沖縄・台湾友の会

《台湾に興味のある方》《台湾を愛する方》《不治の病・台湾病を患ってしまった方》皆んなで色々語り合いたいものです。

「台湾の声」「秦剛解任の裏」

2023-07-27 10:19:40 | 日記

「秦剛解任の裏」

以下のTaiwan Voiceサイトから完全な解説と動画を購読できます。
http://taiwannokoe.com/ml/lists/lt.php?tid=KYj4WCHbjCC/PAUJtc1dqQnE9FV0NDvMkk6Bkprz1TqtoPZ0nJWZa674vTtHYffk

「台湾の声」編集長 林 建良(りん けんりょう)


世界中のチャイナウォッチャーの中で、
7月の関心事とは中国外交部長秦剛の行方である。
その答えの一部が7月25日明らかになった。
7月25日に中国全人代常務委員会が開かれた。
この会自体が異例。
本来は二か月に一回の開催。
前回は6月だったので、通常なら8月開催。
今回の告知は開催の一日前。
これも異例。
今回は外交部長の解任と任命。
そして人民銀行総裁の解任と任命。
人民銀行総裁の解任と任命は前々から決まっていたから、
ビッグニュースにはならないが、
注目されたのは外交部長の解任と任命。
秦剛の解任と王毅の外交部長任命。
中国の外交責任者は党と国に分かれていて、
党が上。
王毅はすでに党の外交責任者である。
外交部長は外交の執行責任者。
本来ポストは68歳以降は引退のため。
69歳の王毅を任命するのも異例である。
なぜ中国外交部長の解任と任命は世界のトップニュースになったか。
それはこの人事が尋常ではないから。

まず秦剛の出世自体が尋常ではない。
外交部長の前は駐米大使だったが、
本来駐米大使になる前に駐米経験が必要だが、
秦剛は駐米経験がない。
アメリカの事情を良く知らない。
また秦剛は異例として57歳の若さで外交部長になった。
また外交部長に就任してからわずか三か月後で国務委員になった。国務委員は国の指導者レベル。副総理と同格。
前任者の王毅は5年かけて国務委員になった。
これと比べると秦剛のスピード出世が良く分かる。

そして外交部長になってわずか7か月で解任。
これも異例。中華人民共和国史上短命の外交部長。
このような異例が起こるのは習近平の影響。
習近平にとっては前例など関係ない。

秦剛には愛人問題が上がっていたが、
これは中国高官ならだれにでもある問題。
なぜ秦剛は長い間行方が分からなくなったか。
それは習近平が処遇に悩んだから。

秦剛が辞めさせられたのは健康問題ではない。
外交部のホームページで秦剛に関わることは全て削除されている。

秦剛が辞めさせられた最大の理由とは。
内部闘争。習近平政権内部の闘争。

1.秦剛は外交部の中で全く人望がない。
上に媚びるが下に威張る。
2.秦剛と王毅は仲が悪い。

秦剛解任の影響。

短期的影響:
王毅は一時的に外交部長になるため、王毅が外交部長にいる間は、長期的な話が必要な外交が停滞する。

長期的影響:
1.習近平の権威低下。
2.習近平の戦狼外交は激しくなる。
3.中国の対外関係、特に民主陣営は悪くなる。

今後の秦剛の行方は、それは誰も分からない。
内部闘争の結果次第。

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台湾の声



「秦下王上」と大騒ぎの中、易綱が退任、潘功勝が中央銀行総裁に。   けっきょく、秦剛外相の失脚は何が原因だったのか?

2023-07-27 10:18:25 | 日記
「宮崎正弘の国際情勢解題」 
    令和五年(2023)7月27日(木曜日)
        通巻第7838号 
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「秦下王上」と大騒ぎの中、易綱が退任、潘功勝が中央銀行総裁に。
  けっきょく、秦剛外相の失脚は何が原因だったのか?
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 「秦下王上」(秦剛が失脚し王毅がまた外相に)と騒いでいる。
 謎だらけだから憶測も多彩である。女性スキャンダルは共産党幹部に付きもので、これで失脚した中国の政治家はいない。張高麗は有名なテニス選手を愛人にしていたが、メディアが騒いでも「おとがめ」は無かった。

 したがって香港フェニックステレビの女性キャスターと秦剛が愛人関係であろうと、子供がいようと、失脚理由にはなりにくい。

ところが例外は外国エージェント疑惑だろう。スパイは中国に於いては重罪だから、この線で捜査がすすみ証拠が挙がったとすれば、対外的には不都合な真実ゆえに解任理由の説明ができなくなる。

 党内の内ゲバ説も濃厚で、習近平はいまも執念深く江沢民派と共青団人脈を徹底的に排除している。
すでに高級幹部数百人が、この一年だけでも失脚しており、また多くの自殺者がでている。とくに李源潮、王洋ら共青団人脈が強い江蘇省では陰湿な権力闘争が続行中だ。

 さて「外相の職を解く」とだけあっさりと発表された秦剛の失脚は謎を呼んでいるが、同じ日に「解職」となった大物が益綱(中央銀行総裁)である
 7月25日に全人代常務委員会は中国人民銀行の易綱総裁が退任し、後任に同行の共産党委員会書記の潘功勝が就いたと発表した。
 潘功勝、WHO?

