舞台はポーランドの地方都市。ひとりの孤独で個性的な中年男の奇行に近い愛の行動。絵画的な映像美が印象的。
病院の火葬場で働き、祖母と二人暮らしのレオン(アルトウル・ステランコ)。
数年前のある日、川で釣りをしていたレオンは釣果がなく、引上げようとしたとき大きな牛の死体が流れてきます。驚いていると雲行きが怪しくなり、土砂降りの雨にあいます。近くの廃屋にほうほうの態で飛び込みます。あろうことか、女性(後に出てくるアンナ)が行きがかりの男に暴行されていました。レオンは恐怖で立ち去り、警察に通報しますが、現場に釣り道具を置き忘れ容疑者として逮捕されます。
釈放されてから、レオンは自分の家からほど遠くない宿舎に住んでいる看護師・アンナ(キンガ・プレイス)の部屋をのぞき込むのが習慣になります。祖母が亡くなり病院から解雇され、ひとりになった彼は大胆な行動にでます。アンナが就寝前に飲むお茶に睡眠薬を入れ、熟睡している間に、部屋に忍び込むのです。
悪いことはしません。彼女が熟睡している間に、最初の晩はアンナの服のボタンのほつれを直し、二日目の晩は彼女の足の指にマニキュアを塗り、三日目の晩は彼女の誕生パーティがあったのですが、レオン自ら花束と指輪を届け、四日目の晩には壊れた鳩時計を回収するだけです。回収した時計を直して、もとに戻そうと再び彼女の部屋に忍び込んだその時・・・。
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