IZUNOHANA’s blog

     後期高齢驀進中者の戯言

郷愁の中国紀行(16日目)

2008-07-25 20:20:17 | 旅の足跡

1986年7月25日(金)
-ラサ市内・ポタラ宮-

ビスケット 1元5角
ポタラ宮 2元
絵葉書 5元(友誼商店)
昼飯代 7元5角
大昭寺 2角
夕飯代 6元
スイカ 3元6角
(レート 1元=約42円)

雨が降っている。
北京で購入したビニールカッパが役に立つ。

まずはポタラ宮参りが礼儀というものだろうと、ホテルから徒歩で出かけた。
郊外へ向かうバスは確かにあるのだが、市内循環バスの存在は分からずに、我等は市内散策には、徒歩を主体に歩きとおした。
ここは3000メートル、3000メートルとつぶやきながらも、小一時間は歩いただろうか、小高い岩山の上に、どっかりと位置するポタラ宮が見えてきた。が、入り口が見つからない。
ウロウロしていたら、チベット婦人が手招きで案内してくれた。
地元の人だろうか、はたまた、地方から巡礼だろうか、冷たい雨の中で、彼女の暖かい気持ちが嬉しい。

正面から鋭角的に築かれた石段が、我等を宮殿の奥深くへ導く。
石段を登りきったところで、拝観料を払う。
ここでも外国人が一番高く、次は同胞華僑と留学生、一般人民は当然ながら一番安い。
貧乏な外国人もいるんだけれど・・・・我等のような・・・。

一旦、開けた場所に出てから、今度は狭くて暗い木製の階段を上った。
灯明に使用しているバター油の匂いが漂い、大勢の人々がすがって上ったであろう手すりは、まるく磨り減っている上に、油がしみ込んでいて、つるつると滑る。
各階は、いくつもの小さな部屋に区切られており、回りまわっているうちに、自分のいる場所が把握できなくなってしまう程だ。
とりあえず、釈迦牟尼像やチベット王や高僧たちにご挨拶をして、本日の拝観は終了する。
迷路を抜けてテラスに出ると、雨上がりの冷たい空気がおいしかった。

街の食堂で昼食をとる。
食堂の主人は、我等が外国人と思ったためか、やれ茶碗を持って来い、さあさあお茶をどうぞ、その上、調理場まで案内するなどサービスしてくれる。
気持ちの良いもてなしで、嬉しい事は嬉しいが、「調理場は見ないほうがよかったねぇ」なんて二人で話したりして・・・ごめんなさい。

ポタラ宮と大昭寺に我等の宿舎は、ほぼ一直線で、ホテルへの戻り道に大昭寺に寄る。
寺をぐるりと取り囲む道は、バルコルと呼ばれる門前市場のようなところで、当然、お数珠やろうそくが有り、衣料・食料・雑貨・靴に帽子にetc・・・・生活必需品と巡礼みやげの小さな店が軒を(テントを)並べている。
大勢の人々が行き交う姿は、しばらく見とれるてしまう程、とてもきれいだ。
雑踏の中にいると、気分が浮かれてくるようだ。

しばし、バルコルを楽しんでから、我等も巡礼者に倣って、ズラーと並んだ大昭寺大回廊のマニ車を廻して、旅の安全と健康を祈願した。


  

ポタラ宮にて

大昭寺にて

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