返し、欧米のグローバリストたちの論敵と見なされている。

 オルバンは前々からこう発言してきた。
 「ウクライナ紛争は二つのスラブ国家間の対決であり、世界の他の国々が巻き込まれるべきではない。ところが西側諸国のほとんどが敵対行為を拡大するために手を尽くしている」
 この発言は2023年9月29日、コシュート・ラジオのインタビューで語ったもの。

「キエフとモスクワの紛争は『我々の戦争』ではない。二国間のスラブ兄弟戦争である。このため、他国は感染を隔離し、さらなる拡大を防ぐことに努めるべきだ。西側諸国は明確な目標を持たずに深刻な結果を招く危険にさらされており、このアプローチは間違っている」

 オルバン首相はまた、『戦争終結前にウクライナを欧州連合に加盟させるのは間違いだ』と示唆し、「キエフとモスクワには領土問題があり、そのためウクライナが最終的にどのくらい大きくなるのか、小さくなるのか、そして敵対行為が終わったときにどのくらいの人口が残るのかを予測するのは難しい」と指摘した。
これらはEU内での責任と資源を配分するための重要なパラメータ(媒介変数)である」。
 EUでは、異端と取られているオルバンだが、発言内容はたいそうまともである。

 もっともロシアとハンガリーにはそれぞれの国益があり、両国の意見がすべてで一致するはずはないが、EUの大多数の意見とは大きな差違がある。

 北京でのプーチンvsオルバン会談で、プーチン大統領は、現在の地政学的状況下では接触機会は限られているが、「ハンガリーとロシアは危機にもかかわらず良好な二国間関係を維持している」と指摘した。

 一方、オルバン首相は、ロシアに対する西側制裁がハンガリーと同国との関係に悪影響を及ぼしていることを認め、「ブダペスト(ハンガリー政府)は協力関係のあらゆる側面を維持できるよう積極的に取り組んでいる。ハンガリーはロシアとの対決を決して求めなかった。それどころか、ハンガリーの目標は関係を確立し、改善することであった」と付け加えた。

 ハンガリーとロシアの協力関係を象徴するプロジェクトは、エネルギー供給とハンガリーの原子力発電所の建設である。
オルバンは「西側はキエフへの軍事支援ではなく緊張緩和が先決であり、制裁はロシアよりもEUに悪影響を及ぼし、クレムリンの政策を変えることはできなかった」と総括した。 

 さてプーチンvsオルバン会談を紹介したのは理由がある。
 「当確」印が点ったトランプ前大統領は、「ホワイトハウスに入ったらまずウクライナ戦争を停戦させる」と豪語している。
 とならば仲介するのは誰か? 
習近平でもエルドアンでもなく、このオルバンこそ、もっともふさわしいのではないか。
オルバンは公言しているのだ。
「はやくトランプを呼び戻せ、トランプが世界を救う」と。

中国軍の異変につづいて中国の中央銀行にも異常事態    副総裁逮捕につづき、中央銀行前書記を汚職で逮捕

2023-10-18 16:20:15 | 日記
「宮崎正弘の国際情勢解題」 
    令和五年(2023)10月18日(水曜日)
        通巻第7963号  <前日発行>
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 中国軍の異変につづいて中国の中央銀行にも異常事態
   副総裁逮捕につづき、中央銀行前書記を汚職で逮捕
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 2023年6月20日、中国人民銀行(中央銀行。米FRB、日本銀行に相当)の氾一飛が規律違反で逮捕された。
 同年10月16日、今度は中銀の元書記だった劉連阿が『汚職』容疑で逮捕されたと裁判所が発表した。

 外相、国防相、ロケット軍司令と政治委員、いずれも姿を消した。中国はいずれも逮捕ともなんとも発表しておらず行方不明のママ数ヶ月が過ぎた

 軍で異変が起きていることは想像がつくが、中国の中央銀行でも異常事態が発生していた。
米国で言えばFRB議長と副議長が汚職で逮捕されたようなもの。日本なら日銀総裁と副総裁が逮捕されたと同等の事件だから、はかりしれない権力闘争が奥の院で起きていることは間違いないだろう。

 七月に全国人民代表大会(全人代)常務委員会は新しい中央銀行総裁に同行党委員会書記を務める潘功勝を充てる人事を決めた。
潘功勝は副総裁を11年務めた実務家だが国際金融界ではまったく無名。主として党務を担ってきた人物であり、経済学的な知識があるのか、なのいのかも一切不明である。
潘は総裁職に先立ち、7月1日から中郷銀行の党委書記に就任していた。つまり党書記は総裁より高位である。
               (註 氾一飛の「氾」は草冠。劉連阿の「阿」は舟扁