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35兆ドルの負債を抱えるアメリカがなぜドル高なのだ   円安は国辱と考える経済学者、エコノミストはいないのか?

2024-08-21 00:10:34 | 日記
「宮崎正弘の国際情勢解題」 
     令和六年(2024年)8月15日(木曜日)
     通巻第8367号    <前日発行>
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 35兆ドルの負債を抱えるアメリカがなぜドル高なのだ
  円安は国辱と考える経済学者、エコノミストはいないのか?
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8月13日、米国国債十年物の利率は3・854%である。ドルの為替レートは日本時間8月14日午前の取引で146円50銭である。
これを元に仮定の計算をしてみる。

米国の財政赤字は国債の起債、借り換えで測定できるが、現時点で35兆ドルと推定される。邦貨換算で5274兆円。日本の国家予算のおよそ五十倍に匹敵する。日本で言えば五十年先まで借金していることになる。

さて十年物の利息が3・854%だから、一年間に支払う利息だけで203兆2560億円、一日あたり5586億円となる。アメリカの人口は3億3650万人(24年6月推計)だから、ひとりあたり、一日の国債利息負担分は1660円になる。念のため利息だけである。

昨今の日本の円安は異常なインバウンドを産み、どこへ言っても『安い、安い』を連発する外国人観光客であぶれかえり、とりわけ東京、大阪、京都のホテルは予約満杯状態。円が安いのは、国ノ威信に関わることだが、経済評論家で、このことを言う人がいない。円安は国辱ではないのか。

円安の仕組みはいたって簡単、日米の金利差である。巨額の投機資金は利率の高い金融商品に流れる。それがアメリカの赤字国債を支え、ドル高が維持される。しかし基本的な長期的な国益を考えると、これこそが自殺行為である。
米国債はいずれ紙屑となる。それが分かっているからロシア、印度、EU。とりわけ中国が金備蓄を増やしている。なにも対策がないのは日本だけである。

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