 米欧で勤務経験もあり国際派と目される人物だが、共産党内では中央委員候補ですらなく、いかにして金融通貨政策の決定に重責を果たせるか。

潘功勝は中国工商銀行や中国農業銀行勤務を経て、2012年から人民銀副総裁、15年から外貨管理局長として外貨準備や中国企業の海外投資、海外投資家の国内投資などを管轄したもののバブル崩壊、人民元崩落が予測されるなか、手腕は未知数である。

 7月26日、FRBは金利を0・25%引き上げ、FFレートは5・25~5・5%とすると発表した。就任即日、アメリカから嵐がやってきた。


鍛冶俊樹の軍事ジャーナル (2023年7月26日号) *NATO首脳会議は成功だったのか?

2023-07-27 10:15:33 | 日記
鍛冶俊樹の軍事ジャーナル
(2023年7月26日号)
*NATO首脳会議は成功だったのか?
 7月11日、12日にリトアニアの首都ビリニュスで開かれたNATO首脳会議には、岸田総理も参加し、バイデン大統領から、お褒めの言葉をいただくというハプニングが報道されたが、バイデンの真意は何か?そしてNATO首脳会議は何を決めたのか?
 また米国はウクライナに年内に停戦するよう勧告したと言われるが、その真相とは?

 これらの疑問に答えるべく大紀元に拙稿「NATO首脳会議は成功だったのか?」
https://www.epochtimes.jp/2023/07/163975.html?utm_source=copy-link-btn
 その続編「クリミアをめぐる地政学と日本の苦労」
https://www.epochtimes.jp/2023/07/163977.html?utm_source=copy-link-btn
が掲載された。併せてお読みください。

中南海の奥の院で熾烈な権力闘争。「靴子落地」(政争解決の目途が立った)か?   秦剛外相が解任。習近平のボディガード主任が怪死

2023-07-27 10:11:08 | 日記
「宮崎正弘の国際情勢解題」 
    令和五年(2023)7月26日(水曜日)弐
        通巻第7837号 
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 中南海の奥の院で熾烈な権力闘争。「靴子落地」(政争解決の目途が立った)か?
  秦剛外相が解任。習近平のボディガード主任が怪死
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 オバマのシェフが事故死したが、溺死である。
 オバマ元大統領が現職時代、ホワイトハウスの料理長だったタファリ・キャンが、オバマの豪邸が建つマサチューセッツ州のマーサズ・ビニヤード島で死亡していた。パドルボードを漕いでいて溺死した(7月23日)。暗殺? ただの事故死である。同じ料理長だったプリゴジンとは違う。

そのもっと前、4月26日に習近平のボディガードのトップだった王少軍(中央警衛局長)が病名不明のまま死亡していたことが、三ヶ月もあとの7月25日になって新華社が伝えた。この発表が秦剛解任ニュースと同時だったことに意味がないか?

ボディガード主任が死んでいたのは異常な事態、しかも病名が公開されない。宮廷内で何かが起きていたに違いない。朴正煕は警備局長に暗殺された。始皇帝も隋の煬帝も安禄山も最側近に殺された。

 王少軍は2017年に前任の曹清を引き継いだ。曹は胡錦濤、温家宝政権時代の警備トップで江沢民派だった。習には煙たい存在だった。信頼できる部下に警備を任せるのは、古今東西、独裁者に共通である。その警備主任が不在となっていた。

 さて西側メディアは秦剛外相の解任騒ぎで大きく揺れているが、香港と台湾メディアは盛んに女性関係のスキャンダルを報じた。あの独裁国家で女性がらみは誰もがやっていることで「不倫」で失脚した政治家はほとんどいない。クリントンも、このレベルの醜聞は乗り切った。
つまり女性問題がおもてにでるとき、何かを隠す陽動情報なのである。

 秦剛は6月26日に北京でロシア、ベトナム、スリランカの訪中団と面会して以後、消息が絶え、APECもG20もBRICSも王毅政治局員(前外相)が代理を務めた。新外相は追って発表されるだろう。
 謝峰・中国駐米大使は記者団に「等々看々」で臨むとした。待って、様子を観察する、という意味である。

 秦剛失脚の舞台裏は、熾烈な権力闘争のうねり、共産党内には習近平独裁に不満を持つグループの存在が浮かび上がった。

 秦剛失脚の個人的原因を挙げるとすれば、機密漏洩、外国への資産隠し、反中国運動との裏の繋がりなどだろう。習がもっとも信頼し、自ら秦剛を外相に指名したという経緯から、秦は習近平の子飼いと推測されてきた。その彼を庇えなかったというシナリオならば、習の独裁パワーが衰退傾向にあることを示す。

 権力闘争は共産党に付きものの体質であり、秦剛はクーデターか宮廷革命の企てに参加していたとする推察もある。誰もが失脚、突然の拘束という闇と闘い、疑心暗鬼の状況を生き延びようとしている。そこへ行くと日本の永田町の権力闘争なんてお花畑ですね。

 というわけで観測筋が結論したのは「靴子落地」である。「解決の目途が立った」ということだ。